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ワインを載せた船が来ない。

「マクドナルドのポテトがアメリカから来ないのに、なんでうちのワインが来る?」と最近呪文のように唱えています。

コロナ禍による国際物流の混乱と言われて久しいけれど、輸入の船のスケジュールが遅れるのは良くあることで・・・停電?台風?火事?えーーっストライキ??と色んな理由がありました。コロナが始まるちょっと前、2020年の最初からその遅延は酷くなって来た気がします。

でもやっぱり、今が一番ひどいです。ワイナリーからとっくに出荷されて後は船に載せるだけの状況が数か月続き、いつになっても船が出港する港につきません。ワイナリーから聞いた話だと9月にワイナリーを出荷させたけどまだ港にワインがある輸入社もいるらしいです・・・

The Wine Industry Advisorのこんな記事を読みましたので要約します。

2021年ワイン業界に起こった困難と引き続く問題と対策
歴史的なトラックドライバー不足・港の渋滞・労働者のストライキ・・・供給は減少し価格は軒並み上昇。これはどの業界でも起こっていることです。
ワイン業界に目を向けてみると、

ボトル
Sonoma Inman FamilyのワインメーカーKathleen Inmanさんのお話。「数年前までは国産のガラスを使っていたが、現在は18.23%の関税がかかる中国製ガラスを使用。現在、ボトルの輸送費はガラス自体の基本料金よりも高い。ラベルの価格はほぼ2倍。原材料の値上げにより、2021年ヴィンテージの生産コストは1ケースあたり14.95ドル高くなる。」

樽・キャプセル
ワシントン州Seven Hills WineryのワインメーカーBobby Richardさんのお話。「トラックのドライバー不足は樽の供給の遅れも生んでいる。皆、春から初夏にかけて、他社がオーダーをし樽不足になると考えているので、過剰購入が始まっている。またキャプセルの輸入の遅れに伴いボトリングも遅れている。」

段ボール・缶
缶入りミモザOhzaのCEO Ryan Ayotteさんのお話。「缶、段ボール、出荷量あらゆる使用量が増え手に入れにくい。段ボールの遅れは6週間から15週間となり、ドライバー不足と需要の増加で運賃が上がっている。配送回数を減らせるよう客に一度の注文ロットを大幅に増やし少しでもコストを減らすよう依頼した。」

人材
ニュージーランド、マルボロのHerzof EstateのオーナーTherese Herzogさんのお話。「収穫量が40%減ったのも打撃ではあったが、それよりも働き手が足りていない。NZは外国人の入国を止めたので今まで大きな労働力となっていたワーキングホリデーや外国人なしでの作業が必須となった。」

などなど・・他にも書いてありましたが哀しくなるばかりです。しかも輸入をしてる私たちにとってこの円安がキツイ!

早く船来ないかなぁ・・・と毎日胃を痛めてる間に、まん延防止等重点措置が実施されてワインの需要自体が減ってしまいました。

あーーー。


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