Europa Universalis III: EU3 HttT オランダ建国イベント
これはEU3HttT(ヨーロッパユニバーサリスIIIエアトゥザスローン)関連記事です。ランダムに進行する歴史ゲームであり、史実ではありません。
オランダ建国イベント
『ヨーロッパユニバーサリスIIIエアトゥザスローン』でのオランダプレイメモです。『ディヴァイン・ウインド』については補足のかたちで追記します。
EU3 HttTでは、「オランダ」という国は、1579年1月23日にならないと存在しません。グランドキャンペーンなど、これ以前の日付から遊びたい場合、「オランダになりやすい国」を選んで開始し、いったん自分でオランダを建国する必要があります。実際にテストプレイをしてみた分を下記にまとめました。なお、する必要があるかないかは別として、「オランダになりやすい国」からでなくても建国は可能です。
下記の条件を満たすと、オランダ統一国家を建設することができます。地理的に「北部ネーデルランド」(主流文化オランダ)の国で始めるのが一般的です。
オランダ建国の条件
主流文化がオランダまたはフランドル
ホラント・ゼーラント・ユトレヒト・フリースラントを領有している
ホラント・ゼーラント・ユトレヒト・フリースラントに中核プロヴィンスがある
交戦中ではない
オランダ建国を第一目標としてプレイした場合、早ければ1450年代くらいに、遅くとも1520年くらいまでには建国が可能です。もちろん、婚姻による継承を使ったり運良く中核イベントなどが起こって、中核化に50年待つ必要がなくなれば、もっと早い建国も可能。ただ個人的には、あまりにも早い建国は、時代的になんとなく違和感があります。
オランダ・フランドル文化を持たない国からの建国
もともとオランダ・フランドル文化をまったく持っていない国からの建国も可能です。下記の手順で「文化的変遷を容認」フラグを出せば、続けて「オランダ統一国家を建設」のフラグが発生します。
主流文化をオランダまたはフランドルにする (いずれかの文化を持つプロヴィンスの割合を最大にする)
オランダまたはフランドル文化を持つプロヴィンスに首都移転する → 1000ダカット+安定度-4
安定度が+1まで回復すると「文化的変遷を容認」が出現 → 安定度-5
1000ダカットに加え、安定度ペナルティが相当に重いです。そこまでしてオランダ建国するメリットは、ブルゴーニュやフランスのようなもともとの強国にはないかもしれません。上記に挙げたヘッセンのように、ドイツ小国の中でもオランダに地理的に近く、当初の所有プロヴィンスが2-3プロヴィンスの国ならば、港・COT・交易目当てで建国する利はあります。ほかには、スコットランドやアイルランド系国家がイングランドに追われた場合、大陸への足がかりにするために建国する、というのもありかもしれません。
オランダ文化・フランドル文化どちらを選ぶか
初期状態でフランドル文化プロヴィンスを首都にもつ国家はありません。フランドル文化から建国する場合は、必ず首都移転を伴います。また、初期状態で、オランダ文化を持つプロヴィンスは6つ、フランドル文化を持つプロヴィンスは4つしかありません。フランドル文化で建国しようとする場合、その他の文化を持つプロヴィンス数を4未満(3以下)にする必要があります。つまり、建国必須プロヴィンス4つ(すべてオランダ文化)を揃える前に、首都移転と「文化的変遷を容認」をさせておかなくてはなりません。要は、上記の「オランダ・フランドル文化を持たない国からの建国」と、手数は同じになります。
ブラバントの初期状態の主流文化はフランドルですが、首都がオランダ文化のブレダなので、首都移転するよりは、先にオランダ文化の国を併合していくほうが簡単です。また、フランドル文化を持つブルゴーニュでフランドル文化から建国させようとする場合、ブルゴーニュ文化・ワロン文化等のプロヴィンスを3つ以下にしておかなければならないため、初期に拡大政策を控えるか、または属国建国や売却などでいったんいくつかの州を処分する必要がでてきます。
いずれの場合でも、「試しにやってみる」以外の目的ならば、オランダ文化からの建国のほうが格段に楽ということになります。
最短でオランダを建国するには
ミッションなど中核化を伴うランダムイベント・婚姻継承が発生しない場合での、最も早い1450年代での建国を目指せる方法です。やはり必須プロヴィンスの半数を持つホラントで始めるのがいちばんの近道です。以下の3ステップで進めると、悪評も最低限に抑えられます。
エノーに再征服名分で宣戦
フリースラントに王位の要求名分で宣戦
ユトレヒトに参戦拒否名分で宣戦
対エノー再征服名目
ホラントは当初エノーの属国なので、他国と婚姻・同盟を結ぶことができず、宣戦もできません。唯一宣戦布告できるのが、上位構成国であるエノー。開始と同時にブルゴーニュから通行許可を得てエノーとの同盟を破棄すれば、1ヵ月後の11月15日にはエノーへの再征服名目での宣戦が可能です。エノーは1プロヴィンス国家のため占領自体は簡単で、だいたい半年くらいで、悪評無しでエノーを併合することができます。この間に、本国で2000程度の兵を増員しておくと時間が無駄になりません。
エノーに宣戦した時点で、エノーとの属国関係が外れてホラントにランダム君主が出現します。能力値の高い君主や好みの家名が出るまで何度かトライしてみてもいいかもしれません。
対フリースラント王位要求名目
晴れて独立国家となったホラントは、まずはなんとしてもユトレヒトと同盟を結びます。ユトレヒトは司教国なので、婚姻ができないうえに破門もされにくく、大義名分が得にくいためです。同時にフリースラント(ゲーム開始時点で継承者不在)とは早々に婚姻関係を結び、1ヵ月後には「王位の要求」をしておきます。エノーを併合していれば、国威が上がっているはずなので選択肢がアクティブなはずです。そしてフリースラントに継承者が出ないうちに、王位の要求名目で宣戦します。この大義名分での併合でも、悪評は通常の25%の1.0に留めることができます。
ちなみに、「王位の要求」をすると、婚姻関係にある他国との関係が大幅に悪化するので、フリースラントのみと婚姻関係を結んだ状態でおこなうのがベター。
なお、低地諸州には初期状態でブラバントが保障をかけているので、ブラバントがブルゴーニュに攻められているタイミングを見計うのがいちばん楽です。
対ユトレヒト参戦拒否名目
初期の時点だと、ユトレヒトは高い確率でフリースラント戦に参戦拒否します。そこでユトレヒトに参戦拒否名目で宣戦です。余裕があれば、フリースラント戦の最中に二方面作戦も可能でしょう。早ければ1402年内には、遅くとも1409年までには、こうして残りの2プロヴィンスを手にすることができます。 あとは中核化を50年待つだけです。
この50年の間には、ほぼ確実にブラバントやブルゴーニュと、運が悪ければさらにイングランド・フランス・ボヘミア・オーストリアなどとも、死闘を繰り広げることになるでしょう。もちろん交戦国の同盟状況なども絡むので、この最初の10年を何度かやり直すつもりでチャレンジすることが必要です。
さらに早い時期での建国
フリースラントの婚姻継承と、ユトレヒトをいったん属国化(神政でない政治形態にする)してからの婚姻継承を狙う手もあります。これらはターゲット国に継承者が出ないことが条件なので、運の要素が相当に強いですが、場合によっては1400-10年代の建国もいけるのではないでしょうか。(HttTでテストしてましたが、DWにアップグレードしたのを期にテスト中断しています)。
スタート国別建国難易度
独断と偏見で、1399年スタート時での下記各国からのオランダ建国難易度をつけてみました。★(黒い星)が多いほど難易度が高くなります。スクリーンショットのある国はすべて実際に試しています。
オランダまたはフランドル文化を持つ国は、いずれの場合も基本的に初期状態は小国で、地理的にもブルゴーニュや英仏などの大国と戦う可能性が高く、序盤はおしなべて厳しいです。ホラントまたはブラバントからスタートするのがもっともスタンダードな建国方法で、1プロヴィンス国家(フリースラント・ヘルダーラント・ユトレヒト)からの建国はさらに難易度が高いと覚悟しなければなりません。
これらが難しいようなら、手数とダカットと安定度ペナルティはかかりますが、いっそのことブルゴーニュのような強国から建国してしまう、というのも手です。(手順さえ間違わなければブルゴーニュがダントツで楽です)。ドイツからの建国はヘッセンしか試していませんが、初期3プロヴィンス国家なので、フリースラントやユトレヒトなどよりも簡単かもしれません。
ホラント
はじめからホラント・ゼーラントを有している(建国必要プロヴィンスの半分)
開始時2プロヴィンス国家・主流文化オランダ
開始直後にエノーを併合可能なため、実質初期3プロヴィンス国家
* 【DWでは】エノーに中核および再征服名目がありませんもともとスライダが交易型で、ホラント・ゼーラントの税収も高い
フリースラント
はじめからフリースラントを有している
開始時1プロヴィンス国家・主流文化オランダ
ホラント・ユトレヒト・ゼーラントと隣接していないため、必要プロヴィンスの領有まで時間がかかる
隣接州が少ないため、境界イベント・中核イベントが起きにくい
* 【DWでは】やや改善か初期に他国との婚姻・同盟が異常なほど成立しにくい
* 【DWでは】やや改善か
ユトレヒト
はじめからユトレヒトを有している
開始時1プロヴィンス国家・主流文化オランダ
政治形態が神政のため、プレイに制限が多い (婚姻不可、ローマ皇帝選出不可)
神政は統治レベル27まで他の政治形態に変更できない (これが非常につらいです)
神政回避のため、敢えて他の1プロヴィンス国家の属国になるのも手かも
ヘルダーラント
開始時1プロヴィンス国家・主流文化オランダ
オランダ建国に必要なプロヴィンスを領有していない
境界イベント・中核イベントが比較的起きやすい印象
意外にもユトレヒトやフリースラントに比べて、難易度が明らかに低い
オランダ・フランドル文化を持たない国家が、最初に取得するオランダ文化プロヴィンスとしてもおすすめ
* 【DWでは】後回し(最悪オランダ建国後に中核を入手してから)にしたほうが良いです
* 【DWでは】ブルゴーニュに中核(再征服名目)があり、標的にされやすい
ブラバント
開始時3プロヴィンス国家・主流文化フランドル(ブラバン、リンブルフ)
首都はオランダ文化のブレダ
オランダ建国に必要なプロヴィンスを領有していない
開始時女性君主 (司令官転身不可、ローマ皇帝選出不可)、継承者は男性
ただし三代目以降も女性君主の出現確率が高い (司令官転身不可、ローマ皇帝選出不可)
ブルゴーニュに固有ミッション「ブラバントを征服」が出やすく、標的にされやすい
ブルゴーニュ
主流文化ブルゴーニュ
開始時にフランドル文化プロヴィンスを領有している(アントウェルペン、フランデレン)
オランダ建国に必要なプロヴィンスを領有していない
初期状態で税収の高い州が多く、COT(アントウェルペン)まで領有しているので、資金繰りに全く困らない
軍事力・国力・征服ミッションいずれも豊かなため、必要プロヴィンスの早期領有が可能
女性君主の出現確率が高い(司令官転身不可、ローマ皇帝選出不可)
主流文化をオランダまたはフランドルにする必要がある
首都移転(安定度-4)、文化的変遷を容認(安定度-5)する必要がある
オランダ文化・フランドル文化を持たない国家
主流文化オランダ・フランドル以外(写真はヘッセン)
オランダ建国に必要なプロヴィンスを領有していない
主流文化をオランダまたはフランドルにする必要がある
首都移転(安定度-4)、文化的変遷を容認(安定度-5)する必要がある
立地によってはブルゴーニュやブラバントなど、初期に戦うと面倒な国家と隣接していない (いずれは戦うことになりますが)
1399年10月14日にオランダを出現させる方法(HttTのみ)
なんのことはない、開始直後にリロード一回でちょっとしたズルをするだけです。まずはホラント(ホラント・ゼーラント2プロヴィンス国)でスタートし、日付カウンタは動かさないままで、「属国を建国」を選びます。すると、ゼーラントだけが切り離され、ホラントの属国「オランダ」として独立します。
いったんこの状態でセーブし、スタート画面にもどります。
すると、セーブデータの開始画面に「ホラントの属国のオランダ」(ゼーラント1プロヴィンス国家)が出現しているので、最初にゲームを始めたホラントではなく、このオランダを選択しなおして、あらためてゲームを開始します。
ただし、他のヨーロッパ諸国の初期値と違って、ほんとうに生まれたてほやほやの国家です。ホラントの属国(そのホラントもエノーの属国)なので何ひとつ外交は行えず、そのホラントとも休戦中扱いのため、5年間は独立も挑めません。しかも画像のように、最初ホラント以外は一切見えていなくて驚きます。(半月後にはすぐ見えるようになります)。ただ、最初からオランダなので、中核権はたくさん持っており、序盤の再征服名目には事欠きません。最初のホラント戦と、その後のブラバント戦さえうまく乗り切れば、かなり楽に進められます。
愛蘭から和蘭へ ~アイルランドからオランダ建国
「ありかもしれません」と書いたのにできなかったら無責任なので、アイルランド(レンスター)スタートでオランダ建国を試してみました。
結論としては、フリースラントやユトレヒトでスタートしたほうが何倍も簡単です…というくらい凄まじい難しさでした。それでも1件征服ミッションが出たのと、ホラントがCOTを作っていてくれていたので、楽なほうだったのかな…。スタートのレンスター時代からずっとイングランドに、大陸に進出してからはさらにブルゴーニュに始終ロックオンされています。いつ滅亡してもおかしくありません。ドMの人にしか勧められません。管理人ももう二度とやりません(とかいってDWでスコットランドもやってみたり)。あまり詳しく書くと泣けてくるので、AARとしてはさらっと流しています。
最初はとにかく、大陸に兵を置いておく足場をつくるため、オランダ文化の国の婚姻併合を狙います。ミース以外のアイルランド諸国をかなり無茶して併合しているので悪評も高く、「玉座の要求」をすると周辺国との関係も悪くなるので、弱い上に孤立も深まっています。兵力も島と大陸に分散することになってしまいます。
これも2州まとめての婚姻併合狙いです。 が、同君連合を経てしまったため実際に継承できたのは、ここから29年後です。ただ、婚姻併合には中核も付いてくるので、武力併合のあとに50年待つよりは結果的には近道でした。
中核つき征服ミッション。ミッション発生が1427年だったので、これも14年越しでの完遂です。が、もちろん武力併合よりも何倍も早いです。ターゲットのユトレヒト自体は1プロヴィンス国家でしたが、保障をかけているブラバントが大きな障壁だったので、先に借金とインフレと傭兵で相当無理をしてブラバントを属国化しました。ホラントとゼーラントが入手できれば、インフレや借金はあとから何とでもなります。悪評も、レッドゾーンでなければいちおう何とか…。この後、1445年にフリースラントを侵略したり、常に悪評20前後を行き来してました。
1462年にホラントを婚姻併合してから、首都移転費用の1000ダカットが貯まるまでも一苦労。それでもホラントのCOTがあったので貯まるのは早いほうだったかもしれません。ちなみに貯金中のこの12年の間に、イングランドに2回、ブルゴーニュ・ケルン・ミュンスターにそれぞれ1回ずつ攻められています。
絶対無理だと思っていたミースが、イングランドとの7年間(1475-1482)の激闘の末手に入りました! せっかくなので、いったんアイルランドを建国してから「文化的変遷の容認」をしました。紋章がレンスターと色違いです。
フリースラントは通常の武力併合をしたので、中核化を50年間待ちました。これでなんとか開始100年以内にオランダ建国できました。
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