何事も「八分目」でOKにしよう。
欲望を満たせば幸せ?
それはいつまで持続する?
満足に終わりはあるの?
コンプリートやパーフェクトを目指してる?
自身に問いかけながら考えてみます。
◽️食事は腹八分目
大好きなスイーツ、たとえばホールケーキを1人で食べてやろうと企んでもおよそ半分地点で手は止まる。甘味が過ぎると脳がやられて、食べ始めの幸福感はすでに失っているのがオチ。もっと大切に味わって食べればよかった。欲望優先で食べるとこうなる。
お腹パンパンになるまで食事をすると、その時は満たされても直後に後悔はやってくる。胃袋が広がる感覚がなんとも不快で、満たされた気持ちはあっという間に消失する。あー、やめときゃよかった。
「一度だけ」が「二度三度」になって、いつしか習慣に変わることもある。世においしいものは多過ぎる。胃腸の不調や肥満が現れる可能性は否めない。八分目で止めると、お腹も気持ちもゆとりがあるから、周りが見えて味の評価や食べ物への感謝が深くなる。
腹八分目とは、もう少し食べたいくらいの量。まだ満たされてはいない。
ホールケーキ征服を目指した時は、もちろん1人食い。チャレンジはほどほどにして、みんなで分けよう。その方が断然胃腸へも人にも優しくなれる。
本日の手弁当のおかず重量は235g、おにぎりは150gで合計約400g。1回の食事で満足感を出すには固形分が500g以上必要だとか。だとすれば400gは8割(八分目)に該当する。なるほど腑に落ちた。
毎日快適に継続している弁当には、「適量」という特性が隠されていたのだ。
◽️物欲は胸八分目
1つ買ったら満たされるどころか次々と欲しくなる。まずは1つをじっくり使ってみて、必要ならば買い足せばいいし、ミニマリストのように1つ処分が決まってから新しい1つを買うのは賢明な方法だと思う。
しかし、なかなかそうはいかない。
クレジットカードの請求額を見る時にピンチを覚えるか、または家中似たような物に占拠された息苦しさに胸がギュッとなるのか。
物(ブツ)で満たされることはないと思っている。たとえ憧れのブランドバッグを手に入れたとしても。50年先まで手入れをしながら使い続ける人は何%いるだろう。好みは変わるし、行動範囲や体力には必ず変化が訪れる。「欲に終わりなし」と胸に刻もう。
好きな物はとことん愛しつつ、まだ見ぬ物への期待に二分目残しておけば、部屋には空間が生まれ、クレジットカードのドキドキ回数は減っていく。
🔲時間使いは頭八分目
時間を読み違えて何をするにもギリギリ。焦る自分に酔い、たまたまうまくいった成功体験がある場合はさらに重症に陥る。いつかはコケる。
失敗は起こって当然。そのリカバリーには、常にゆとりをキープしておきたい。
仕事もプライベートも時間を詰め込み過ぎて、はて自分は何をしたかったのか?何も片づいていない?中途半端で不完全燃焼……なんてことは誰もが経験する。
あらかじめ八分目で設定しておいて、残り二分目の時間用途を検討する方が、圧倒的に自由度を高く感じる。普段できないことに着手したり、考える時間が増えたりするなど、思わぬ副産物に満たされる。もちろん八分目については全力で取り組みたい。
老後にあれしたい、これしたいと、今できることをあえて先送りするとどうなるか。言い換えると、ゆとりが八分目の逆転状態。
潤沢な老後資金があれば心丈夫でしょう。しかしそのお金と時間を使うための体力と知力は残っているの?
若さは買えない。
若いうちにやっておけばよかったと悔いをできる限り残したくない。
ゆとりはあくまで二分目で、体力のある今に八分目トライするのが肝要である。しかし趣味が継続できればいいなと、残り二分目にもワクワクしている。
🔲対人関係は口八分目
ベッタリ付き合って思わぬ事態に陥ることはある。距離感とゆとりを常にキープしておけば、他者を俯瞰することができる。
近づき過ぎてフォーカスすると1点しか見えなくなるが、少し引くだけで視野は驚くほど広がる。人の助言も耳に入るだろう。
荘子(中国の思想家)の言葉
「君子の交わりは淡きこと水のごとし」
相手の心に土足で踏み込まずに、深いところでつながっていればそれでいい。詮索し過ぎず負担をかけない。これが八分目だと思う。
他者に完璧を求めていないだろうか。○○すべき、いわゆる「べきべき病」に罹患していないか。
なぜできない?
なぜわからない?
なぜ言うこときかない?
口は災いの元。
すべてにおいて自分が正解100%の十分目だと思っているからではないか。だから怒りに翻弄されて相手を責め続けてしまう。
自分のことは都合よく「知らぬふり」していることに気づかぬ恐ろしさ。だから対人関係は八分目までにしておこう。それがお互いを守るボーダーラインのようだ。
◽️おわりに
今の幸せや満足感は大切にしながら、中長期的な視点を持つことも忘れずに過ごそう。
世の中思い通りにはならない。そんな時こそ八分目思考は習慣になりうる。
と舌の根も乾かぬうちに、今日もご飯は大盛りだ。
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