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耐熱皿を見ると口が焼ける。
グラタンやドリアは、熱いとわかっている。
耐熱皿に素手で触れると99%痛い目にあうし、
その中の料理は高温だろうから火傷の危険性を予測できる。しかし、なぜ人はこんなにも熱さに突っ込んでいくのだろう。
熱々の料理を口にする人の90%以上(わたし調べ)が「はっ、はっ」 「ふーふー」と自己防衛に走る。
この時ばかりは年齢関係なく、熱いとわかり切った上でどうにかして火傷を回避して熱いままで早く食べたい願望を叶えるために、一心に吹きまくる。
これが「冷静と情熱のあいだ」なのか。
この冬は3回グラタン(ドリア)を作っている。
元々これらクリーミー熱々部門を作る習性はないし、お助けクイックレシピでも作る気は起きなかった。
昨秋にシュレッドチーズを1kg買って小分けで冷凍ストックしていた。おいしくて使い勝手がよいので、
「そうだ、グラタンを作ろう!」という気を起こさせた。きっかけは好きなだけ使えるチーズであった。
①究極にシンプルなポテトグラタン
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山本ゆりさんレシピに初挑戦。
じゃがいもデンプンの自然なとろみに感激した。
また作りたいと思わせてくれてありがとう。
それにしても熱いわ。
②チキンドリア
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コウケンテツさんレシピ。もちろん美味。
いつもなら面倒くさいで終わるだろうに、なぜ立ち向かうのか。おいしさで口の中をジュッと焼きたいから?否定はしない。
チキンライスは熱くないと踏んだらトンデモさんだった。激熱皿に接しているから熱いに決まってる。
③鶏もも肉と長ねぎの長芋グラタン
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噛むと中央部が飛び出してエラいことに。
榎本美沙さんレシピ。
長芋をホワイトソースに見立て、野菜の甘みを穏やかに感じる一品。こちらも美味。
長ねぎロケットの犠牲になった経験はありますか?
飛び出るのだ。噛むとピュッ!
斜め切りはおとなしいけど、ぶつ切りで暴れる。
口に入れるタイミングも噛むタイミングもすべて自分次第なのに、気持ちいいくらいの高確率でやらかす。飛び出たが最後、熱いのなんのって。
伏兵の熱さに足元をすくわれた。
そして本日の昼食は、4回目の耐熱皿↓
④ほうれん草のグラタン
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この下に玉ねぎと鶏ささみのソテーを隠し持つ。
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バター追加でホワイトソースへ。
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牛乳を加えて加熱します。
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火傷の跡のように見える。それくらい熱い。
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熱過ぎて口の粘膜を持って行かれそうになる。
ほうれん草はゆでずに炒めます。味が濃くて葉にボリュームがあり、甘味を感じておいし過ぎる。
ソテー(塩こしょう)のみで食べても十分おいしいだろう。贅沢な一品。
ほうれん草トロトロ×ホワイトソーストロトロ
似た食感が合わさったときの熱さたるや。
最近では耐熱皿を見るだけでグラタンが思い浮かび、「ファッホォッ」と息を吐いて無駄に放熱する。
パブロフの犬の気持ちが少しわかる気がした。