「おかずめく」の「めく」にときめいてキュン。
有元葉子著
『レシピを見ないで作れるようになりましょう』
約1ヶ月前に購入しました。写真が多いので2時間あれば十分読めると思いきや、なかなか最終ページに届かないのです。考えることが多過ぎて。
ゆるゆる読んでいると、ある一文で手が止まりました。
「グッとおかずめく 肉入りきんぴらごぼう」
おかずめく。めく……、めく!キュン。
月刊誌『ハルメク』は日本一売れている女性誌。
ネーミングが秀逸です。めくだから?春めく〜♪
何十年も前の愛読書で故 森瑤子氏の小説の数々には、「めくるめく」がよく使われていたと記憶しています。印象的で情感たっぷりのストーリーは、多分いま読んだら別の感慨でめくらめくだろう。
さて、おかずめきましょう。
①おかずめく「おから」
笠原将弘氏のレシピです。
定番おからの煮物に鶏ひき肉追加で、おかず感が爆上がり。メキメキおかずめきました。美味!
②おかずめく「帽子のっけ」
初めて見たのが名著『ごちそうさまがききたくて』
黄色の帽子がおかずめく。
栗原氏の著書で紹介されているのが、野菜炒めの上に薄く大きい卵焼きをのせたもの。これも「おかずめく」代表選手に違いない。普段着がよそ行きに見える。
野菜炒めのみならず、チャーハンに帽子のっけは映える。今でこそ普通になった工夫でも、先駆者のアイデアには感服するばかり。
有元葉子氏「肉入りきんぴらごぼう」を含め、3レシピともキーワードは「タンパク質追加」
生物のタンパク質欲を満たすからでしょうか。
「おかずめく=タンパク質追加」で納得しました。
「レシピめく」=わたしの造語
レシピのようになる。レシピらしくなる。
従来の型にはまったレシピはすばらしいのですが、それだけではなくて素材の特性や調理学を理解した上で、レシピを見ずにシンプルでおいしい「自分の料理」を確立しましょう。
型にはめないから肩が凝らず、やらされてる感が少ない。料理が身についてくる。このあたりも本書(冒頭の有元葉子著)が支持される魅力だと思います。
「レシピめく」ためには、作って失敗して食べて修正する。完成のイメージを思い浮かべてまた作る。ぐるぐるするのが一番の近道でしょう。
初挑戦の料理は今でもレシピは必要ですが、普段の料理はレシピを見ずに作ります。自然と身につく知的財産ですね。基本プラス「ひらめく」で、さらに料理は楽しく豊かになります。
そんなことを考えながら、
今夜もページをめくります。