生には生の、乾物には乾物のよさがある。
要は水分量の違いです。
と簡単に済ませてはいけない乾燥の世界。
乾燥と聞くと乙女たちは「お肌は保湿が命!」といい、ベテランの女性は「シワだらけで……」とボヤく。
そう、ヒトは水分にかなり敏感であり、体成分の半分以上を占めるため生存するには必要不可欠。
ところが食の世界では、乾燥させると保存性が上がるのはもちろん、うま味が凝縮して栄養価が上がり、軽くなるので持ち運びが便利。その他もろもろのメリットがあります。
我が家の乾物ラインナップは以下の通りです。
(どこまで入れたらよいのかわからないけど)
ひじき・切り干し大根・高野豆腐・だし昆布・春雨・ひよこ豆・ごま・のり・レーズン・粉寒天・ドライイースト・インスタントコーヒー……まだまだetc
生鮮、冷凍食品の在庫が乏しい時に俄然頼りになるのがひじきと切り干し大根。
毎週お世話になっております。
水で戻して(水分を行き渡らせて)使います。
切り干し大根がわかりやすいのですが、水で戻したとしても生の大根の状態には戻りません。生の大根とは完全に別物です。
戻して水気を絞って調味したら、加熱せずに食べられます。乾物独特のひなた臭さが苦手、または硬過ぎて食べにくければ10秒ほど湯通ししてみてください。
おいしそう。ぶどうの粒が密集している様は気持ちが豊かになります。ふさふさしてる。
ぶどう味の飲み物(ワイン)やお菓子はいろいろありますね。どうでもよい情報ですが、わたしはぶどうが好き。
ファンタは何味派と聞かれたら即答「グレープ」
何十年も飲んでいませんが、グレープ。
お菓子は「オールレーズン」
レーズン好きをこんなに喜ばせてくれるおいしくリーズナブルな市販菓子が他にあるのか。
世にはレーズンが嫌いで嫌いでたまらん人が結構いらっしゃる。わたし調べでは、60%の人がレーズンに対して悪感情を持っている(ようです)。
嫌いな理由を聞いてみても「嫌い」としかいわない若者が大勢いましたが、リサーチによれば食感と過剰な甘さが気になるようです。見た目シワシワでよろしくない。
気の毒なレーズン。水分を抜いたばかりに。
(白状すると、わたしは生よりレーズンが好き)
乾燥させたら嫌われる典型食材です。どうにかしてレーズンの地位向上に寄与したい。
しかし、ネット情報では食べ過ぎると血糖値が上がるとか果糖がよくないとか便秘になるとか、そんなことばかり書いてる。一方的なガチガチ情報。
あのね、一度に100gも食べへんわ(←本当か?)。
食べる量と食べ方でしょう。
レーズンに限ったことではない。
もっともっと書きたいけど今夜はやめる。
私たちは水分に左右されるのだ。
生のフルーツの瑞々しさは格別で、甘味酸味のバランス、馥郁たる芳香と質感が相まって幸福感に満たされます。
比較して、野菜は香りが弱いながらも内部に含んだ水分は歯切れのよさを呼び、旬を感じさせる野生味にあふれています。
一方で、ドライフルーツも乾燥野菜も嗜好は分かれると思いますが、とても同じ食材からできたとは思えないものもあります。そこが魅力的でおもしろい。それぞれのよさを十分に味わって引き出し合って、選択肢が広がるとうれしい。
乾燥食品(乾物)について思考をめぐらせていると、粉末ジュースの素を思い出しました。
ならば「粉末ビール」があればおもしろい〜なんて想像したのです。念の為ネット検索してみると↓
粉末ビールなるものがあった!
最もドライなビールパウダー!
全然知らなかった。かなり遅いですか。
時代は向こう側へ行こうとしている。
まだ研究開発中のようですが、発想に恐れ入りました。夢を見せてくれますね。
ついていくには知力体力がままならないので、一人切り干し大根を料理して、レーズンをちびちび食べながら見守らせていただくとします。