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青いお茶 赤いお茶 (近詠9首)

カーテンはゆるくはためき僕たちに終わりの音を聴かせてくれる

僕のほうがおかしいですかマシュマロは投げるものではなく食べるもの

営みのたとえにされて欠けてゆく月を見ながら飲む青いお茶

朝焼けは誰の憂鬱 のぼりゆく日に照らされて飲む赤いお茶

うつむけばWindowsのガジェットが教えてくれる「雨はやみます」

僕のほうがおかしいですか「ちなみに」の「みに」を略して「ちな」と言うひと

もう無理と思えば無理で泣きながら未熟な語彙のかぎりを尽くす

アクリルのマフラーさっと巻きつけて犬を連れだす花冷えの朝

きみよりもきみが象徴するものを好きだったこと許してほしい


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柴田 瞳
生きているうちに第二歌集を出すために使わせていただきます。