忘れるという能力

Amazon Primeで、少し前の映画を見た。２０１１年の映画だった。

よくよく見てみると、今いろんなドラマや映画で活躍している俳優さんたちが、高校生の役で出ていた。主題歌は、もはや懐かしい！と感じる曲だった。２０１１年ってもう８年も前になるのかと思うとびっくりする。

２０１０年〜２０１２年あたりっていうのが、私自身にとってとても大きな出来事があった年で、人生いろいろ変わった時期でもある。精神的に辛かった部分もあれば、人生最高に幸せだと感じていた時間でもある。

でも今の私は、その時のことを振り返ることなどほとんどなくなっていることに気がついた。毎日毎日、今この瞬間を一生懸命生きていくことに必死だ。時間は確実に流れている。一生忘れないって思った瞬間のことですら、きっかけがなくちゃ思い出せないようになったりもするんだから、今日あった些細な出来事なんてきっとそのうち忘れちゃうし、何に悩んでいたかなんてさっぱり思い出せない日も来る。

人間にとって忘れるという能力はとても重要だ。あのときの苦しみを抱えたままだったら、辛くて仕方がないはずだから。あのときのことを懐かしく振り返ることができるようになったということは、自分の中で整理がついたということなのだろう。今苦しいと思っていることも、数年経ったら懐かしく振り返ることができるだろうか。そのときの私は、何に悩み、何に幸せを感じているのだろう。さっぱり想像つかないけれど、一つ言えることは、今と同じように小さなことに苦しみ、小さなことに喜びを感じながら、一生懸命生きていられたらそれがいいな。