高崎・たのしい授業入門サークル
みなさん初めまして。「高崎・たの授サークル」を主催している峯岸と申します。群馬県の西部,高崎の地で,「仮説実験授業」や「たのしい授業」を間に置いて,いろいろなことを学びながら,元気がもらえる学び合いのサークルです。
学校の先生はもちろん,オルタナティブスクールを運営している人たちや,塾の先生,会社の社長,子どもや保護者,お話配達人や読み聞かせの方やものづくりの人たちまで,いろいろな方々が「たのしいこと」を求めて集っています。
はじめての方も大歓迎。常連さんやリピーターも多いですが,初めていらっしゃる方もめずらしくありません。サークルというと,仲間意識が強い感じがしますが,広く新しい参加者を求めているサークルです。
●日時,場所,参加費について
基本的に,第1土曜日の午後2時~6時の時間帯で開催しています。特に参加するのに連絡はいりませんが,時々,第2週に変更になっていることもあるので,初めての方は,できれば主催者にご確認くださると確実です。
遅刻早退は自由。ただし,人数が集まらなくても,必ず定時に始まります。
2024年現在,場所は,「高崎市技能開発センター(山名町)」で開催しています。2026年以降は,「高崎市青年センター(台新田町)」に本拠地を戻す予定です。
参加費は1000円です。ただし,初めての方・県外の方・学生の方・非就労者の方は500円としています。
●サークルの様子
最初の1時間は,「スタート講演」といって,やりたい人が立候補して,テーマを決めて資料発表やものづくりや提案授業をしてくれたりします。
その後は,それぞれが持ち寄った資料を発表したり,悩み相談をしたり,新しい授業プランやものづくりをみんなで試してみたり,先月のサークルで紹介した授業プランで授業したら,子どもたちはどんな反応をしたかなどの報告があったりして,あっという間に時間が終わります。
毎回新しいことが学べるし,試してみたい教材が手に入るので,すぐに子どもたちと「たのしい時間」がすごせそうな気がしてきて,元気をもらえます。
スタート講演の後,3時頃には「おやつ休憩」があります。参加者同士,和気藹々おしゃべりしながら,おいしいものを食べて時間を過ごします。友達をサークルに誘うときは,「おやつを食べに行こうよ」とカフェに誘う感じで紹介していただけたらと思っています。
だいたい毎回12~15人くらいの参加者で,いつもいる常連さんが8人くらい,たまに来てくれるリピーターが4人くらい,残り数人が新人さん,という割合です。
●資料について
発表や報告は,口頭でもかまいませんが,資料として紙に書いてくれると嬉しいです。「文章を書くのは苦手」という人も,メモだけでもかまわないので,書いてあるとわかりやすいです。そのうち,自然と書けるようになります。
ぼく(峯岸)の資料は,話すままに書いている感じなので,これを読み上げるだけで発表になります(笑)。逆に,資料を書かないで発表するのは緊張します。資料になっていれば読むだけだし,後で,自分の考えを確認できたりするので,書くことはオススメです。
そうすると,「書かなければダメか?」と思う人が出てきてしまうかもしれませんが,書かなくてもいいんです。聞いている人がいなければ,書く人がいなくなります。つまり,書かない人も大事なんです。
ですから,資料は持ってきたい人は持ってくるし,持ってこられない人も大歓迎,ということになります。また,サークル内では,資料がなくても発表することができます。また,話さない自由も保障します。でも,誰でも話せるチャンスだけは作りたいと思っています。
資料がある方は,20部の用意をお願いします。印刷ができない場合は,少し早めに来ていただければ,会場で印刷することも可能です。
●このサークルの目的
ここに集う人たちが,〈たのしい授業〉を間に置くことで,「たのしく教師を続けていける意欲と自信を育てる」ことを目的としています。また,これは,「たのしく人生を続けていける意欲と自信を育てる」と置き換えることもできます。
簡単に書きましたが,実は,この目標を達成するには,それを確認し合える仲間が絶対的に必要です。いくら,自分自身で強く意義を感じ,そう思おうとしても,学校現場の中にいると,簡単に「やっぱり違うかも?」と,自信をなくしてしまうことがよくあります。それは,ぼくらが圧倒的な少数派だからです。
広がらないのは,間違っているからではないか?と思いがちです。けれど,決してそんなことはありません。本来素晴らしいことであっても,現場の常識に合わないものであれば,広がるのに時間がかかるのです。それは,コペルニクスやガリレオが,真理である「地動説」をとなえても,それが認識されるまでに,とてつもない時間を要したのと同じことだと思っています。100 年先の教育を見越した研究。それらをきちんと評価し合える集団を形成することが,このサークルの主な役目だと思っています。
●具体的に,このサークルでやりたいこと
やりたいことは,たくさんあります。ハッキリ言って,たのしいことだったら,教育現場に関わらず,何だっていいです(笑)
でも一応書き出してみます。まずは,仮説実験授業の実施報告や,その紹介。「そんなの,やったことないよ~」という人も大丈夫。話を聞いてみてほしいです。ぼく(峯岸)も,その存在を知ってから,実際に授業を始めるまでに3年かかりました。これだって早い方です。
「やってみたいな」と思ってもらえたら嬉しいですが,やらない選択肢もあります。そういう自由な待ち方をしているから,本当にやろうという意欲のある人しか残らずに,確実に広がっていく,というスタンスでやっています。
次に,たのしい授業プランの発掘と,その実施報告。時には開発も。子どもたちと気軽にたのしめる授業に関する発表や報告をします。やれそうだったら,自分のクラスでマネしてみたり,わからないことを質問してみたりするのもいいでしょう。
提唱 50 周年を超えた「仮説実験授業研究会」の教材の蓄積は数限りなく,個人の発明で優れているものもたくさんあるのですが,埋もれてしまっているものも多いのです。実は,それをみんなのものにするためには,「2番手の役割」が非常に大事なのです。
つまり「これは○○さんが考えた〈とってもいい授業〉だけど,もう誰も注目していないなぁ。もっと知ってほしいぞ」と思ったら,それはあなたにしかできない仕事です。そして,それは,みんなの笑顔につながります。「ここで紹介されているのをやってみましたが,とってもよかったです」という報告は,それを発明した人も喜ぶし,紹介してもらった仲間も喜ぶし,なにより,クラスの子どもが喜びます。そして,その笑顔で自分が元気になれるでしょう。ぼくはこれを「3つの研究」のうちの1つとして,大切に位置づけたいと思っています。
また,〈たのしい授業〉をする中で,いつもの様子とは違う「子どもの姿」を目にすることとなるでしょう。その反応から,本来の子どもの見方・考え方を確認し,その意義を確かめる,というのも,やはり大事にしたい,このサークルの内容です。
どうしても,今の教育現場では,それに注目できない素地があります。それはなぜなのか,というのもテーマですが,ここでは言及しないことにします。
また,現場では圧倒的少数派である自分たちが,生き残ることの大切さ(意義)も確認していきたいですね。「少数派」であることをたのしめるようになるくらいの発想の転換もしていきたいです。
そこで,そんな自分たちが,実際に現場で生き残るための知恵や知識を出し合い,共有することも,1つの研究になりそうです。それに伴い,若者やベテランからの「悩み相談」があれば,しっかり時間をとって話を聞いて,その対処の仕方の考案していきたいです。いくつかの選択肢を考え,先を予想します。そして,その後の実験的検証を意識して,アヤシイものは「棚上げ」し,確かなものは「積み上げ」ていきます。
●おわりに
ぼくが教師として「たのしい授業」に携わり始めたのが 2005 年のこと。サークルに通うようになって,初めて資料を書いたのが 2007 年のこと。
その当時は,「自分がサークルを立ち上げる」なんて考えもしないことだったので,その自分の変容に,自分が一番驚いています。どうしてそうなったのかを問えば,「興味に突き動かされて」というのが答えでしょう。自然とこうなりました。これもまた,「自分や仲間を元気にさせることができるかどうか」の実験なのです。教育現場は,とっても大変です。その中で,いかに僕らが元気でたのしくいられるか。それは,これからの日本を左右するほどのことだと,本気で思っています。
そうして,2013年2月に,このサークルが発足しました。主催は品川さんと二人三脚でやっていますが,今では常連さんたちが自分たちで考えて運営を手伝ってくれています。みなさんも一度,遊びにいらしてみませんか?おいしいおやつを用意して,お待ちしています!
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