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モーターパラグライダーと写真

以前からモーターパラグライダーをやってみたくて、思い切ってやってみることにした。

飛ぶことが日常のライフスタイル

会社を休んで平日に海へ行ってみると、大きな機材が沢山並んでいた。常連の方たちも数人いて、準備と説明を受けてあとはひたすら風を待つ。一緒に風待ちしている時に常連さんとお話をした。『朝ちょっと飛んでから会社に行って、会社帰りにまたちょっと飛んでから帰るんだよ。』
まるで1杯ちょっと飲んでから帰る人みたいな言い方だったけど、飛ぶことが日常のライフスタイルになっているなんて面白い人生だなと思った。

お話をしたその人も、私が待っている間にもちょっと飛んでいた。飛んだ後、仕事で打ち合わせがあると言って足早に帰っていったけれど、打ち合わせ前にちょっと飛んでから行こうって思うなんて、相当飛ぶことが好きなんだなと思った。きっと『いやぁー、打ち合わせ前にさっきちょっと空飛んで来たんですよー。』なんて仕事仲間に言ったらびっくりされるだろうと思う。

飛びながら撮影する

当日は快晴で穏やかな天候ではあったけれど、後から思えばベストコンディションというわけではなかったらしい。私は張り切っていたのでカメラ2台を持参して、空撮もしてみたいとリクエストしたら、インストラクターの先生に快くOKして頂いた。『カメラ2台も持ってくる人なんて初めてだよ。』と少しびっくりしていた。
2時間ほど待っていたら、先生は午後から別の仕事があるということだったので、そろそろ飛んでみましょうかということになった。

パラグライダーの帆を広げると一気にブワーッと空へと広がり、上昇してきたところで必死に助走した。『走って、走ってー!』と言われ、砂浜に足を取られながらもがむしゃらに走った。しかしエンジンのおかげですぐにふわーっと浮き上がってどんどん上昇した。タンデム飛行だったので後は先生に操縦をお任せして、インカムで指示をもらいながら私は必死で写真を撮った。

平日だったので海にいたのはほとんど地元の人で、犬の散歩をしている人やサーフィンをしている人もいて、飛んでいる私を見上げていた。「お騒がせしてすみません。」という気持ちになったけれど、少しヒーローになった気分だった。

先生は『本当だったらもう少し高く飛ぶんだけれど、今日はあまりコンディションが良くなかったからお代はいらないよ。』と言って下さった上に、帰りもついでがあるからと、駅まで丁寧に車で送って頂いた。

撮った写真を見てみると

帰ってから写真を現像してみたら、低く飛んだおかげもあって満足のいく写真が撮れていた。たまたま家にあったモノクロフィルムで撮ったので、またカラーの時とは違った趣になっていた。

撮影している時はあまり構図も考えず必死で撮っていたけれど、たまたま散歩に来ていた妊婦さんとその子供さんが写っていた。その日は暖かかったけれど、11月だったので風は少し冷たかった。その妊婦さんは風邪をひかないようにしっかりマスクをして、暖かい服装をして体調に気を付けながらも、健康の為にと散歩に来たのだろう。その二人の背後には大きな海が広がっていて、二人はそこに立って見上げている。
『これから私、頑張って産んで育てるぞ』っていう、お母さんの強い決意というか、女性の強さみたいなものをこの光景から感じた。

毎日違う風が吹いている

風を待って、風を読んで、風に合わせて一緒に飛ぶことって、やっぱり普段日常ではなかなか体験できないことだし、毎日違う風が吹いている。なかなか人間の思い通りにならないからこそ、波乗りにハマってしまう人がいるように、飛ぶことにハマってしまう人がいることにも納得した。

最初は怖いのかな?危ないのかな?とちょっと心配だったけれど、思い切って挑戦してみてよかったと思う。

協力して頂いたインストラクターの先生とメンバーの皆様、本当にありがとうございました。

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