私たちの日常は、ストレスとの対応に追われる毎日。
ストレス処理が間に合わないと、「ストレス状態」に陥り、
心身両面の健康が脅かされるという事態をまねく。
私達には、ストレス状態にならないように、
それに対応する機能が備わっている。
それが、「コーピング(Coping)」と呼ばれるもの。
コーピングの過程では、気持ちが揺れたり、
動けなくなったり、時には絶望的な課題に直面して、
人生を放棄したくなる...なんてことも起こる...。
コーピングには、いくつかの種類がある。
学説によって異なるのが、およそ次のようなも。
①課題焦点型、②情動焦点型、③支援探索型、
④気晴らし型、⑤認知的再評価
例えば、ある大きな課題を上司から与えられたとする。
①課題にばかり目が行き、課題をめぐって右往左往を繰り返す。
これが、課題焦点型のコーピング。
②情動焦点型の場合は、課題を与えられて動揺し、
こころが揺れっ放しになる。
①も②も、その状態が続くと「次」に進めない。
課題を解決するために、自分を支援してくれる部署(or人)は
ないだろうか...と探し始める。
これが、③支援探索型のコーピング。
中には、課題から目をそらし、趣味や他のことに意識が向かうこともある(④気晴らし型)。
数あるコーピングの中で、最も建設的なものは、⑤認知的再評価。
「認知的再評価」を用いたコーピングでは、前述した上司からの課題を、
こう考える...。
「この課題は、自分を成長させるために与えられたものだ...。
必ずできる!」と。
多くの場合、福祉関係者の元を訪れる人達は、「③支援探索型」の
コーピングを働かせて、私達の元にやってくる。
コーピングは1つの型が永続するのではなく、
いくつかの型を行ったり来たりしながら、
最終的にいずれかの型に落ち着いていく。
コーピングの過程で用いられる重要なものが、
「ケアシステム」。
私たちは、ケアシステムを用いてコーピングを図っているのである。
冒頭の画像は、ibaraki_nakaiさんのものをお借りしています。