見出し画像

【番外編】開業と本業と副業ってどう区別してますか?①

新年あけましておめでとうございます。きりん。です。
新年初回のnoteはなんと番外編

本業と副業の区別に関してである。ちょっと長文になったらごめんなさい。

さて、今回の番外編を書く前に、じつはTwitterで昨年末にとあるアンケートを実施してみた。と、いうのもありがたいことにDMで確定申告についてのお尋ねを頂いたのだが、そのご質問DMを読んでいて、確定申告って我々の業界でどの程度、どのような形で行われているのか知りたくなったのだ。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

Question「確定申告はご自身でされていますか?」

というお尋ねに対して、有効回答71票のうち約32%が青色申告、次いで、31%が年末調整の方、そして残りの27%が白色申告の方という結果になった。

画像1

このアンケートを実施しての所感は、「意外と青色申告者多いなぁ」ということ。

そして、このアンケートをとってみて、湧き出た疑問が一つ。

青色申告されている方は皆様開業届を出されている方になると思うのだけれど、この開業ってそもそも皆様はどのような形態で行われているのだろうか?

ここで「?」って思われている方はぜひこの後も引き続きnoteを読んでいただきたいのだけれど、そもそも開業届を出すとき、皆様は事業の内容はどうされているだろうか?

開業をして青色申告で開業するには「青色申告で申告をするよ」ということを税務署に伝えるための、『所得税の青色申告承認申請書』、そして、『開業届』の2種類を税務署に提出する必要がある。

どちらも居住地の管轄の税務署に申請をするのだが、
開業届には、

・氏名・住所・生年月日の他に
・職業
・屋号
を自身で記入する必要がある。

そして、この職業の記載に伴って、事業の概要をできるだけわかりやすく記入をする必要があるのだ。

〇あなたは開業をする際、この事業概要に何と書きましたか?

一般的に心理職の開業で多いのは、「相談室の開室」による開業だと思う。
その場合、青色申告の対象事業はまずは相談業が本業。事業概要になるだろう。

だが!!よく誤解があるので、ここで一つお知らせ。
開業をする際、実はこの事業内容は一つに限定しなくても良いのです。

なぜかというと、きりん。の保有する臨床心理士(公認心理師も)の場合、届出の事業内容は心理臨床業務にすることが可能なのだが、それでは厳密に心理臨床業務とはどこまでを指すのだろうか。

そもそも心理臨床行為とは、
・カウンセリング
・アセスメント:検査等
・コンサルテーション:多職種連携
・SV:後進育成
・心理教育:知識の普及:講演・研修
・調査研究
などがあげられる。

多くの場合は、メインとしてカウンセリング(相談業)を実施することを目的とした開業を行うが、実際には臨床心理士で自主開業をし、フリーランスとして青色申告をしているからと言って、必ずしもセンターを開業しなければならないわけではない

そもそも青色申告は事業として得られたその収益は、今後事業としての継続可能性があり、尚且つ届け出された事業が継続性を持った収益可能な事業であればよいので、例えば、講演業がメインでフリーランスとして青色申告をしても良い(ただし、それは事業概要に含んでいることが前提だ)。

私事だが、きりん。は青色申告をして10数年以上になる。当初青色申告をすることになったのは、支援関連職の専門学校と複数契約をし、心理学講師をすることになったのがきっかけである。ここで「はぁ?」とか「えぇ?」って思った方がいるので、ちゃんと説明をしよう。

実は講師業の場合、その契約形態は多岐にわたる。一般的にイメージのしやすい契約形態は、雇用契約を結んで雇用関係の下に常勤職や非常勤職として契約になる場合であり、この場合は「給与」という形で対価が支払われる。その際には基本的には所得税など課税額が徴収された上で、給与は支払われるため、年末には源泉徴収票が発行される。

しかし、学校によっては、例えば「前期のみ授業をしてほしい」など長期の契約を必要としないスポットでの契約希望が雇用主サイドにある場合には、あえて雇用契約ではなく、フリーランスの講師に業務委託として契約をする方が望ましい場合も多いのだ。駆け出しの頃のきりん。は、それまでのキャリアを考えると、カウンセリング業よりも講師業の方のニーズが高かった。

そして、契約は労使契約ではなく、全て事業委託での契約であったため、対価として支払われるのは報酬である。つまり、一律で売上金額の10%の所得税がひかれた状態で、支払いがなされ、年末には支払調書が発行されている。ちなみに、所得税の最低税率は5%なので、確定申告をしないと、多く税金を払いすぎていることになる…。
こうした場合、講義にまつわるテキストの作成等の費用なども当然だが報酬に含まれた形になっている。講義概要って作ったことある人は分かると思うが、書籍代めっちゃかかる…。
仕事をしていても経費が報酬以上にかかっていては意味がない…。
そこで必要な経費を経費申告として計上するため、申告を行うことにしたのだった。

しかし、開業届を出す時点で、依頼があればカウンセリング相談は受けようと思っていたし、そのための開業地や設備も幸運なことにそろえることが可能であったため、将来発展性を考えて「臨床心理士」業で開業届は提出を行ったという個人的な経緯がある。

こうした経緯からきりん。にとっては講師業は副業ではなく、臨床心理士業務の一環として開業届が出されている。
(ちなみに、この事業形態で税制上問題がないかどうかは税理士・及び当該税務署に確認及び承認を得ています。)

ではでは、さてさて、ここでQuestion。
『最近開業において本業と副業という言葉の使い分けがよくなされるが、

では、いったい心理職の副業ってどのようなことをさすのだろう?』

この答えは次回。



【あとがきにかえて】

年末に長年愛用していたWindows機が亡くなられた…。きりんは仕事をするとき、習慣上、自室にこもってデスクトップ画面に向かって仕事をするのが一番作業効率が高い。一応ウルトラブックも予備で持ってはいるが、なんだか落ち着かず、そわそわしてしまうのだ。そんなわけで、noteの更新がここしばらく止まっていたのだった。この機会に、いっそのことMacを使ってみてはとも思ったが、講演の仕事ではWindowsでデータをやり取りすることも多い…。迷いに迷った末に選択したのは、Mac miniとディスプレイを購入し、Windowsが必要な時にはウルトラブックを画面につなぎ代え、Mac miniとハイブリッドで使う方法。使ってみるまでは半信半疑だったが、この方法が最適解だったことが分かり、パソコン環境が今までより格段にアップした。そんなわけで、これからも楽しんでnoteをアップできればいいなと思っているそんな新年の幕開けである。


*お知らせ*

きりん。がお仕事で、これまで大変お世話になった臨床心理士・公認心理師の「まるやまなおこ」先生がこの度、新天地・沖縄で子育て支援事業に特化したセンター:『心理発達サポートルーム』を開設されました。教育業に携わる心理職として、発達に課題を持つ子どもや保護者の早期支援体制が整備されることは喫緊の課題であると考え、一人でも多くの人にこのサービスが届けばと思い、きりん。の事業の一環であるライティング業から応援をさせて頂きたく、餞として紹介文を寄稿いたしました。心理職だけでなく、支援職の方へのスーパーバイズ・コンサルテーションにも力を入れておられるとの事。若手割引もありますので、ご興味のある方は、HPをぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?HPはこちら

まるやま先生の紹介文としてのきりん。の寄稿文はこちらです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?