「ひなたフェス2024」の感動の正体ってなんだろうか?
2024年9月7日、8日に宮崎サンマリンスタジアムで行われた「ひなたフェス2024」があまりにも私に深い感動を残した。
前提として、「ひなたフェス2024」がどのような経緯で行われたのか。
4年前の日向坂46の冠番組「日向坂で会いましょう」の企画において、宮崎県でロケが行われた。
日向坂46は、主に「日向」という名前が入っていることから、宮崎県のキャッチコピー「日本のひなた・宮崎県」という繋がりでの企画であった。
このロケ自体が、日向坂46を宮崎県によんでライブをしてもらうきっかけとするために行われたものだったことは後になって知ったが、このロケが行われた後に、コロナ禍に入ったり、官公庁の了解が得られないなどでその構想自体も止まってしまう。
しかし、2024年、コロナ禍も明け、さらには官公庁の了解も得られ、ついに念願が叶って「ひなたフェス2024」が実現したのだ!
この話だけでも既に良いストーリーだなと思う。
でも、実際に「ひなたフェス2024」に現地で参加してみて、そのストーリーにはさらに深さを感じた。
それを書いておこうと思った次第だ。
僕が
・なぜ、「ひなたフェス2024」に深い感動を覚えたのか?
・改めて僕がなぜ、日向坂46を好きなのか?
を、このnoteを通じて考えていきたい。
人の何重にも積み重なる、温かさや淀みのない良心に感動した。
普段過ごしている日常は、人間の汚さやずる賢さにうんざりすることも多い。
SNSを見れば、誰かの怒りや苦しみ妬みや嫉みなどが渦巻いている。
青く冷淡な日常な中で、「ひなたフェス2024」は、橙色や黄色の温かみで包み込んでくれた。
性悪説だった人も、きっとみんな性善説にひっくり返ってしまう。
そんな非日常の時が、「ひなたフェス2024」だった。
それを感じられた理由は、あらゆる関係者がおり、その関係者の大半が、「ひなたフェス2024」を温かく受け入れてくださっていたこと。
それをまとめる。
地方自治体の協力
まず、なんと言っても宮崎県、宮崎市、日向市、都城市といった地方自治体の協力なくしては、このフェスは開催されえなかった。
少なくとも、ここまで深い感動を残すフェスにはならなかっただろう。
「ひなたサンマリンスタジアム」自体が宮崎県の持ち物のため、県の了解が必要である。
特筆すべきは、
その了解が、『しょうがないな〜』という嫌々・渋々な合意形成ではなく、宮崎県のバックアップ体制の整った気持ちの良い関係各所への合意形成だったことだ。
例えば、「ひなたフェス2024」の開催にあたって、前述した自治体が協力をしたわけだが、一部を紹介すると、
日向市
日向市駅では、駅の名前が「日向坂駅」に変わり、日向市にある「願いが叶うクルスの海」に向かう坂道は、「日向坂」と命名され、標柱も建てられた。
西村賢日向市長も上記の記事の中でこうコメントしている
僕らは聖地巡礼をして楽しんで、ひなたサンマリンスタジアム付近以外にも行く場所ができ、日向市にも行く理由ができ、そこで思いがけない土地や人との出会いがあり、色んな宮崎県を知り、楽しむことができた。
ちなみに僕の日向市での発見は、
「細島はめちゃ魚が釣れる」である。またここで釣りがしたい。
宮崎市
宮崎市は、市制100周年。
空港周辺やひなたさんマリンスタジアムに向かう道路にフラッグバナーを掲出、さらに宮崎駅から中心市街地を走行する、環境に優しい低速電動モビリティ「ぐるっぴー」をひなたフェス仕様にラッピングして走行、中心市街地の一番街に巨大のれん登場など、
空港を降りたら、歓迎されているムードができていて、もうそこからワクワクして嬉しくなってしまうような施策が沢山行っていた。
これがなければ、「あれ、意外と盛り上がっていないのかな?」と思ってしまうが、宮崎市さんの施策のお陰で、僕らは街中から、気分を高めて会場まで行けた。ライブ後でも興奮そのままに、「宮崎最高!」の気持ちそのままに観光ができた。
宮崎県
PR では、各メンバーが26市町村を紹介するフラッグが運動公園内に掲出され、その各市町村にメンバーのポスターが貼られた。
上記はPR側の話だが、何より宮崎県は、関係各所との調整によるインフラ整備が何よりで、そして不可欠で最も大事な協力であった。
宮崎県消防学校、宮崎大学などの場外駐車場の調整もそうだし、(そもそも、宮崎県消防学校さんと宮崎大学さんの協力してくれるのも素晴らしいというのもあり、)
下記のプレスリリースからは、「ひなたサンマリンスタジアム」が天然芝の養生で野球以外のイベントで使ったことがない状況の中で、他のイベントをやったことがある球場の運営とお話をしたり、その他民間企業も含んで協議を重ねて行ったことが伺える。
開催にあたって、きっと様々なネガティブな印象を持つ人もいるだろう。
その中で、「ひなたフェス2024」の開催による経済効果や今後の宮崎県への利益、そして、日向坂46の宮崎県への想い」をきちんと説明されたことが伺える。
説明は、開催に対してネガティブな人が多かったらできないし、誰かが熱量を持って丁寧に、問題を一つ一つ解決しながら説明を重ねたのだろう。
(もちろん、実作業レベルで行う現場の方の気持ちはわからないが・・・、少しでもポジティブな気持ちであれば嬉しいというのが僕の希望的観測である)
まず、この地方自治体の皆さんが、「ひなたフェス」を成り立たせるために不可欠で大きすぎるピースであったことに加えて、積極的にこの「ひなたフェス2024」に向けて沢山動いてくれたという事実。
お陰で僕らは疑うことなく温かい歓迎を受けているように感じられ、純粋に楽しむことができた。
もちろん、宮崎県として大きな利益があるからかもしれないが、それだけではここまでにはならない。
僕らの「当たり前の楽しさ」や「幸せ」を作るために考えて動いてくれたことを考えると、その温かみに感動せざるを得ない。
民間企業・団体の協力
全部書くと、本当に恐ろしい量になりそうなので、一部、印象に残ったことを書いていく。
MRT宮崎放送さん
この「ひなたフェス2024」開催にあたって、宮崎県と同列に不可欠であった要素だろう。
先に挙げた「定例記者会見」のコメントの中にも
とある。MRT宮崎放送さんが動いたことは間違いなく、中でもMRTの牧さんが開催にあたって動いていたのでは?という話もある。
これはその通りだ。
僕もオタクの放送局員として少し何かできないかと企んでいた時に牧さんとお話をする機会があり、熱くいろいろなことを語ってくれた。(結果的に何もお答えできなかったのが悔しい・・・。)
一方で、PR(パブリック・リレーション)の視点からいってもMRT宮崎放送さんは多くの役割を果たした。
例えば、先に出ていた地方自治体の様々な取り組み。
これを県がプレスリリースするだけでは、宮崎県の皆さんや全国のファンにも広く伝わらず、特に宮崎の皆さんには理解が得られなかったと思う。
これをMRT宮崎放送の各種番組で取り上げ、伝えることで、合意形成に大きな役割を果たし、県内でのイベントの盛り上がりを作ることになったと考えている。
「ひなたフェス2024」後のニュースも非常に胸に込み上げるものがあった。ファンが「宮崎最高です!」と叫んでいる姿や、ブース出展をしたお店の方が笑顔で「ファンの皆さんからも元気をもらえます!」といっている姿、「ひなたフェス2024」に集まる多くのおひさまを見て、このイベントの思い出が蘇った。
宮崎交通さん
宮崎交通さんは特に、場外駐車場から会場への臨時バス及び直行バスの運行へのご協力だった。それがファンにとってはとてつもなく大きく、有難いことだった。
「ひなたフェス2024」開催にあたって、「交通機関問題」は大きな問題だった。電車は、一両編成〜二両編成で本数は1時間に1本程度のため、なるべくファンが使う交通機関を分散させる必要があった。
そのために県が場外駐車場を設置してくれたわけだが、そこから「ひなたサンマリンスタジアム」までの道のりをどうするか?という問題。
会場までは3km程度離れているから、歩くと1時間はかかる。さらに、ほぼ真夏の開催ということもあり、「熱中症問題」も大きな課題であった。
その中で、宮崎交通さんは、場外駐車場から会場までのバスの臨時便を走らせてくれたのだ。
私は、二日間ともに「宮崎県消防学校」だったのだが、行きも帰りも常にバスが待機されている状況であり、待たずともバスに乗れた。
(帰りは集中するから少し待つこともあったが、それでも5分〜20分程度、宮崎大学の方は、駐車台数1000台ということもあり、もう少し待ったのかも・・・?)
会場で目一杯に楽しみたい僕にとっては、このバスがあったおかげで余計な体力が削られることはなかったし、会場で楽しむ時間や他の観光に使う時間ができたといっても過言ではない。
JR九州さん
プロモーションや企画から先に言うと、
https://www.jrkyushu.co.jp/byarea/kagoshima/info/__icsFiles/afieldfile/2024/08/27/240827.pdf
JR九州さんは、日向坂46駅の出発式(佐々木久美さん、上村ひなのさんが一日駅長として)、日向市と共同で「日向市駅」を「日向坂46駅」に装飾、アミュプラザみやざきでの「WELCOMEおひさまキャンペーン!」、さらには9月7日(土)、8日(日)に臨時列車を運転し、臨時特急列車は、特別に「日向坂 46」号および「おひさま」号の愛称名を設定し運転された。
僕は、初日に飛行機乗り遅れた関係でアミュプラザみやざきには行けなかったのだが、Xで色んな人が行っているのを見たし、僕と一緒に行った友達二人もアミュプラザみやざきに行っていた。
出発前日にXで流れてくる出発式の映像を見ていて、「早く!マジで早く宮崎に行きたいっっ!!」となったし、この「ひなたフェス2024」の盛り上がり感の一つとしてこれらの企画があったことは、確かに僕らの心の高揚感に繋がっている。
何かこれらが欠けていたら寂しかったと思う。
そして、JR九州さんの協力は何よりインフラの点だ。
私は鉄道を利用していないので、現地の様子がわからないのだが、表面的な話だけすると、
・南宮崎駅〜宮崎駅間→コンサート終了後〜23:30まで22本運転
・木花駅〜南宮崎間→コンサート終了後〜23:30まで20分間隔で運転
という対応をとってくださった。
僕と一緒に行った友人二人の話では、それでもやっぱり電車はかなり満員だったという話だったし、Xを見る限りでも木花駅周辺はすごい人で、帰るのに時間を要したということもあったようだが、可能な限りの最大限の対応と努力をしてくれた結果であると思う。
これがなかったらもっと大変なことになっていたことだろう。
宮崎学園高等学校吹奏楽部の皆さん
今回の「ひなたフェス2024」では、珍しい企画があった。
それが、メンバーによる撮影OKの「スペシャルパレード」だ。
この企画は、「ひなたフェス2024」の中でも目玉企画だった。
そして、動画から分かるようにこのメンバーが乗っているバスの前には、宮崎学園高等学校吹奏楽部の皆さんがおり、日向坂46の楽曲を演奏しながらマーチングバンドをしている。
この二日間で気温はとても高かった。特に日差しが強く、32〜35度くらいはあったし、日差しを浴びればすぐに全身から汗が垂れ流れるような状況だった。
その中である。その中で、高校生がマーチングバンドで楽器を演奏しながら、ある人はカラーガードを回しながら約1時間に渡り行進していく。
その姿に心打たれながらも、やっぱり目玉企画である「スペシャルパレード」には宮崎学園高等学校吹奏楽部の皆さんの演奏は外せなかったように思える。単にメンバーがバスに乗って移動していくだけでは何か物足りない。
それはやっぱり「パレード」だから、曲と豪華さが必要だ。
「スペシャルパレード」として成立したのは、この演奏のおかげだと強く思う。
曲も、既存の楽曲ではなくて、「日向坂46の楽曲」を演奏されたこともすごい。二日目のライブ中に髙橋未来虹さんもおっしゃっていたが、この時期には吹奏楽部としての大会にも重なる。
その中で、見事な吹奏楽での日向坂46の楽曲の演奏を聴けたことに、高校球児だった僕としては胸が熱くなった。
本当にありがとうございました。(ファンとして)
メンバー考案メニューを実現させてくれた皆さん
「ひなたフェス2024」のもう一つの注目企画となっていたのが、
「メンバー考案『ひなたフェス飯』」
だろう。
「ひなたフェス2024」では、宮崎県内外から飲食ブースや企業・自治体PRブースなどが出店し、まさしく「フェス」としてイベントを盛り上げた。
これは、ひなたフェス開催記念として、日向坂ちゃんねるで配信された「日向坂46時間TV」内でメンバーから考案されたものだ。
実現されたのは、
・佐々木久美 「餃子のキャプテン」
・高瀬愛奈 「まなふぃ特製 汁なし辛ふぃ麺」
・河田陽菜 「みやざき犬ホットケーキだワン」
・丹生明里&上村ひなの 「もちまる子タルタルチキンバーガー」
・宮地すみれ 「スマイルスマイルすみレインボーかき氷 〜みんなスマイルになーれ!〜」
僕は特にじぶんの推しの考案メニューである「まなふぃ特製 汁なし辛ふぃ麺」を食べた。これが最高に美味しかったのだ。
推しの高瀬愛奈さんの考案メニュー「まなふぃ特製 汁なし辛ふぃ麺」を実現させてくれた黒兵衛さん、特にからめんの素を製造されている早川しょうゆみそさんのことを語りたい。
早川しょうゆみそさんは特にこの「まなふぃ特製 汁なし辛ふぃ麺」の「からめん」の素を製造している会社だが、前日の夜遅くまで作業をして、僕らのために準備をしてくれていた。
さらに、感動したのは、「まなふぃ特製 汁なし辛ふぃ麺」自体の美味しさもそうなのだが、何よりお店の人の人柄である。
待ち時間や会計の時間の時も「推しは誰なんですか?」「フェス、楽しんでくださいね!」とか仕切りに笑顔でコミュニケーションをとってくれる姿が印象的だった。
こんなコミュニケーションはなかなかないので、いつものように何も喋らず会計を無意識に通り過ぎてしまう前提で会計をしていたので、良い意味で不意をつかれたのを覚えている。
さらにさらに、たくさん高瀬愛奈さんのことについても調べてくださったようで、こんなポストも・・・。
何が言いたいかというと、地方自治体のところにも書いたが、やっぱり、嫌々・渋々巻き込まれたのではなく、積極的にこの「ひなたフェス2024」に対して、協力・参加をしてくださっている点だ。
僕らは、この早川しょうゆみそさんの感情のこもったコミュニケーションを通して、単に「推しの考案したメニューを買って美味しかった」というのではなく、
「推しの考案したメニューも美味しかったし、さらにこのメニューが愛に溢れていて色んなことを考えて調べて作ってくれたメニューだったんだ」
というエモーショナル的な価値が生まれ、さらに早川しょうゆみそさんへの想いや宮崎への想いが強固になり、「ひなたフェス2024」の想い出を2倍にも3倍にも素敵なものにしてくれた。
消費者やファンとのコミュニケーションの中で、一見、売り上げには関係がなさそうな「感情」や「コミュニケーション」の部分が大事かを僕は学んだ。
そして、早川しょうゆみそさんだけではなく、僕が宮崎で出会った中では少なくとも「渋々やってます」みたいな人はいなかった。
みんながみんな、集まったファンに対して温かく、意識的か無意識かはわからないが、そんなエモーショナルなコミュニケーションをとっていたことが僕を感動させた。
ソラシドエアさん
ここは、超個人的な話。
これを機に日向坂46とCM契約を結び、様々な施策を行っていたが、特にソラシドエア便でのメンバーによる機内放送、搭乗者に搭乗証明書を配布など。
僕は、実は当日の朝8:05発のJAL機に乗る予定だった。
あろうことか、それに乗り遅れた。こんなに楽しみしていたのに。
僕は空港で慌てて、宮崎行きの便を探した。
JALの人に他の便がないか聞いたら、
「本日、宮崎行きの便は満席でして・・・。」
と言われ、
「知っとるわ!!!ひなたフェスだもん!!!」
と理不尽に言い返してしまうのをグッと抑えながら、落ち着いたフリをして車や新幹線などの交通手段も考慮に入れながらサイトを探していると、、
なんとあった。しかもソラシドエア!!
なんとかその便を取ることができたのだ。
正直、5万円は痛いなと思いつつも、間に合うし、今日はアリーナ席だし、機内放送も搭乗証明書ももらえるなら安いもんだ!!と誤魔化しながらソラシドエアに乗ったのだ。
ありがとう。ソラシドエア。君はハニーデュー。
LIVEの宮崎のお祭りPARTに出演された皆さん
ここまで、全くLIVE本編の話を書いていないのだが、LIVE本編の話。
LIVE本編には、日向坂のライブの中に、宮崎県のお祭りを紹介するパートがあった。紹介されたお祭り及び団体は3つ。
・宮崎を代表する祭り「日向ひょっとこ夏祭り」
ひょっとこのお面を着けた「橘ひょっとこ踊り保存会」の方々が踊りを披露し、ファンは手拍子で盛り上げた。
・「えれこっちゃみやざき」
チアリーディングチーム「宮崎HEROES」が登場し、人を高く放り上げる大技などを披露し会場を沸かせた。
・青島地区の「海を渡る祭礼」
激しく神輿を回転させるパフォーマンスに合わせ、ファンも「わっしょいわっしょい」と声援を送った。
このパートがグッと来た。
「日向ひょっとこ夏祭り」については、単純に面白くて勉強になった。
ひょっとこ踊りはお面が人それぞれ違うのだが、お面の中には、女の人がいたり、狐がいたり、おじいちゃんがいたりする。
単純にみんながみんな同じ踊りをするのではなく、お面の人がやりそうな踊りをやる(例えば、おじいちゃんならあまり腕が上がらない、歩みが遅い、狐だとちょっと手を狐風にしてみるなど)。
ちょっとした個人の演技や解釈があるんだと勉強になった。
そして、チアリーディングチーム「宮崎HEROES」は、
やはりお客さんは日向坂46を見に来たお客さんであるということは出演された方々も分かっているはず。その中でパフォーマンスをすることがいかにプレッシャーか、不安かを推し量ることは容易ではない。
単純に、チアリーディングのジャンプの高さにも驚いたが、その中で「宮崎HEROES」のお兄さんや小学生くらいの子達が一生懸命に手拍子やパフォーマンスで盛り上げようとする。それがファンにも伝わって、一緒に盛り上がる会場。
誠に勝手ながら、何か「ひなたフェス2024」のステージに上がった子供達の将来、何かするときの原体験になっていたら良いなと思いながら見ていると、ステージ上のパフォーマンスから目を離さずにはいられなかった。
青島地区の「海を渡る祭礼」は、このパートの締めになるお祭り紹介だったが、まあ、この歌い手というのか、この方の歌が上手いし、力強く、盛り上げ上手であることに心底驚いた。「宮崎HEROZ」同様に、堂々たる語りと歌で会場もその熱に応えざるをえなかったのを覚えている。
そして、このパート全体を通して、日向坂46が宮崎でライブを行う意味を再確認したし、「日向坂46は宮崎を使わせてもらう」「宮崎は全国の人々に宮崎を知ってもらう」という相互的な関係こそが、「ひなたフェス2024」を成り立たせているのだと思った。
・宮崎空港さん
宮崎への空の玄関口となる宮崎空港さんも、空港に様々な「歓迎」を用意しておいてくれた。
こんなに歓迎されるとは思っていなかったので、宮崎についてから、会場への移動に向けて気分は上がる一方だった。
飛行機の乗り遅れで失った5万円もこれがあったおかげで薄まった。
ここまで民間企業・団体について書かせてもらったが、まだまだ、「おひさま勉強会の皆さん」の動きも非常に興味深いなと思っているし、様々なブースの話とかあるんだろうけど、一旦ここまでとさせてください。
宮崎県民の協力と歓迎体制
ここは座組や企画の話とは少しかけ離れるが、前述したように、僕が知る限りでは、この「ひなたフェス2024」においては、周辺住民の皆さんや宮崎県民の皆さんとおおよそ良い合意形成が取られていた、理解が得られていたのではないかと邪推する。
(もちろんそうじゃない方もいらっしゃるかもしれないし、これから噴出してくるかもしれないが・・・。今まで見る限りは。)
いや、でもここで周辺住民の方にも理解が得られていたと断定することはできない。単純にそれを言っていないだけかもしれないし、自分が都合の良いポストしか見ていないだけかもしれない。
ただ、自分がそのようなポストを見かけることなく、ネガティブな反応に触れることもなく、この「ひなたフェス2024」を楽しむことができたことは紛れもない事実であると思う。そして、多くの参加者がそうだと思っている。
「ご協力と歓迎を純粋に感じることができた」ということでお礼に留めておきたい。本当にありがとうございました。
主催者の努力
「ひなたフェス2024」開催当日まで、ファンと主催者のコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしたのが、「ひなたフェス対策本部」だ。
初の挑戦となる「ひなたフェス2024」を成功させるために、「ひなたフェス対策本部」から多くの情報を発信していき、お困りのこと、わからないことをともに解決しながら、おひさま全員で最高のフェスを作っていくということで設置された。
この「ひなたフェス対策本部」からは交通機関の呼びかけや注意事項の呼びかけなど発信だけではなく、ファンからの意見や質問などを取り入れつつ解決していく相互的なコミュニケーションと課題解決の場所でもあった。
もちろん出せる情報と出せない情報があるのは仕方のない部分があるが、いつもの情報のみの発信を超えて、「感情」や「想い」がのった発信の裏にいる「人間」の温かさを感じる。
その「感情」や「想い」があったからこそ、次で書く「『おひさま』の協力」があったように感じる。
「おひさま全員で最高のフェスを作っていく」
この「ひなたフェス対策本部」の発信と共有、意識作りが、大きなファンの混乱を招くことなく、無事に終了を迎えられ、多くのファンそして関係者の大半が良い思い出を作って終えられた一要因ではないかと思う。
「おひさま」の協力
最後に「おひさま」の協力である。
「民度が良い」と簡単に言えないが、今回の「ひなたフェス2024」においてこれがなぜ生まれたか?が自分の関心とするところだ。
ひなたフェス翌朝に行われた日向坂46メンバー数人が登場したゴミ拾いイベントについても近くにメンバーがいたにもかかわらず、大きな混乱はなく、少し会話を交わす程度で参加者の皆さんは黙々とゴミを拾い続けていたという。
これがなぜ生まれたのか?
・「ひなたフェス2024対策本部」による発信と意識の共有
・自分の行動のせいで誰かに嫌な想いをさせたくない(ひなたフェスを成功として終わらせたい)
・来年も「ひなたフェス」を開催してほしい。
・せっかく実現に向けて動いてくれた関係各所の皆さんをがっかりさせたくない。
あげればキリがないな・・・。
だけど、全体的に、ファンの中で
「日向坂46と同様に宮崎でライブをさせてもらっている」
という意識が強かったんじゃないかと思う。
その意識の共有は、「ひなたフェス2024対策本部」からの発信の力でもあったと思うし、「ひなたフェス2024」に向けた「46時間TV」などでのメンバーからの発信であったり、ひなたフェスに対するメンバーの態度や意識もそうだし、そういったことが積み重なってファンの意識につながっていったのではないかと考えている。
上記を実現させるまでの「日向坂46」の魅力
日向坂46の「愛する力」「愛される力」
そして、最後に「日向坂46」であったからこそのこの素敵な「ひなたフェス2024」だったのではないか?という話。
自分の考察ではあるが、「日向坂46の『愛する力』」こそが、「ひなたフェス2024」が実現し、今まで書いてきたあらゆる関係各所の”巻き込み”に成功した根底の部分であり、改めて日向坂46だけが持つ魅力なのではないか?
「ひなたフェス2024」でそう思った。
前に僕は「自分が日向坂46を好きなのは、『組織力』にある」と書いた。
そして、今回の「ひなたフェス2024」で書かれた記事では、「日向坂46の『巻き込む力』」という話もあった。
それらの根底にあるのは、「日向坂46の『愛する力』」なのではないか?というのが僕の気づきである。
アイドルは、基本的には
「ファンの皆さんのことが大好きです」
「私、この食べ物、好きなんです!」
「私、これが得意です!」
・・・etc
と愛を語るものである。
それが果たして本当に「好き」だと思っているアイドル、もしくは本当に「好き」だと一般的に思わせられているアイドルが、この世に何人いるだろうか。
もちろん、自分の好きなアイドルが、そういうのなら信じざるを得ないと思うが、内心、最初は少し「本当か?」「内心はどうなんだろうな?」と思う瞬間はないだろうか。
日向坂46、日向坂46のメンバーは、仮に最初はそうだったとしても、勉強したり、ずっと言い続けて証明し、
「その『愛』を本物にしてくる、そして相手に『愛』が本物だと伝える」
この能力が組織的にも、メンバー個々においてもめちゃめちゃ高い
そう感じている。
例えば、
元メンバーの影山優佳さんは、サッカー好きで始まったが、内田篤人さんも本田圭佑さんも認めるくらいのサッカー通になるまで勉強をして、ワールドカップでは大車輪の活躍をしたし、
富田鈴花さんは、「車好き」「高速道路好き」として始まったが、いざ仕事が来たら、F1についてめちゃめちゃ勉強をされて、ついにはYouTubeの企画で自分の車まで買い始めたし、その動画からも本物の好きが伝わるし、
僕の推しのまなふぃこと高瀬愛奈さんは、コロナ禍でドローンを買って飛ばして以来、最近、国家取得まで取ったというし、
今回の「ひなたフェス2024」の実現において、この「愛する能力」こそが、「巻き込む力」(=愛される力)を生んだのではないか?というのが僕の見解である。
「ひなたフェス2024」においても、「宮崎でフェスがやりたい」という話になる前もそうだったが、なった後は怒涛の宮崎好き好きラッシュが始まった。
番組の企画やYouTubeの企画とはいえ、その実現に向けて、宮崎県の皆さんに心理的な了解を得るためにメンバーも様々な場所に赴いて、お願いをしている姿は、その「ひなたフェス2024」に対する想いが「本物」なんだと思うに充分なコンテンツだった。
また、言い方が悪いので、心の汚い人の戯言だと思ってほしいが、恥ずかしげもなく、純粋に「宮崎大好き!宮崎でライブがやりたい!」と言い続ける姿に対して、誰も「ほんとかよ」と思う人はいなかったと思う。
その愛に応えようと色んな人が日向坂46を好きになり始めたことで、「巻き込み」につながった。そう思うのだ。
<備忘メモ>
この「愛する能力」はEQ(Emotional Intelligence Quotientの略・日本語では「心の知能指数」)の高さとも言い換えられるかもしれない。
あくまでここは仮説にとどめたいが、EQの高い集団なのではないかともふと思った。
最後に
ライブの新しい感動を見せてもらった気持ち
ここまで、ライブ本編のことをほとんど語っていない。
ライブは最高で放水もあったし、東京ドームでの発表もあったし、素晴らしいものだったが、やっぱり、ライブの感動が根底にあるのだとしたら、それを含めたもう一つの感動が僕にとってはすごく大きかった。
もう一つの感動とは、一番最初の
「人の何重にも積み重なる、温かさや淀みのない良心への感動」
のことである。
このライブに止まらない立体的な感動が僕にとっては新しいもので、これからの日向坂46がまた楽しみになるライブであったのは間違いないだろう。
過去最長の文章ですみません。
ありがとうございました。
番外:思い出の写真1選
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