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東京オリンピック ボランティアドライバー体験記30

翌8月1日は、ボランティア活動はお休みだった。ボランティアは確か、4日活動すると1日休む決まりになっていたはずだ。私はテレビで競技を観戦しながら体を休めた。

8月2日は、私への乗車アサインがあるようだった。活動日前夜にメールで知らせが来る私の活動時間が、3時半集合になっていたからだ。もともとのオファーは午後2時から夜の11時なので、乗車予定があるからこその3時半なのだろう。予定があるなら、ちゃんと決められた通り、予定の30分前に到着するように選手村に向かおう。

ところが電車が少し遅れて、私が選手村に到着するのが3時を少し過ぎてしまう。電車が多少遅れてもいいように、時間に余裕を持って出ればいいのだが、もともとギリギリに着くようにしかスケジューリングしていないのだ。すると受付で、「今日の乗車予定はありません」と言われる。そんなはずないのでは、と私は思う。受付の人は、ドライバーに渡すポーチがないのをわざわざ確認していたので、おそらく私にはもともと、配車があったのだろう。遅れたので、私の役割が他の人に回ってしまったのだと思う。最近ボランティアの当日キャンセルが多いと言うから、私もキャンセルしたと判断されたのかもしれない。

残念に思ったが、まあこのところ毎日運転しているので、たまにはお休みでもいいかな、と思った。実はフリートオフィスには、ボランティアを支える裏方仕事もある。運転ができないのに輸送の担当になってしまった人は、そういう仕事をやっていたりする。また、オフィスがあるのは C駐車場で、車はしばしばA駐車場から出発するので(B駐車場には徒歩で行ける)、その時にはドライバーはA駐車場に移動することになる。その輸送を担当する、シャトルドライバーの仕事もある。ただ、いつも外国人を乗せる仕事をしていると、シャトルドライバーでは物足りなく感じる。この日、夜まで活動できるなら、きっとまた夕方のアサインがあるのだろうが、私にはこの夜、早めに帰りたい用事があった。3時に来て、6時前には帰りたいなら、できる仕事は限られるだろう。

そう思っていると、電話対応係の募集が始まった。ステークホルダーからの乗車予約の電話を受ける仕事だと言うのだ。今日はそれでいいかな、と思い、私は手を挙げた。途中でやめてもいいのかと聞いたら、問題ないと言うので、今日は電話番をすることにする。

電話番に手を挙げたのは全部で4人。フリートオフィスは2階建てになっていて、受付やドライバーの待機スペースは1階、アルコールチェックやチェックインカウンターは2階にある。私たちは指導係に先導されて2階に移動して、普段は座ることのないチェックインカウンターの、関係者側サイドに座る。そこでステークホルダーからの電話を待って電話を受け、内容をパソコンに入力していく、というのが仕事の内容だった。

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