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東京オリンピック ボランティアドライバー体験記34
バルバドスのステークホルダーは2名いて、窓口となって私に話しかけてくる方の男性のアクレディテーションカードには、選手団長と日本語で書かれていた。へえ、選手団長なんだ、と私は思った。
フリートオフィス脇の C駐車場からの出発だったので、図で車両の駐車場所を確認したあと、本当にそこに車両があるのか確かめに行こうとしたら(以前説明したように、しばしば図に示された場所以外に、実際の車両が駐車してあるのだ)、僕たちも一緒に行くよ、と言われる。車が見つからなかったら困るんだけど、と私は思ったが、彼らも私に付いてくる。今回は運良く、図に示された通りの場所に、車両は駐車されていた。もしかしたら前回も彼らが車両を利用し、駐車場所がここであることを知っていたのかもしれない。
出発時刻は5時半過ぎだったが、国立競技場はもう3度目なので、手慣れたものだと言ってよい。ナビをセットすると(手慣れたものでもナビは使うのだ)、私たちはスタートする。そして何一つ問題なく国立競技場に到着し、ステークホルダーを降ろすと、いつもの絵画館裏に私は車を駐車する。ここでの待機時間が、今日は2時間程度の予定だ。私はまたしても競技場敷地内に入ってみることにする。
しかも今日の私には目的があった。先日、シャトルで送迎してもらっている時に、シャトルを運転していたボランティアドライバーが、国立競技場にはボランティアの休憩所があると言っていたのだ。その存在は噂には聞くものの、私は一度も実際に利用したことがなかった。だから私は彼女に、具体的にどこにあるか尋ねたのだ。「セキュリティチェックを通過したら、左の方向に行くんです。そうすると神宮球場があるから、神宮球場内にボランティアの休憩所があるんです。そこでは軽食も提供されているんですよ」とのことだった。今日はなんとしてもそこに行ってみたい。今日は早めにローソンで購入した軽い夕食を取ったので、食料は必要ないが、場合によっては何かつまんだりすることもあるかもしれない。私は車をロックしてセキュリティチェックに向かった。