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東京オリンピック ボランティアドライバー体験記35
いつものセキュリティゲートを通って敷地内に入ると、いつもは右に向かうのだが神宮球場は左だと言う。でも左に向かう道なんて見当たらない。道、みたいな感じじゃなくて、左のほうにひたすら歩く、とかそんな感じなのだろうか。
よくわからないが、柵みたいなのがあって、それは左に向かっている。そしてそこを歩いている人たちがいるので、私もその流れに乗ることにした。すると入り口みたいなところに辿り着く。そこには2人のボランティアのセキュリティチェックがおり、アクレディテーションカードをチェックされる。無事通過したので、こちらの方向で問題ないようだ。
そこをまっすぐ進むと、プレハブ小屋みたいなのがあって、そこを抜けると陸上のトラックがあり、どう見ても選手のように見える人たちが体を動かしている。ここはトラックではあるが、神宮球場ではない。私はその場にいたボランティアのユニフォームを身につけた人たちに、ボランティア用の休憩所はどこですか、と尋ねたが、彼女たちも休憩所の場所は知らなかったようだ。自分でなんとかするしかない。
後からテレビを見て知ったのだが、私が入った場所は、ウォーミングアップエリアと言って、選手たちが競技前にウォーミングアップするための場所だったようだ。本当は私が入れる場所じゃなかったのではないかと思っている。
休憩所を探さないといけないので、私がほっつき歩いていると、また人流を発見したので、今度はそれについて行くことにする。結構な数の人たちがそこを歩いていたが、どうやら国立競技場の方に向かう人流のようだ。そして歩いている人たちは選手のように見える。
私の行き先は神宮球場なのだから、その人流は違う、と私は気づくべきだった。でもいつも行く国立競技場に近づいていくので、なんだか違和感なく付いていってしまう。
するととうとう国立競技場の中に入る入り口に到着する。そこには当然セキュリティがいるが、ここのセキュリティもボランティアが担当していた。私はそこで止められて、私のアクレディテーションカードでは中に入れない、と言われる。まあそうだろう。じゃあボランティア用の休憩所はどこなのか、と私は尋ねる。でも後ろから次々人がやってくるので、彼女は私にかまけている暇はなかったようだ。休憩所の場所は教えてもらえず、私は人の流れに押し出されて、結局入り口を通過してしまった。結果的に念願の国立競技場潜入だ。