カスタマーサクセスの青本を要約する~原則⑦タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
カスタマーサクセスを勉強しようと思ったときに、最も有名でおすすめされる本は「カスタマーサクセスの青本」だと思います。
しかし、このカスタマーサクセスの青本、翻訳のせいなのか少し内容がわかりにくいです。
実際のカスタマーサクセス業務を行っている方に向けて、本の内容を要約・解釈しわかりやすく表現する必要があります。
そこで、「カスタマーサクセス10の原則」の主要なものを取り上げ、カスタマーサクセスの現場で役に立つノウハウをお届けします。
▼カスタマーサクセス10の原則:解説記事をリンクでまとめております
タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
こちらの原則は言葉の通りなので、比較的わかりやすい原則だと思います。
カスタマーサクセスの「スピード」「早さ」に関する原則です。
ビジネスはスピード勝負と言われますが、カスタマーサクセスにおいても早いに越したことはありません。成功するなら早く成功したいのです。
顧客のバリューを明確にする
カスタマーサクセスにおいては、導入期のオンボーディング、運用期のアダプションがざっくりとした全体プロセスです。
オンボーディングが終わった段階で何らかの成功体験(図では1stサクセスと記載)をしていただき、運用の中で期待していた目標通りに成功をしてもらう(2ndサクセスと記載)必要があります。
カスタマーサクセスの青本に記載があるのは、この顧客が期待する成功の指標を固めましょうと説明されています。
製品によって得られる期待効果の指標をいくつかリストにし、顧客に「これが弊社の目標です」と明言してもらうのです。
バリューを実現できる「タイム」の短縮化
目標となる指標がわかれば、カスタマーサクセスがやるべきことは、その成功に至るまでのスピードを出来るだけ早めてあげることです。
オンボーディング→1stサクセス→アダプション→2ndサクセスまでに至るまでをいかに早く進めてあげて、顧客が期待する目標を達成できるかが重要です。
そのためには「調整」の連続です。オンボーディングとアダプションの中で発生する各種プロセスを洗い出し、どのプロセスに最も時間がかかっているかを計測し、発見します。
「ザ・ゴール」にある制約理論に基づき、プロセスの中のボトルネックを解消するのです。
「バリュー」の最大化
また、スピードを早めると合わせて、実現できる「価値の大きさ」を高める努力をするべきです。
オンボーディング(導入)、アダプション(運用)で発生する業務プロセスを乗り越えた先に、どの程度の成功があるのか。もちろん、大きく成功するに越したことはありません。
例えば例として、SEOのマーケティングSaaSツールがあると仮定します。
このツールではオンボーディングを終えた後の1stサクセスは、特定のキーワードでTOP10を実現できるようになることです。
しかし、これも大きく成功できるほうが良いです。製品改善・サポート改善によりTOP10ではなくTOP5に出来る(≒オンボーディングで実現できる価値が高い)ほうが顧客は喜びます。
まとめですが、カスタマーサクセスの全体設計をする際には、
①顧客のバリューはなにか
②顧客のバリューを最短でスピード実現するためにはどんなプロセスにすれば良いか
③顧客のバリューをより大きくする方法はないか
を考えながらサポート内容を考えると良いでしょう。
おわりに
お読みいただきありがとうございました。
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