第64話 露腸亭日乗 排泄と文学そのニ
第63話 露腸亭日乗 排泄と文学を投稿し終わってから大便じゃなくて大変なことに気がついた。
筒井康隆の「最高級有機質肥料」のことをすっかり忘れていたのだ。
まさか筒井の作品を「文学ではない」などと言う輩は今時いないとは思うが、かなり初期の作品(1966年)であり、当時SFとエンターテイメントは文学と見做されていなかった。
とにかく未読の方にはお行儀が悪いけど、食事中にお読みになることを強くお勧めしたい。
筒井に関しては、美女が下痢ぴーを衆人環視の元でぶち撒けるのが発端の「コレラ」があるが、「最高級有機質肥料」の方を推したい。
どうせならもう1作品挙げて、前回の3つに加え、5つにして団体戰のラインアップにすることにしよう。
もうひとつはプロレタリア文学の傑作 小林多喜二の「蟹工船」である。
便所の中の寒さで凍りついた大便の山を鉄棒で崩してゆく、というリアリズムの精華がそこにある。
今回は原文の引用はしたくない、というかやめておく。特に筒井の作品については予備知識なしで味わって欲しいからだ。
ラインアップのオーダーは以下になる。
先鋒 「斜陽」太宰治
次鋒 「蟹工船」小林多喜二
中堅 「燃えよ剣」司馬遼太郎
副将 「蟹と彼と私」荻野アンナ
大将 「最高級有機質肥料」筒井康隆
うーん我ながら凄いリストである。
異論、あるいはこれを凌駕するオーダーがあればご提示されたい。
いつでも、どこでも、誰の挑戦でも受ける