能動的な観劇か受動的な観劇か

個人的に観劇の仕方は2つに分かれる。それが「能動的観劇」と「受動的観劇」である。別に両者のどちらかが良いとか悪いとかを言うつもりは一切ない。なぜなら、どちらかが質的に劣っている訳ではないからだ。能動的に観る時と受動的に観る時では全く別な楽しみ方だと思っている。近年は教育面でも「能動的」を推し進められているから「受動的」にマイナスな印象が付いているかもしれないが、こと趣味においてはどちらでもいい。

しかし、作品を楽しむ上でどちらかの観劇方法を選択しなくてはいけない。
能動的であれば、作品から得られる情報(表情やセリフ、事前のSNS情報、キャラの名前、元ネタの背景など)をできる限り読み取り、自分の中で独自の解釈を膨らませていく。
受動的であれば、作品を観ていてわかる情報のみにフォーカスし、演出の思うがままに視線や音の注意を動かす。そんな完全に受け身になり、向こうからの情報を常に受け続ける。

これらは、作品によって向き不向きがあると思う。だから難しい。そんなことを言っていると「2回観て両方楽しめばいいじゃない」と言う声が聞こえてきそうだ。いやいや、違うでしょ。1回目が大切なんじゃん。1回目に感じた作品への印象が正直作品への70%を占めてると思う。そりゃ全通してる勢いで観りゃ違うんでしょうが、、、私は観て3回くらいなので。
1回目の感じ方を決める観劇スタンスを悩むのが苦しくもあり、楽しくもある。「この作品のジャンルは能動的がいいかな」とか「最近は能動が続いてるな」とか「劇場のサイズ的に顔がよく見えそう」とか色々考えるのが結局一番楽しい。

まあ好きな見方で観るのが一番ですね

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