「大人の階段…」 笑話その1
17歳:私は自由なカモメ、そして羽ばたく、どこまでもこの自由な空を
大人:カモメではない、人間ですよ。カモメという鳥の餌は魚ですよ、海辺に生息しているのですから、街で生息している、人間のあなたとは、明確に違いますね、生魚丸ごとたいらげられますか?後半にかけての自由な空を?はて?こちらも自由な空であるという仮定は、人間を基準としています、人間は空を飛べる身体的能力がないためです。もし人間が飛べるようになれば、腕の部分に身体の70%の筋肉を集中させ、仮に体重60キロのあなたであれば、体脂肪は80%以上の50キロが筋肉と翼になります。そしてその浮力を維持するには空気を羽ばたかせる、羽根も必要となります、そうです、それはそれでもう元の人間が営む生活には戻れなくなるのです、また鳥類は食べ物に関しても、体重が増えるとおのずと飛行に支障が出るため、食べ物はあまり食べれません。皮肉なことに自由を求めたあなたがカモメになることでかなり不自由を感じることに
17歳:冷静ですね、おじさん…
大人:ウンコ
17歳:え?
大人:私は大人としてウンコしたいと思っています、説明しましょうか?
17歳:いえ、いいです、冷静に、その、糞(ふん)について解説されたく…ない
大人:ウンコしたいので、トイレを探しています、まずは右足を前に出し、そして左足を前に
「私は大人、そして肛門をひくつかせ、どこかにある便所で、自由に排便欲を満たす」…
17歳:おじさん…なんでも言葉に出しちゃうタイプなんですね
大人:一歩二歩、イチニイチニ、前方に段差があります。その方向にコンビニエンスストアがあるからです、一般的にコンビニエンスストアではウンコしたい場合、そこで用を足すことは過去データからも明白に可能
17歳:なんでも言葉にしますね…
大人:間に合いませんでした、20秒ほど前に、私の肛門からウンコの第一陣が排出され、第一陣の液状化した最先端はグンゼのパンツ、チノパンツをつたい、靴下に到達せんとしています
17歳:全部言っちゃうんだ、まじ染みてきてますよ
客観的ですね、私だったらパニックですよ
大人:私だってパニックになるときはあります。今はそれに比べて、たいしたことないという判断になります
17歳:これが…皆が言っている経験豊富な、大人ってこと?
大人になんかなりたくないってこういう、こと?
大人:判断基準にしているパニックになった経験は、死が近かった時のことです
17歳:具体的には
大人:あなたは、アジアのある地域でマッドな医師たちに拉致された経験は?ありますか?私はあります。人の死をもてあそぶ変態マッドドクターたちは、「実験」と称し…
17歳:予想外のエピソード
大人:まずは、指から。といっても、ものすごい鋭利な刃物、なので、切断されても気づかないほど、それを「3秒」だけ切断して、くっつける、切断された指の細胞がまだ生きているからです、それを彼らは「3秒ルールゲーム」と称し…酒の肴にしていた、実験はやがてエスカレートして、腕、足、胴体、ついには、
17歳:ついには?
大人:頭に、この時が一番パニックになりました、3秒間、切り離されるわけですから
17歳:壮絶…いや、そんな経験したら、ウンコ漏らす漏らさないは、どうでも良いですね、しかしよく無事でそこから逃げられましたね
大人:あなたはさっきウンコをレイディらしく糞(ふん)と言い替えてましたよね、なのにウンコと言っちゃうんだ
17歳:気づきませんでした、おじさんの話が破壊力ありすぎて…
大人:成長しましたね
17歳:え?これが大人になるってこと?
大人:私はあなたの心の中にいる「大人になることへの恐怖」という概念なのです、あなたの中にある恐怖が私を造り出したのです
17歳:そうだったんだ、私は大人になるということをこんな風に恐怖していたんだ、、
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~~「大人の階段」完~~