「ケータイ小説」 笑話 その21
ケイタイ小説
チアキ:待って…
ゆうすけ:なんだよ
チアキ:風吹いてない?イマ?
ゆうすけ:…泣かせんじゃねぇよ!
チアキ:地下鉄って地下なのに風吹くんだね…
ゆうすけ:い、バカやろ、こいつぅ
~~チアキはアパレルの専門学校に行く事にした
すべては風の吹き具合だから~~
ゆうすけ:俺から離れんじゃねぇぞ
チアキ:痛い!
ゆうすけ:あ、わりぃ…
チアキ:本当に痛い!
ゆうすけ:ごめんなさい
チアキ:痛いな、もう…ガサツ…
~~痛みがあるのは生きてるから、痛みがなければ死んでいる、そう思えば、ゆうすけがなおさら、イタイと思えるようになるのである
チアキ:つくしんぼだ、春だね
ゆうすけ:あるね
チアキ:つくしんぼとっていい?
ゆうすけ:いいよ
チアキ:なんかそっけないね?
ゆうすけ:いいよってのは間に合ってますってこと
チアキ:つくしんぼ嫌いなの?ゆうすけのバカ!死んじゃえ!
ゆうすけ:ん…あぁ
~~ゆうすけにはつくしんぼに悪い思い出があった、我慢できなかった、耐えれなかった
チアキ:死んじゃえ!って言ったこと、ごめん
ゆうすけ:ん…あぁ
チアキ:なんなの…そのノリ…さっきから…ダルいんだけど?なんなの?
ゆうすけ:つくしんぼ嫌いなんだよ
チアキ:わかった、わかった、トラウマなんだ!ゆうすけって繊細だね
ゆうすけ:もう言ってくれるな
チアキ:いや…なんなの…テンション低さ
ゆうすけ:しつこい…かもね
チアキ:うるさい?じゃ黙るね…
ゆうすけ:お願いします
チアキ:…もう、別れよっか
ゆうすけ:はぁ?それはないんじゃない?
チアキ:じゃ、なんなの…本当に
ゆうすけ:つくしんぼのことかよ
チアキ:言いたくないならいいよ
ゆうすけ:じゃ、言うよ
チアキ:やっぱ聞きたくないかも
ゆうすけ:なんなの?こっちが言いたいよ
チアキ:じゃ聞きたい!
ゆうすけ:あのさ、別れた母ちゃんがさ、出てった母ちゃんがさ、つくしんぼのこと知らなくて、それでつくしんぼを持って帰ったときに、捨てられた、泣いた
チアキ:にゃるほど~え?それだけ?
ゆうすけ:おまえなぁ、家でた母ちゃんだぞ!
チアキ:へ、意味わかんない
ゆうすけ:だから、やだったんだよ
チアキ:何が?
ゆうすけ:わけを言うのが!
チアキ:キレた…これはもう、別れよっか
ゆうすけ:なんでそうなる
チアキ:ま、別れましょ
ゆうすけ:なんなんだよ、あのさ、ぜんっぜん!おもしくねぇ!ぜんっぜん!おもしくねぇ!
チアキ:え?そんなつもりじゃ…
ゆうすけ:やめない?さっきから、会話がぜんっぜん!おもしくねぇ!
チアキ:楽しんでんじゃなかったの…
ゆうすけ:なんかあれば別れるとかさ、なんなん?
チアキ:なんなん?ってそっちがなんなん?
ゆうすけ:はぁ?なんなん?はこっちが最初なんで答えてください
チアキ:警察ですか?あなたは
ゆうすけ:すぐそうやっておおげさにする
チアキ:なんでこうなったのかな…
ゆうすけ:それはこっちのセリフだよ
~~この他愛ない会話がかれこれ3時間、続いたあとにこんな愛の試練が待ち受けていようとは、二人にはわかるわけもなかった
先輩:あれ?チアキじゃん、つくしんぼ持ってんね?
チアキ:あ、東条先輩!なにしてんですか?モード学園は
先輩:つくしんぼ取りに来たんだよ
チアキ:もしかして、東条先輩つくしんぼ好き、なんですか?
ゆうすけ:こんちわ
先輩:おっす、えっと
ゆうすけ:チアキの男でゆうすけって言います
先輩:おっす
チアキ:つくしんぼ…
ゆうすけ:もうこの小川にずっといんだぞ、喉カラカラ、帰ろうぜ
チアキ:運命のつくしんぼ…
ゆうすけ:帰りませんか
チアキ:先輩つくしんぼ好きだから、ゆうすけ嫌い!
ゆうすけ:おいおい、つかつくしんぼとかどうでもよくねぇか?
チアキ:ごめん
先輩:わりぃな、ゆうすけつくしんぼって大事なんだよ
ゆうすけ:え?
~~ゆうすけの未来はいかに、先輩はなぜつくしんぼを持って帰ろうとしたのか?