ノイズの少ない場所へ
今日は娘の希望を叶えるために、茨城までやってきた。私たちが住む東京から、車で2時間。
懐かしい景色だ。
私の故郷である栃木県も稲作地帯であるため、田んぼがそこかしこに広がっている。
今は冬。
刈り取り後の田んぼは、春の田植えに向けて休養中。冬の寒さを受け入れ、じっと力をためている印象だ。
その凜とした様子が、関東の底冷えと冬晴れとマッチして大好きなのだ。今年は実家に帰省することがなくなったので、この光景を見られてうれしい。
私の魂が、心底から喜んでいる感覚だ。
やっぱり故郷で培った感性は、年を重ねても変わらないと感じる。この風景が自分の充電に役立つ。
東京は便利な場所だ。
家から電車に40分乗ると、新宿に着ける。
その反面、自然が少なくて人が多い。
刺激が多い反面、東京は無意識にいろんな感情をキャッチしてしまう。
たとえば、こんな方々を見たとき。
子どもに厳しい言葉をかけるママさん
電話をしながら愚痴を吐くご婦人
不機嫌をあらわにした男性
ふとした瞬間が視界に入ると、その人の感情を受け取ってしまうことがある。そうすると、自分の心が揺れてしまう。
そういえば、地方公務員のときも上司や先輩、後輩の様子が気になったな。一悶着が起こりそうなときは先んじて火消しにあたったり、仕事が進まず不満を抱えている先輩には、率先して時間を提供したり。
自分の感情より、周りの不協和に敏感で、そこを減らすことを最優先にしていた。働きやすくなると信じていたけど、それは他人軸に合わせる行為。だから、疲れ果てていたのだと今になって分かる。
それと似ていて、東京は人が多いからか、無意識に人の感情を受け取ってしまうことが多い。
そんなときは、こんなふうに田んぼが広がった人が少ない場所に行くと思考がクリアになる。
五感から受け取る情報が少ないから、心が落ち着く。五感が刺激されないから絶え間なく思考をしつづけてしまう、脳内の回路を一旦ストップできる。
そうやってとめどめなく続けてしまうノイズを止めるには、人がいない場所に行くのが良さそう。
2025年はもっと意識して、脳内がクリアになる時間をとろう。
東京にいると、あれもこれもと手を出してしまう。SNSを見てなんとなく時間を溶かして睡眠時間を減らしてしまうのも、もうおしまい。
意識して、思考を止めるための環境を選択しよう。
そうすることで、脳内に余白ができて、そのときに最適な直感や閃きをキャッチできるようになる。
茨城の田園風景を見て決めたこと。
今年はノイズの少ない場所に、意図的に出向こう。そして、自分が掴みたい瞬間に立ち会える自分をつくりあげたいと思う。