【実体験】断食で癌は治療できません(10/4追記)
このtwitterでの民間療法支持者と高須院長のリプを見て、さすが!高須院長!その通り!!と思ってしまいました。
膵臓癌の母はステージⅡで現在は転移して末期。ホスピスにいますが、むしろ、手術後にご飯を食べない断食状態になったがために、末期癌までに悪化しました。
最強の癌と言われる膵臓癌ですが、母の場合、奇跡的にステージⅡで遠隔転移なし。癌の場所も手術で除去可能で、手術後はリハビリして1ヶ月で退院。あとは抗がん剤で治療という流れでしたが、手術後にせん妄を発症。ご飯が美味しくない!とワガママを言ったり、ご飯に毒を入れられている!と言ってみたりで、ご飯を食べなくなってしまい、見る見る筋力が衰えて体力も無くなり、抗がん剤や先進医療も受けることができなくなりました。
※10/4追記
詳しい内容はちょっと長いんですが、3部作にまとめています。
その結果、体に残っていた癌細胞が肝臓と肺に転移。断食のような行動が、治療できるだけの筋力も体力も奪ってしまい、手の施しようが無くなりました。
こんな母の状況を見て痛感したのが、癌から助かるために必要なのは「体力と筋力と精神力」だと確信しました。
高須院長の言う通り、癌との戦いは消耗戦です。
どんな治療を受けるにしろ、体力と精神力がないと何もできません。
「食べる」という人間が生きるための原始的行動ができなくなれば、自然と体力も筋力も精神力も落ちて、歩いたりといった動くことができなくなり、治療に耐えられる体力も無くなり、生きる気力も失います。
断食をやって、癌という長い戦いに勝てるだけの体力、筋力、精神力を維持できるわけがない。
そんな下らない民間療法で治そうなど、癌をナメてるとしか言いようがない。
実際に「食べない」ということが癌患者に及ぼす影響を生で見たから分かります。断食は癌患者からたくさんのことを奪う。その高いリスクも分からないで、安易に断食を癌患者に勧めることは明らかに無神経で無責任である。
※10/4追記
末期癌で治療の見込みが無くなると、栄養を減らして癌の進行を遅らせるという方法は、確かに緩和ケアなどで用いられます。
ただし、これは「死期を遅らせるための方法」であって、癌を治療するための方法ではありません。
この手法を見て、癌の治療にはやっぱり断食や少食が有効だと考えるのは、あまりにも浅はかな考えです。
治療とは「治して生き続ける」ことであり、生き残るためには体力と精神力が必要不可欠です。だから「食べる」んです。
断食が有効なのは、癌治療を諦めて死期を1日でも遅らせるという最期の手段として、ということくらいです。