読書感想文「覚悟の競馬論」

新書でも競馬に関する本が出てきたが、国枝師が書かれた「覚悟の競馬論」はアーモンドアイの舞台裏や今の日本競馬に関する提言など読み応えがあった。著書を読めば、今のJRAの現状問題も理解できてこれからの競馬観戦のヒントになる一冊である。読みどころをまとめてみたい。

1) ホースファースト

昨年、引退したアーモンドアイが2019年に凱旋門賞に出走するかどうか話題になった時期があった。ファンの方も凱旋門賞での彼女の走りを観たかっただろうしマスコミも凱旋門賞出走かと報じた時期もあった。全てのホースマンは凱旋門賞に憧れるもの。その中、国枝師はこの頃のアーモンドアイはファンの方ならご存知のとおりレース後完全消耗して必ず熱中症になる時期があった。当時は欧州のタフな芝を経験してから凱旋門賞へ出走させる予定だったが、アーモンドアイの体調を考慮して凱旋門賞出走を断念する。凱旋門賞出走はオーナー、厩舎、主戦騎手のチームで動いてる事を改めて実感した。今はコロナ禍の状況で海外競馬遠征が容易ではないが。

2)西高東低

最近のG1レースでは皐月賞で関東馬のエフフォーリアが勝つなど関東馬の健闘が目立ったが、まだまだ関西馬優勢。ここを改善しないといけないと本著でも提言している。なぜ、関西馬が強く、関東馬が勝てないのか開催競馬場の輸送アクセス、調教施設などの違いをまとめJRAに提言をまとめている。この提言はなるほどと考えさせられた。最近は関東馬の栗東滞在は少なくなってきたが関東馬の栗東滞在を取り入れたのが国枝厩舎で2002年アパパネの母ソルティビットを栗東滞在させたのが最初だった。

特に本著を読んで印象に残った項目をまとめてみたが、今後の競馬を考える上で考えさせられる一冊だった。競馬ファンの方、国枝厩舎ファンの方にはぜひおすすめの一冊です。今、アニメ馬っ娘のスマートホンゲームが流行して競馬に興味を持ちはじめている方が増えていると聞きますがまず競馬とはどんなものかぜひ読んでみてほしいと思います。

本日も拙い文章ながらお読みいただきどうも有難うございました。

#読書感想文 #覚悟の競馬論

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