【夢分析:星空のダンス(父と夢で再会)】
(夢の詳細)
わたしは 大の父親っ娘。
独身で、おまけに年増の超ファザコン女だけど、放っておいてくださいな。
最愛の父が死んで一年になるのに、いまだに泣いて暮らしている。
父は山男だった。
″仕事″と、″山登り″と、″麻雀三昧″の、「三拍子」の人生を、楽しむだけ楽しみ尽くしてひとりで逝ってしまった。
きっとあの世でも「三拍子」してるのだわ。
いい気なものだわ。
わたしはこの世に残されて、あまりにも気が晴れないよ。
ためしに週一でカウンセリングに通い始めた。
カウンセラーは誰でもよかったのだけれど、この人はイヌムラという無精髭を生やしたカウンセラーで、いつもジーンズ姿。冬でも裸足のサンダル姿で、父を彷彿とさせるから、まぁ、いいかな。
泣けるんだな。この人と居ると。
毎回、馬鹿みたいに泣くんだな。
われながら呆れますよ。
わたし:「めそめそ。ぐじぐじ。あぅあぅ。ぶひぶひ。
(顔は化粧くずれと涙と鼻水まみれ)」
この人:「うんうん。(これしか言わない)」
でも、もう大丈夫な気分です。
父が夢で会いに来てくれたから。
(父が出て来る夢)
夜中だ。
父と山小屋で寝ている。いつもの雑魚寝だ。
わたしは暖かい父の胸に抱かれて、たばこくさい父のかおりに包まれて安心している。
ふと上を見上げたら天井がない。
見えるのは満天の星空だ。
耳には聞こえないが、星空の音楽が聞こえる。
気づけば、そばに父が居ない。
父は満天の星空に居る。
耳には聞こえない音楽に合わせて、星たちがダンスを踊り始めた。
わたしは心から癒されていた。そして自分自身に呟いていた。
「わかったよ。お父さん。お父さんはいつもわたしを見守ってくれていたんだね。それなのに泣いてばかりいたね。ごめんね、おとうさん。安心してね。わたし、もう泣かないよ」
※ 星空は父性の象徴(ユング心理学)
※ このクライエントの手記は教材にすることの許可を得ています
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