感謝ノートをつくる (『まずは小さくはじめてみる』・第6章-2)
2022年12月13日に出版された『まずは小さくはじめてみる』。
第6章のテーマは、「運や流れをつかむコツ」です。
企画やアイデアを形にする際、「運」の要素が少なからずあると感じています。
運とは、「タイミング」や「縁」のようなものとご理解いただいても結構です。
素晴らしい取り組みであっても、タイミングが合わないことで実現できなかった。反対に、夢物語のアイデアであっても、偶然の出会いが重なり実現できた。
これらを何度も経験してきました。
運は、自分ではなかなかコンロトールができないものです。
しかし多くの経験を通し、「どうやらこのようなことをすると、こうなるようだ」という気づきを得てきました。
それらの中で、特に大切だなと思う「運や流れをつかむコツ」をご紹介しています。
ここでは「感謝ノートをつくる」というコツについて、触れてみたいと思います。
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感謝の気持ちを持つ。
それが大切なのはわかっているが、なかなかできない。
調子がよいと、すぐにおごる気持ちが芽生えてしまう。
また、調子が悪いと心がすさんでしまい、感謝どころではなくなってしまう。
恥ずかしながら、私はそのことで何度も悩んできました。
そしてその悩みを解決すべく、試行錯誤を繰り返し、現在では「感謝ノート」というものをつくるようにしています。
本書の第1章で、「種まき記録シート」というものをご紹介しました。自分が動いたことを記録していくという簡単なワークシートです。
このシートがあることで、私は小さな動きづくりや種まきを、楽しく継続的に行うことができています。
これをヒントに、「感謝の気持ちを持ち続けるためには、記録をつけていけばよいのではないか」と考えたわけです。
以下、「感謝ノート」の具体的な取り組み方をご紹介します。
①「自分の感謝の気持ち」をノートに書く
行うことは簡単です。
専用のノートを1冊用意し、かばんの中に入れておきます。
そして、日常生活の中で「ありがとう」と思えるものがあったら、その都度ノートに記録していきます。
何月何日に、どんな出来事があって、どんな感謝の気持ちを持ったのか。それを丁寧に書き出しておくのです。
「3月10日 満員電車に乗っていたら、目の前の席が空いた。ありがとう」
「3月12日 読んでいた本から貴重な気づきを得た。この本との出会いに感謝!」
「3月16日 仕事をサポートしてくれているOさんから、体調を気遣ってくれるメールが届いた。心がじんわり温かくなった。ありがとう」
例えばこのような内容になります。
これらの記録をつけていると、「感謝できることへの感度」が高くなります。日常の何気ない出来事に、感謝の思いが浮かびやすくなるのです。
結果、傲慢になりやすい思考のクセが、少しずつ正されていきます。
また気持ちが落ち込んだ時にも、前を向きやすくなります。
②「自分が人から感謝されたこと」をノートに書く
私が記録をつける「感謝ノート」には、実はもう1つの使い方があります。
それは、「人からありがとうと言われたことを記録する」というものです。
①で書くことは、自分が感謝したことです。②では、自分が人から感謝されたこと書くことになります。
「電車の中で妊婦さんに席を譲り、ありがとうと言われた」
「原稿を読んでくれた方から、『あなたが書いた文章から勇気をもらえた。ありがとう』、そんなメッセージをいただいた」
このような内容を、感謝されたことがあるたびに記録していきます。場所は、①と内容がかぶらないよう、ノートの裏表紙側のページを使っています。
①は、自分の感謝の感度を高めることで、書くことがいろいろ見つかります。
一方②は、人から感謝をされる何らかの行為をすることが必要になります。
自分はどんなことで役立つことができるだろう。自分が人のためにできることは何だろう。
記録をつけることで、そのような意識づけができるようになります。
また、動くか動かないかで迷った時に、〝動く方に心の舵をきる〟理由づくりにもなります。
これは思い込みかもしれませんが、人から感謝されることを重ねることで、「ありがとう」と思える出来事に多く遭遇する気がします。
自分の行った行為が、めぐり巡って自分のもとに返ってくる。そんな実感があるのです。
打算的と言われればそれまでですが、運や流れをよくするため、人との良い縁を広げるため、このようなことも行っています。
ヒント40:感謝の記録をつけることで〝感謝への感度〟を高めていく。
第6章では他にも、
◎傲慢さが運を下げていく
◎良いところに意識を向ける
◎結果は遅れてやってくる
◎偶然の一致にアンテナを立てる
◎心を整える時間を持つ
というヒントをご紹介しています。
もしご興味を持っていただきましたら、本をお手にとっていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。^^
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