新玉ねぎのピクルス
今月は新玉ねぎのピクルスをご紹介します。
旬の野菜を使った常備菜。
活用方法も沢山ありますのでぜひお試しくださいませ。
では中村美紀様からご紹介いただきます。
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【季節のコラム】
いよいよ本格的に春が到来。
雨水を過ぎたころから、大地が潤い、日差しが柔らかく春めいてきました。厳しい冬が終わり、いよいよ、萌えいずる季節に移ります。
そんなときに食べたいのが、春を感じる山菜や春野菜。その中でも我が家の食卓の登場回数が増えるのが、新玉ねぎ。秋に蒔いた種が収穫時期を迎えるのが5〜6月で、その玉ねぎを3、4月頃に早取りしたものが新玉ねぎになります。
普通玉ねぎは、保存性を高めるために収穫してから1カ月ほど乾燥させるため、薄皮が茶色いのですが、新玉ねぎは、収穫してからすぐに出荷されます。このため、新玉ねぎは皮が薄くてみずみずしいのです。
柔らかくて瑞々しい新玉ねぎを食べるなら、まずは生食で。薄くスライスしてわかめやツナをのせて、サラダでいただくのもおいしいのですが、いろいろと応用が利くのが今回ご紹介する「新玉ねぎのピクルス」です。
新玉ねぎのピクルス
■材料:(作りやすい分量で)
・新玉ねぎ(中) 2個
・A:ピクルス液
・調味酢 150ml
・水 100ml
・こんにちは料理酒 大さじ2
・醤油 大さじ1
・塩 小さじ2/3
・にんにく 1片
・鷹の爪 1本
・ローリエ 1枚
■作り方
⦁ 玉ねぎを切る
玉ねぎは皮を剥き、半分に切ったらさらに横半分に切り、厚めにスライスする。
⦁ ピクルス液を作る
小鍋にAの材料を全て入れ、煮たてる。
(※甘さを確認し、調味酢の甘さによって、甘さが足りないと感じるようなら、砂糖を大さじ1足す)
⦁ 漬ける
煮沸消毒した保存瓶に玉ねぎを入れ、熱いうちにピクルス液を注ぎ入れる。5時間ほど寝かせたら出来上がり。
■こんにちは料理酒を使うポイントと補足
⦁ ピクルス液に入っているお酢の酢角を取り、まろやかな風味に仕上がります。
<ふくしまごはん歳時記 2021年3月 弥生 (やよい)>
七十二候とは・・・
太陽の運行をもとに、一年を二十四に分けた「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、季節の指標となる大切な暦でした。人々の暮らしに根付き、これを元に農作業や行事が行われていました。
二十四節気のひとつの節気をさらに3つに分けたものが「七十二候(しちじゅうにこう)」。5日ごとに、「初候」「次候」「末候」と季節を移しそれぞれの季節を3~4文字の短い言葉で表した、いわば季節の告知版のことをいいます。
■啓蟄(けいちつ)
末候:菜虫化蝶(なむし ちょうと けす) 2021/03/15-3/19
厳しい冬を越したさなぎが羽化し、美しい蝶へと生まれ変わる頃。
春のやわらかな光を全身に受けて、きらきらと羽を輝かせながら、春の野を自由に飛び回ります。
■春分(しゅんぶん)
末候:雷乃発声(かみなり すなわち こえを はっす) 2021/03/30-4/3
読んで字のごとく遠くの空で雷が鳴りだすころ。
春の雷は寒冷前線の通過によって起こるものがほとんどで、雹(ひょう)や雪が降ることもあります。
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玉ねぎのピクルスいかがでしたでしょうか。
そのままでお酒のアテに。サラダ用のドレッシングにしたり。中でも私がお気に入りなのが、蒸かしたじゃがいもと、刻んだピクルス、クリームチーズ、マヨネーズで和え、みじん切りしたパセリとブラックペッパーで食べる「シンプルポテトサラダ」。
キリリと冷やした微発泡の冷酒に良く合います。
このピクルス液はいろいろなものに応用がきくので、お好きな野菜を漬けてみてくださいね。では、また来月お会いしましょう。
※参考資料:にっぽんの七十二候(枻出版社)
春夏秋冬・土用で暮らす。(富田貴史・植松良枝著 主婦と生活社)
暦生活
監修:Cooking Studio I-e(イーエ) 料理研究家・中村美紀