「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。(ほぼ日刊イトイ新聞)」の読書感想 #4

はじめに

前回のリンクはこちら。

今日は第5章をまとめます。

第五章 岩田さんの目指すゲーム

・コンセプトを大切にすること。
 →「日常に溶け込むゲーム機」。Wiiの間を思い出しました。バーチャル空間ではありますが、あのイメージが岩田さんの理想に近かったんでしょうか。Wii UやSwitchも、人びとの生活の中に溶け込むようなコンセプトで作られていましたね。DSのすれ違い通信もそうですし、改めて思い返してみると、コンセプトがすごく大事にされているなと感じます。(※もちろん、Wii Uが成功したかというとそうとは言えないでしょうが…あれは「こういう土台があったら、あとあとよさそうだ」という判断の失敗だったのかなぁと)

・ときには極論・暴論でカオスをもたらすということ。
 →議論って基本的には何らかの形で収束させる必要があるので、これをやるのって二の足を踏んじゃいがちですよね。「ファシリテーションは発散と収束を良い感じに使ってこそ!」という考えは理解しつつも、発散させすぎるのは怖くて、極論を持ち出せない。でも、突き抜けたアイデアを出すためには、そのぐらいのことをしないといけないんでしょう。ファシリテーターが恐怖を乗り越えていかなければいけないんだと、思いました。

・挑戦よりも、従来の延長線上に未来を置くことに恐怖を感じること。
 →組織って、なんていうか「なるべく安定させようとする力」が働きますよね。個人的な感覚ですが、優秀な人ほどこの力も強く発揮する印象があって、そうした優秀な人たちが集まる組織ほど、マンネリ化が進んでしまったり、停滞を生みやすくなりがちなんじゃないかなぁと思っています。そうならないためには、やっぱりマネジメント力が必要なんだと思いますし、岩田さんはその点で優れていたんだなと、再認識させられました。

・過去の判断で(少なくともその当時は)最良のものを選択してきたという自負。
 →この本の中で、時々こういう感じのことが書かれていますよね。岩田さんの価値観が垣間見える気がします。こういう考え方、好きです。

・「なんとなく」はゆるさない。
 →ゲームだけでなくものづくり全般に言えることだと思いますが、「ねらい」ってすごく大事ですよね。プロとして、やっぱり「お客さんにこういう風に感じてほしい」ということについて、ちゃんと説明責任を持つことが大事なんだろう、と。「なんとなく」では、たとえそれが面白くなったとしても、再現性がないわけですから。

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