「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。(ほぼ日刊イトイ新聞)」の読書感想 #2

はじめに

前回へのリンクはこちら。
今日は第二章をまとめていきます。前回、特に書いていませんでしたが、

・【自分がポイントだと思ったこと・刺さったことの要約】
 →【それに対する感想や考察など】

という流れで記しています。

第二章 岩田さんのリーダーシップ。

・何が得意なのかは、すごく苦労した自覚がないのに妙に評価してもらっているかどうかで判断できる。
 →「何が得意なの?」と聞かれると、「得意って何だろう?」って考え込んでしまったりしていたのですが…この判断基準には、なるほどなぁとなりました。

・人間の心理に対する洞察。
 →「人間って、自分の得意なことと他人の不得意なことを比べて(中略)文句を言うんですよ。」や「人は、とにかく手を動かしていたほうが安心するので(中略)目の前のことに取り組んで汗をかいてしまいがちです。」といったところに表れています。こういうものって、誰かに言われると「ああ、そうだよね。」と言えるんですが、自分の言葉で表現することってなかなか難しいなぁと思っています。岩田さんは、どうやってこの表現を手に入れたんでしょう。経験から?観察から?読書?対話?岩田さんの再現性は、どこにあるのか、気になります。

・集団が苦手なことを「なるべく小さくする」という考え方。
 →「得意なことを伸ばそう」だとか「苦手なことはさせない」という言い方ではなく、「苦手なことをなるべく小さくする」という言い方が良いなぁと思いました。苦手なことって、どうしてもやらなくちゃいけない場面は出てきます。そういうとき、「得意なことを伸ばそう」とか「苦手なことはさせない」とか事前に言われていると、「え?言ってること違うじゃん!」ってなっちゃいますよね。でも、「苦手なことをなるべく小さくする」という言い方だったら、いざ苦手なことをやらなくちゃいけないときでも、「どうしてもこれはなくせないものなんだな」と納得感を与えられそうです。

・成功体験が積み重なっていても、疑ってかかることの大切さ。
 →マシュー・サイドの書いた「失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織」という本が個人的に好きで時々読み返しているのですが、そこに書かれている瀉血治療の話を思い出しました。

・変えたほうが良いと感じても、現状否定はしない。
 →この考え方がすごく好きです。振り返ってみてどうかはさておき、人はその時その時に適切な判断(だと信じられるもの)を下してきたはずで、その判断に悪意はないはずだし、判断の積み重ねにアイデンティティを見出してしまう人だっていると思います。つまり、現状否定=相手のアイデンティティ否定にもつながりかねないわけですし、それを避けるのは賢明だと自分も思います。

・チームが強くなるために必要なことを知ること。
 →今でいう心理的安全性や、HRTがチームに強さをもたらすことを、知っていたんだなぁと。もちろん、岩田さんはプロジェクト・アリストテレスのことは知らなかったでしょうし、Googleがプロジェクト・アリストテレスの報告を行う前にAmy Edmondson の論文を読んでいたとは考えにくいので、「心理的安全性」という言葉など知らなかったのでしょうけれど。でも、結局同じようなところにたどり着いているのだから、これまた恐ろしい方だなと、改めて思いました。




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