ディスガイア2Pの思い出 大学の授業をサボった話
大学とは、授業料を払えば好きなだけ学べるサブスクだと思っていた。だから私は月曜日から金曜日の1限から5限まで授業を受け、卒業するときには2回卒業できるほどの単位を取得していた。
そんな私が大学の授業をサボってしまったことがある。サボった理由は「ディスガイア2Pがやめられなかったから」だ。
ディスガイア2Pとの出会いは、大学近くにあったカメレオンクラブだ。ディスガイア2PのTheBest版が置かれていた。そのときの私は「ディスガイアというちょっとかわったやりこみSRPGがある」というぐらいの情報しか知らなかったが、自称ゲーマーとしてプレイせねば、という使命感で購入した。
親の金で東京に出してもらい、大学の授業料も払ってもらっている。だから、趣味が大学よりも上に来てはならない。自分自身を戒めていた。だが、この作品によってその戒めを破ることになる。
王道でありながらもコミカルなシナリオ。アデルやロザリンド、エトナ、アクターレなどの個性的なキャラクター。投げやジオシンボルによるパズル要素もある戦闘。頭をつかって攻略を目指してもよし、育成してレベル差でねじ伏せるもよしといったゲームバランス。そしてクリア後のステージクリアを目指した育成。
シリーズ初体験だった私にはすべてが新鮮で、止め時がわからなくなり、徹夜していた。そして睡魔に襲われ、気がついたときには1限が始まる時間になっていた。
2限には間に合ったのだが、一緒に1限を受けている友人には「お前が授業を休むなんて珍しい」と声をかけられた。「ちょっとゲームやりすぎて寝坊したんだよね」そう答えると「意外だな」と笑われた。友人の言うとおりで、確かに私自身でも意外だと思っていた。
ディスガイアシリーズは私の中では「授業をサボるほどむさぼったゲームシリーズ」として輝き続けている。
そんな私も30歳をこえ、ディスガイアのナンバリングタイトルも6まで来た。子どもが眠ってから、部屋の隅っこでJAPANNEXTの12.5インチディスプレイでディスガイア6をプレイしているときに思った。
当時プレイしていたのがディスガイア6だったら授業をサボらずに済んだのに、と。
【記事を書いていたときの作業BGM】
筋肉少女帯 新人