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世田谷の一軒家で働くということ。みんなで囲むこだわりの丸テーブルから考えてみた

ookamiのオフィスは世田谷の閑静な住宅街の一戸建て。家をあえてオフィスとして活用するookamiでの働き方とは?こだわりのテーブルを囲み、ookamiの尾形(代表)、リョーマ(チーフデザイナー)、秋山(女性エンジニア)、そしてテーブルのデザインをお願いした建築事務所で働く三木さんが語ります。


IT企業は渋谷だけじゃない!あえて世田谷にしたワケ

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▲新しい机と共に左からリョーマ、尾形、三木さん、秋山

一般的に“ITベンチャー”のオフィスといえば「渋谷」を思い浮かべがち。しかし、ookamiでは世田谷区羽根木の一軒家を選びました。

尾形「ookamiにとって、今の世田谷のオフィスは、 7つめのオフィスです。これまで、東中野の自宅にはじまり、渋谷や原宿、恵比寿、代官山などオフィスを転々としてきました。働くうえでオフィスがどこにあるかは非常に重要だと考えます。そんななか、IT企業にとって渋谷は激戦区です。そこにまだ規模の小さいわれわれが進出するより、あえて世田谷のような、ユニークなエリアにいる優秀な人たちが集まるような場所を選択しました」
リョーマ 「 IT関係の会社は特に、オフィスは 1日のなかで多くの時間を過ごす場所です。だからこそ仕事がしやすい環境にしたいという思いが強かったんです。渋谷は『カッコいい!』という印象がありますが、空気がよくないし、通勤ラッシュで人がたくさんいるし、ストレスがたまりやすい環境だと思いました」


創業以来、さまざまなオフィスを移転しながらも、尾形は理想のオフィスについて考えを巡らせてきました。

尾形 「われわれがオフィス選びで重点を置いていたことは 3つあります。 “オリジナリティー” “コミュニケーション” “新しい働きやすさ”です。

オリジナリティーを大事にしていたからこそ、世田谷区のなかでも閑静な住宅街の一軒家を選びました。『オフィスはオフィスビルの中にある』という常識や、『 IT企業は渋谷にある』という世間一般の考え方を疑ってみたのです。

また、社員同士のコミュニケーションが取りやすいように、広いキッチンの存在は不可欠だと、過去の原宿や代官山のオフィスで学びました。お昼ごはんを一緒につくり、食事をするうちに家族や友達のような関係になっていくんです。以前、Googleのオフィス見学で見たコミュニティースペース、つまりパソコンがない場所は、まさしく私たちが考えていたオフィスの機能でした。すべてのスペースが “仕事用”では余裕がなくなってしまうので、何か新しいことが生まれる “余白”をつくりたかったのです。

ookamiでは『働きやすい環境は自分たちでつくっていく』という考え方があります。世田谷に移転後も、役員だけでなく社員一人ひとりが、自らの働きやすい環境について考え実行しています」

社外の縁も大切に。想いの詰まったこだわりのテーブル

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▲三木さんがデザインした「sewing table 2400」

三木さん 「この丸テーブルには『sewing table 2400』という名前をつけました。

丸テーブルにしたのは、ookamiが 『誰でも対等に意見を出せる、フラットな社風』だと思ったからです。丸テーブルにすることで、みんなが顔を見て話すことができますよね。

“sewing”は、“縫い”という機能性とデザイン性を兼ね備えた言葉です。日常にあるものをデザインに落とし込んでみたかったので、ホースをアクセントに使ってみました。

また、ホースでつくったステッチは将来固定席になった際の席同士の境界にもなります」

この丸テーブルにこめられた思いのようにookamiのオフィスにはさまざまなこだわりがあります。こうした“こだわり”に共感しながら働く社員が多く、エンジニアの秋山 弥生もそのひとりです。秋山はこの丸テーブルの製作にも関わるなど、オフィスの改造プロジェクトとして進めてきました。

秋山 「オフィス最寄駅の井の頭線・東松原駅に初めて降り立ったとき、目の前に広がっていたのは閑静な住宅街でした。一軒家のオフィスは、会社らしくないところが気に入っています。私は『会社に行く』という気持ちになるのが嫌なんです。むしろ『もうひとつの家に行く』みたいなほうが、自分にはあっていて好きです」

ここは家?オフィス?工夫次第で最適なワーキングスペースへ変身

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▲ookamiメンバーに大人気の地下にある卓球スペース/空間を上手に利用したワーキングスペース


今あるオフィスの資源から、いかにしてコミュニケ―ションを取りやすくするか。デザイナーのリョーマは考えを話します。

リョーマ 「デスクが壁に向かっていた方が、集中しやすい人もいるけれど、なるべく背中を向けないようにデスクの置き方を工夫しました。 IT企業で働いていると、どうしてもパソコンに向き合う時間が長くなってしまいますからね」
尾形 「部屋が多いことは懸念でした。それだとパソコンに向き合って 1日終わってしまうことも考えられるので、コミュニケーション取りにくくなりますよね。ですので、キッチンのように広いスペースや、小さい部屋でいかに仕掛けを作っていくのかを考えています」


一般的な考え方を疑うことでつくり上げたオフィス空間が次第に良い方向へと傾きはじめています。

三木さん 「 ookamiのオフィスはビルディングタイプをいい意味で誤読している環境だと思います。住宅をオフィスとして使っているという矛盾があるけれど、仕事とプライベートの境目なく働きたいなら、本当にうまく機能していると思いますね。コミュニケーションスペースのなかにオフィスがある。これが新しいオフィスのあり方や主流となっていくのではないかなと思います」
秋山 「設計上、自宅の空間が家族をつくるように、オフィスも仕事仲間との関係構築ができるようにつくられています。一軒家をオフィスにすることで、うまくプライベートと仕事の境をなくしています。くつを脱ぐとかもそうですね」
リョーマ 「このオフィス空間の影響で、家族みたいになっているんだね。もともと原宿のオフィスでは、 1つの部屋でずっと一緒に空間を共有していました。だからこそみんなで一緒になって仕事するというカルチャーが続いているなとも思います」
尾形 「ご飯を一緒につくって食べたり、飲んだりできるので、外に飲みに行くというハードルが下がります。お祝い事や歓迎、送迎会もオフィスでできます。夏はベランダで BBQも出来ますし、本当に家としての機能を活用しています」


ookamiのValue体現する自慢のオフィスのこれから

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▲これからのオフィスの在り方にワクワクしている4人


ookamiはこれからも社員一人ひとりが働きやすいオフィスづくりにこだわりを持ち続け、最適な環境をつくり上げます。Valueを大切にしながら、これからどんな働きやすさを追求していくのか。

リョーマ 「オープンワークスペースはコミュニケーションが取りやすくなっていい面もありますが、逆にプライベートがなくなるという面もあります。だからパーソナルになれる部屋をつくってもいいと思いますね。集中したい人や切り替えたい人のためのスペースです。ネット上での面接とか、1on1とかできるようなスペースづくりが次のステップになりますね」
秋山 「屋上をもっと工夫できると考えています。ネットを張ってバレーとかバドミントンやりたいです。あとは、壁の有効活用もしたいと思っています」
尾形 「もっと良いコミュニケーションを取れる仕組みや仕かけをつくっていきたいなと思っています。 WS(週一回の会社の定例会)や飲み会では、みんなが顔を合わせてコミュニケーション取れる環境をつくっています。新しいメンバー入ってきた時のギャップ埋めるための迎え方を考えながら、これからも仕事環境を整えていきたいですね。

また、今後会社が大きくなっていった時に、今の豊かなオフィス環境をどう発展させていくかも考えていかなくてはなりません。まあそれでもこのオフィスは、ookamiの定めた 3つのValueのうちのふたつ「常識を疑おう」と「共に築こう」を体現していて、今の規模感には最適で、自慢のオフィスではありますね」

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