一発勝負

昔から計画性がない子供だった。夏休みの計画表なんかを書くのが苦手で、ほぼほぼそのとおりに過ごしたことなどない。

何かを計画したことはあったが、全部頭の中で考える妄想みたいなものだった。だから忘れてしまえばすべて無かったことになる。

妄想力がうまく働けばアウトプットは順調に行くのだが、なかなかそういうことは滅多にない。

大学受験の頃、小論文のために予備校の授業を受け、実際に何度も書いて高評価をもらっていたが、それらもすべて一発書きであった。人によっては問題用紙に構想を書いて検討するようだったが、私はすべて頭の中で考えて答案を書くときは思いつくままに書き綴っていた。

今年になって、さまざまなWEB上の投稿サイトに駄文を挙げているのだが、たいていは、入力フォームを目の前にして腕組みして考えてから思いついたことをそのまま書き始める。今のこのnoteもそうである。

いちばん反応が好いと思っているサイトに、ショートショートガーデン

というところがあって、400字以内だから当然私は腕組みして考えてそのまま書き出すんだが、常連さんの中にはプロット書いたりメモを書いたり下準備をたくさんした上で作品を仕上げている御方がたくさんいて、その事実に驚かされた。

【そこまで準備するんだ?】

という思いだ。やっぱり自分は計画性がないから、イマイチ完成度やウケが悪いのかななどと思ったりもする。頭の中じゃ充分考えたつもりなんだけどね。さらに、いちおう書き上げてから、何度か見直して修正を入れたりということはしている。

だけど、書く前の段階で計画を書き出したりということをしたことがないから、400字以内のものにそこまで準備をする御方がたくさんいるということが非常に驚きだったのだ。

思いつくままにダラダラと書きなぐっているだけなので、完成形が見えないこともあるし、書きながら結末が変わってくることもある。でも、書いた後に大幅な変更をしたり結末そのものが変わってしまうことはない。あくまでも書きながらの変更だ。

もちろん瞬時に書き上げることはできないから、着手してから完成まで時間がかかることだって多い。今この文章を書き初めて10分が経過した。

こんな感じで、私は無計画な思いつきによる一発勝負を続けているのである。

それで思ったのだが、一度の思考が続くのってせいぜい400字が限度なんだよな。この文章は思いつきで書き始めて、一度方向を転換している。それによってさらなる400字を追加した感じだ。

2000字を越えるものはかなり気合を入れないと続かない。だからエブリスタの8000字とかいうのは現状無理があるなと思ったりする。無計画の自分ではね。

もっとちゃんと計画せねば(笑)。今頃になってそういうふうに思うとは思わなかった。これもすべて小論文が評価高かったのがいけないのだ(笑)。


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武蔵の国のオオカミ
ここまで御注視いただき、ありがとうございます。まだ対価をいただくほどの作品を挙げていないのですが、ご好意はありがたくいただきます。