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「結婚しなかった人間、これは地獄です。そして、結婚した人間、これこそ天罰と言うものであります」(ロバート・バートン:英国学者)


「結婚しなかった人間、これは地獄です。そして、結婚した人間、これこそ天罰と言うものであります」(ロバート・バートン:英国学者)

地獄を選ぶか、天罰を選ぶか・・・・
天罰を選んだものは多いが、たまにその中でも天罰がなかった人もいるらしい。
めったにないことだが。

私? 天罰があった。
終活で身辺整理をしていると、若い頃のボヤキ日記が出てきた。
遠い昔のことだ。

<文句あるか!>
 俺には妻がひとりいる。
もっとも、妻を二人持つほどの甲斐性もないが・・・・
妻には子供がひとりいる。
もっとも、その子供は俺の子でもあるが・・・・いや、そのはずだと信じているが。
血液型が一応合致するから、そうだと思っているだけで、ほんとうのことはわからん。

 その子供を産んでから、妻の態度が変わった。
子供を産む前は、亭主の俺に貞淑だった。
会社に行く時は、玄関まで見送りに出て、太陽にようににっこりほほえむ。
「何時に帰るの?早く帰って来て!」
テヤンデェ・・・男が仕事に出たからにゃ、いつになるかわかるもんかぇ・・
と、意地張ってみても、出る言葉は
「ウン・・・できるだけ早く帰るよ」

 ところがどうだ、子供を産んでからの女は、バケモノだ。
なにごとも子供が中心・・・・
赤ん坊のときは、それはそれで許せる。
でも、子供が小学生になっても、中学生になっても、子供中心・・・
子供が弁当のいらない日は、亭主は弁当のない日・・・
子供が外から帰ると、「ジュース飲む?」と、いそいそと冷蔵庫から出す。
亭主が帰って来てもなんにもしないから、あわれな亭主は、みずから冷蔵庫を開けて、缶ビールを出す。

 子供はいずれ、独立して出て行くのに、なぜ亭主を大事にしない!?
世間の女はこんなものなのか?
それとも亭主が悪いのか・・・・(一応反省する)
それにしても、女は不可解なり。
これでは、世の亭主族は、浮気もしたくなるというもんだ。
文句あるか!  
********

ついでに、こんなボヤキもあった。
会社慰安旅行が盛んな頃の記録だ。
あの頃の有名ブランドは、三越だった。

< 俺のパンツを返してくれ >
 秋保温泉に慰安旅行で行ったときだった。
同僚たちと大浴場に入り、さっぱりした気持ちで風呂から上がった。
脱衣所は裸になって今から入ろうとする男たちや、着替えている人たちで混雑していた。
俺は、自分の脱衣カゴからバスタオルを出し、身体をふいた。
そして、パンツをはこうと、カゴに手をいれたが・・・・ない。
無造作に放り込んだ浴衣の下にも・・・・・ない!
浴衣は旅館のそろいのものだから、全く同じ色で同じ柄だ。
しかし、それほど酔ってないから、カゴを置いた場所は覚えている。
俺は同僚にささやくように言った。
「オレ、どうもパンツを盗まれたらしいよ」
と、その同僚、大きな声で
「何! パンツを盗まれたって?」
その声で10人以上の男たちが我が方を向く。
バツの悪いこと、この上なし・・・・
そこで居直る。
「まいったよな・・・あれは、三越で買ったフランス製の最高級パンツなんだけどなあ・・・」

 フロントに連絡するよう同僚にお願いすると、フロントの人が新しいパンツを持って来た。
フロントマンの話によると、時々ヨッパライが他人のパンツと間違うので、新品を用意しているとの事。
それにしても、一枚は残っていなければならないと思うんだけど…2枚履いていったのかな?

俺のフランス製のパンツを返してくれ!!
(ほんとはスーパーで買った安物だけど・・・・)