優タウンは何をやりたいのか
こんにちは。小沼陽子です。
私が代表を務めるNPO法人優タウンは何をやりたいのか、私が最近考えていることをまとめます。
○不登校親子の現状と優タウンビジョン
優タウンのビジョンは、
『地域のみんなで子どもを育てあい、どんな子どもにも優しい社会』
このビジョンは2017年のプロジェクト立上げ当初から全く変わっていません。
これは私が人生をかけて達成したいビジョンであり、その志は今も変わっていません。
不登校問題は今も深刻であり、毎月開催している不登校親の会”朝Cafe”や”夜Cafe”でも、母親達の苦しみの深さは10年前と変わっていません。
むしろ、今の方が難しい問題になっているのではないか?とさえ思います。
というのは、「学校へ行かなくてもいいけど、教育は各家庭でよろしくね」という風潮が強くなっていて、教育方法や学校の種類も多様になってきているのはありがたいのですが、よく学んでいる親ほど『子どもに主体的な学びをさせたい』『子どもにこうなってほしい』という思いが強くなり、ますます子どもとの関係が悪くなってしまうという様子も伺えます。
結局、子どもは子ども自身で自分の人生を歩むしかないのですが、親の善意からの『子どもにしてあげたい』という思いが逆に状況を悪化させてしまう悪循環から抜け出せない親子は多いです。
○これまでの失敗経験から
私は不登校の親同士のつながりができてから、『子どもにしてあげたい』という思いで様々な活動に取り組んできました。
そこで気づいたのが、親の『子どもにしてあげたい』の思いが強すぎると子どもはどんどん離れていく、という事実です。
特に不登校の子どものように、『自分』という強い意思を持っている子どもほど、離れていきます。
逆にそれほど意思が強くない子どもほど参加してくれます。
しかし、そのような子どもは次第に来なくなり、全く連絡がとれなくなりました。私の未熟さゆえの取組みであり、今となってはその子ども達にとても申し訳なく思っています。
私は当時、娘に『お母さん、なんでも学びに繋げようとするのやめて!』と言われて、ハッとしました。
私も母親であり、無意識に自分の利己的な思いがでてしまっていたことに気づかされました。
意志が強く大人になんでも言ってしまう娘に、私は救われました。
母親が子ども向け活動するのは大きな危険もはらんでいることを忘れてはいけない、それをいつも心に留めています。
○今後の大きな方針
そんな経験から、しばらく子ども向け活動を休んで初心にかえり、娘に改めて何がやりたいのか聞いてみると、
『公園で遊びたい』
『海で遊びたい』
といった、本当にシンプルなことでした。
これを活動の取組みとしてわざわざ企画するものなのだろうか?という疑問を持ちながらも、公園で遊ぶ会や海で遊ぶ会を開催すると、面白いほど上手くいきました。
娘からは『だから前から海で遊びたいっていってたじゃん』と言われて、自分が子どもの声をちゃんと聞いていなかったことに気づいたのでした。
私は、子どもがやりたいことを形にしていくのが優タウンビジョンの実現につながっていると考えています。
しかし、私のような”母親”だとなかなか子どもの本当の声を聞けないときがあるのです。というか勝手に言葉を変換して認識してしまう。
そこでありがたい存在なのが若者達です!
○どうやって進むのか
最近は優タウンにかかわってくれる若者達が増えてきて、本当に嬉しいです。
優タウン若者スタッフ達が『これをやりたい』と言ってくれること、それが本当にありがたいのです。やっとここまできたという思いです。
優タウン若者スタッフにしろ、自分の子どもにしろ、『これをやりたい』と言ってくれることがどんなにありがたいことか。
海で遊ぶ会や夏まつりなど、若者スタッフ達が企画してくれる取組みは全部うまくいきます。
私達大人スタッフは若者スタッフを全力でサポートしていく!
それが、優タウン実現の一番の近道なんです。
進み方、やり方は子ども達に聞くしかないのです。
だって、子どもが望む社会をつくるのだから。
若者達の活動を横で見ていると、活動自体が主体的な学びであり、起業家精神を培い、ビジネス感覚を育むことにつながっています。
優タウンの経済事情はまだまだ厳しいですが、今後は若者スタッフ活動費に優タウン資金を優先的に使っていきたい。
これが若者達、特に不登校経験のある若者達の就労支援につながる事業に育っていく、そのイメージが私の中でメキメキと湧いてきています。
そのために私はあちこちから寄付を募り、スポンサーを探していく。
私にできることはそこだ。
親としても子どもにお金の支援をすることしかできないと感じている今日この頃ですが、優タウンでの私の役割もそこでした。
○一番大切なこと
活動を継続していく上で毎日色々とありますが、優タウンビジョン達成に向けて一番大切なのは、
一番は自分、二番目は家族、三番目がスタッフら優タウン関係者、四番目が参加者さん。
自分のメンタルと健康を大切にして、スタッフが安心安全の中、楽しく元気に活動していれば、進む道は間違っていないと感じています。
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