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今日の話題 2つ

ロシアには。
バーニャというサウナがあった。

とある農場のコミュニティに
それがあり、
うちも声をかけてもらい、
裸になって入った。


はじめ戸惑った。
初対面の男女がみな
当たり前のごとく
裸で入っていたのだ。

パートナーがいる人も、
そうでない人も。
若者も中年も。

少しの恥じらいもない。

お互いの体を
束ねた白樺の小枝で
たたいたり、
マッサージしあったりしている。

うちもやってもらった。



文化を異にする日本人の
うちが混ざっていても、
いささかも怖じていない。

そんな中、うちだけ
前を隠すのも
なんだか、むしろ恥ずかしいことのように思われ。


堂々と、
というより自然体で
そこにいていいのだと
知らされ。


裸で、自然体で、
人前にいられること、
受け入れてもらえることは、
こんなにも安心できるものなのだな。

少しも興奮しなくて穏やかで。

自分は、異性の前でも
しかも今日会ったばかりの
ロシア人の前でも

裸で
こんなに落ち着いて安らかにいられるのだと
初めて知った。


お互いに心得があれば。
変な妄想にとりつかれていなければ。
恐れに身をこわばらせることがなければ。

こんなにすてきな時間が過ごせるんだな。


人間って、
案外そうだったんじゃないか。
それとたぶん
他のいろんな動物たちも。

こっちが自然。
性欲なんて、実は不自然なものだったりして

うちが
裸とセックスを結びつけて考えてしまっていたのは
テレビや雑誌のキャンペーンによる
思い込みだったのかも。



嗚呼、郷に入っては、
郷に従ってみるべきもの哉。




汗をかいた後に、
飛び込む。
バーニャの脇を流れる小川。

つめたいっ
気持ちよい。

本当に
気持ちよいなあ。




裸と性とは直接には関係しないのだ、と
知った

6月のロシア。
19時でもまだ明るい宵。
夕日に染まる川もやの中。




名ばかり

かっこいい   とはいっても
彼氏彼女がいる とはいっても
結婚している  とはいっても

おしゃれだ   とはいっても
センスが良い  とはいっても
歌がうまい   とはいっても

砂上の楼閣
名ばかりで

結局のところ
名前ばかりで


ホタルを捕まえようとして
点滅しているひかりを
手中に収めようとして
手を伸ばし
捕まえたと思うと

広げてみた掌の中
ホタルはもう死んでいた。


ピアノが弾ける  とは言っても
ギターが弾ける  とは言っても

かしこい     とは言っても
頭が良い     とは言っても
やさしい     とは言っても

名ばかりで。

いつのまにか
名前ばかりで。


29 years old,2.3   Mizuki

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Mizuki
絵を描くのは楽しいですが、 やる気になるのは難しいです。 書くことも。 あなたが読んで、見てくださることが 背中を押してくれています。 いつもありがとう。