e-温泉マイスター 天神湯
北品川温泉 天神湯(てんじんゆ)
e-温泉マイスター 東京都 T・A
はじめに
e-温泉マイスターの講座を通して、温泉の奥深さを学ぶとともに、どの温泉を紹介させていただくか迷いました。
温泉をかたる上で、源泉、泉質、景観、雰囲気、衛生面、料金など色々あるかと思いますが、今回、東京都で楽しめる特殊な泉質という観点からレポートいたします。
東京都北品川温泉 天神湯について
東京都品川区にある北品川温泉天神湯について、ご紹介させていただきます。私が地方から東京へ来てから、幾度となく通った思い入れのある温泉ということから選んでみました。主な特徴は2つとなります。
特徴1 黒湯褐色の温泉であること
温泉水にフミン物質(腐植物質)が溶けていて黒湯として有名です。東京湾周辺の温泉では、麻布黒美水温泉(港区)や武蔵小山温泉(品川区)、蒲田温泉(大田区)などの黒湯・褐色温泉が多くありますが、その中でも、他に劣らない色濃い温泉となっています。
具体的には、湯船に浸かって、5cmも手を沈めたら肌の色が見えなくなるほどです。それだけに溶存有機物も多いのか、初めてお邪魔したときには、うっかり浴槽のヘリにタオルを置いて枕にしたばかりに、タオルが茶色く染みてしまうほどでした。ちなみに、このタオルの染みは、帰宅後に洗濯をしても全く落ちませんでした。。。
テレビ番組で言うと、平成25年に、たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学「名医が認めた!病に効く温泉 【健康名湯】ランキングSP」にて冷え性改善に効く腐植質の多い東京温泉の1位として紹介されたほどだそうです。
フミン物質は温泉効能として科学的根拠がまだ未発見(?)だからこそ、ロマンがあると思います。鉱泉分析指針もドイツを参考にしたものと考えると、長い歴史の観点では、日本の温泉に適合した指針として、まだまだ手探り状態ともいえるのではないでしょうか。将来的には療養泉の一つに「フミン泉」が入ると面白いな〜と思いながら浸かっています。
特徴2 源泉である冷鉱泉へのこだわりがあること
冷鉱泉であるため、もちろん入浴の適温になるまで加温がされています。ですが、温泉好きのために、特定の曜日になると限りなく源泉に近い冷鉱泉(水風呂より温かい程度)に入ることができます。店主の粋な計らいから、さぞかし温泉が好きな方が経営されているんだろうなと感じます。
たまに初めてこの温泉へ入りに来た方が「うぉ!冷てぇ!」と驚き、すぐに出ていかれてしまうことがあるのですが、勿体ないな〜と思ってみています笑
絶妙に調整されたぬる湯は、不思議なものでしばらく浸かっていると、水と一体化するような?気持ちになります。いわゆる、温泉療法の水圧作用でしょうか?とてもリラックスすることができます。
(2022年6月4日時点で、貼紙が無くなっていたので、まだやってらっしゃるか不明です。)
終わりに
京急品川駅から北品川駅、新馬場駅で下車、徒歩数分で到着する温泉です。品川は、東海道新幹線で東京へ来る場合、仕事、観光どちらの場合でも経由地になることが多いかと思いますので、ぜひ、北品川温泉天神湯へ立ち寄られてはいかがでしょうか。
源泉名、泉質など
[源泉名] 北品川温泉
[湧出地] 東京都品川区北品川2-23-9
[泉 質] ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉(低張性・弱アルカリ性・冷鉱泉)
[療養泉の一般的適応症]
神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、くじき、関節のこわばり、うちみ、慢性消化器病、痔疾、冷え性、運動麻痺、病後回復期、健康増進
[泉質別適応症]
きりきず、やけど、慢性皮膚病
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