マイスターおすすめの温泉 芝居の湯
別府市営温泉シリーズ 芝居の湯」の入湯記録
シニア・マイスター 甲斐心也
ここの正式名称は「別府市コミュニティーセンター」といい、「市民や観光客が自由に集い、交流を深めることのできる新しいタイプの多目的公民館として平成7年オープンしました。江戸文化の雰囲気漂う木造建築の多目的ホールとなっており、電動式回り舞台や観客席は取り外し可能な枡席が設けられた、近世の伝統的「芝居小屋」の様式となっていて、芝居や舞踊など日本の伝統的芸能はもちろん、講演会・シンポジウムなどにも広く利用されています。敷地内には相撲合宿・練習場も併設されています。(大分県観光情報公式サイト)」と説明されています。
芝居小屋に併設された市営温泉ということで、別名「芝居の湯」と呼ばれています。湯は堀田からの引き湯ですが、はっきりとした硫黄香があり、熱めの湯はなかなか良いものです。が、いつも残念に思うのは源泉投入口に布の袋が懸けてあり、せっかくの湯の花を漉しとっている点です。
それと風情ある芝居小屋があまり生かされていない点も残念です。大衆演劇の公演でもあれば最高ですが、無理なら時代劇映画の上演でもしたらどうかと思います。お芝居、幕の内弁当、温泉をセットにして、一日楽しめる施設になればなぁと思っています。(H31.2.23の入湯記より)
別府市営給湯事業の石垣線系統で、堀田源泉の湯を尾の上泉源で再加熱して供給されていて、はっきりした硫黄香があるのが自慢です。硫黄成分の湯の花が布袋で漉し取られているのはもったいないですが。
浴室内には大きなガラス窓があり、その先には落ち着いた趣の庭園が設えられているのですが、温泉成分のカルシウムが付着して、外が見えなくなっているのが残念です。これは色々な温泉施設で起こる事で、効果的な解決策はないものでしょうか。いい雰囲気の浴室だけにぜひ解決策を見出してもらいたいものです。
分析書が更新されて泉質名が「単純硫黄泉」に変わりました。(R5.1.31付の分析書では「単純温泉」になっています。)硫黄泉の定義はなかなか難しいので、おさらいしておきましょう。鉱泉分析法指針では、「温泉1kg中に総硫黄(S)[遊離硫化水素(H2S)、硫化水素イオン(HS-)、チオ硫酸イオン(S2O32-)に対応するものを2mg以上含有」とありますので、3イオンの合計が2mg以上あればよいのです。硫酸イオン(H2SO4)は総硫黄には含まれないので注意が必要で、硫酸塩泉の素となるイオンです。(R1.10.6の入湯記より)
※温泉分析書
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