e-温泉マイスター 鉄輪 上人湯
e-温泉マイスター講座の終了レポート「あなたのお好きな温泉の分析書を見て、源泉名・泉質名およびPRポイントをPRして下さい。」から
e-温泉マイスター 衛藤瑠実奈
私が勤務する別府市鉄輪には、たくさんの魅力的な温泉があります。
私が今回紹介したい温泉は上人湯です。
上人湯は鉄輪の中心地である、いでゆ坂にある共同浴場の一つです。
鉄輪温泉の開祖である一遍上人にちなんで上人湯と名付けられました。
下記は、温泉分析表による成分データです。
源泉名:金龍地獄
泉質:ナトリウムー塩化物温泉
掲示用泉質:塩化物泉
pH値:4.3
泉質別適応症:きりきず、末梢循環障害、冷え症、うつ状態、皮膚乾燥症
別府八湯の中の鉄輪温泉温泉は、塩化物泉が多い温泉郷です。
上人湯も塩化物泉に分類され、鉄輪温泉の特徴を味わえる温泉の一つです。
【塩化物泉の特徴】
塩化物泉という掲示名からも推測できますが、塩分を多く含んでいる温泉です。
色は無色です。口にすると、塩味がしてしょっぱさを感じます。
入浴すると皮膚に塩分が付着して毛穴を塞ぎ、汗が蒸発するのを防ぎます。
そのため、保湿効果が強く、湯冷めしにくい特徴を持ち「あたたまりの湯」と呼ばれています。
実際に入浴したのですが、その名の通りであると感じました。
泉温が86.5℃と高いため入浴時はもちろん熱いのですが、入浴後も数時間身体がぽかぽかしており驚きました。
肌もしっとりした感じになり、塩分による効能を感じました。
塩化物泉は、寒い季節により堪能できる温泉であると個人的には思うので、これからの季節にぜひ入浴してほしいです。
【源泉についての紹介】
泉質以外にも注目してほしい点があります。上人湯の源泉は、金龍地獄です。
2009年に閉業したのですが、かつては「地獄」の一つとして賑わっていました。
現在跡地は地獄温泉ミュージアムとなっています。
2022年に鉄輪の新たな観光地として開業したのですが、金龍地獄の源泉はそのまま残っています。ミュージアムの中庭に源泉があり、実際に湧出している姿を見ることができます。
温泉という歴史あるものを、新たな形で継承していくことは素晴らしいことだと感じます。
鉄輪温泉をより堪能してもらうためにもたくさんの方に立ち寄っていただきたいです。
【e-温泉マイスター(マイクロラーニング)】
一講座10分程度のスキマ時間で「温泉学」の基礎が学べます。
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温泉マイスター講座 受講料 12,000円
※博物館の会員・賛助会員および学生は8,800円で受講できます。
※受講希望の方は、info@beppumuseum.jp にメールでお願いします。