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e-温泉マイスター 湯の里温泉

e-温泉マイスター講座の終了レポート「あなたのお好きな温泉の分析書を見て、源泉名・泉質名およびPRポイントをPRして下さい。」から

                   e-温泉マイスター 鈴木 佳子

長崎県は雲仙の共同浴場「湯の里温泉」が、とても好きです。

島原半島観光連盟HPから

源泉名は雲仙温泉です。
雲仙の町に入ると硫黄の香りがただよい、中心部にある雲仙地獄から立ち上る水蒸気が、力強い火山性の温泉地であることを印象付けます。
海側に下ったところにある小浜町の目の前にある橘湾の下にマグマがあり、島原に向けて流れるマグマから、温泉成分が分離して、小浜、雲仙、島原と3つの温泉地を特徴付けています。
小浜はナトリウムの濃度が高く温度が高い食塩泉、雲仙は硫黄泉、島原は温度の低い炭酸泉となっています。

湯の里温泉には、平成16年(2004年)、令和4年(2022)年の2つの成分分析表が掲示されており、18年の違いを比較しました。
大きな違いは溶存物質の量です。平成16年は1470g/kgであったものが令和4年は0.682g/kgと半分に減少しています。

平成16年 温泉分析書
令和4年 温泉分析書

それに伴い泉質が、酸性・含鉄・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩泉から、酸性含鉄-単純温泉と変化しています。
pHは2.3→3.0と、中性に傾いています。
もう一つ、大きな違いは泉温で、44℃→92.3℃と倍に温度が上昇しています。
飲水して、鉄の味を感じましたが、酸性はそれほど強く感じませんでした。
内容的にみると、鉄の量は変化がなくアルミニウムが大きく減少、陰イオンでは硫酸イオンが半分以下に減少しています。

お湯の鮮度は良く、きっちり硫黄が香るお湯は、温泉に入ったという満足度が高いです。
温泉を出て外を歩いた時に、外にも香る硫黄の香りに、日常の仕事を離れて雲仙に来たという現実逃避感に、思わず笑顔になってしまいます。
あちこちから水蒸気があがり、硫化硫黄の測定計が空き地に設置されています。
温度が上昇して、溶存物質が半減した原因はわかりません。
地元のお母さんたちが「熱い、熱い」と言いながら、水でぬるめて入るとき、みんなの顔には笑顔があり、そこにおじゃまさせていただくことに感謝です。

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