尊い朝風呂!平日も朝から営業している大阪銭湯
廃業する銭湯が増えているので、悲しみと焦りが募っています。
けれど今夏の大阪にはリニューアルオープンした銭湯が数軒ありますし、設備故障の際に機械を入れ替えて続ける決断をした銭湯もあり、希望の光になっています。
コロナ禍に燃料や物価の高騰が重なって、従来よりも営業時間が短くなってしまった銭湯もありますが、そんな状況下でも大阪には平日でも朝から営業している銭湯があります。
お湯の沸かし作業や浴室を含む館内清掃のことを考えると、朝風呂営業は週末のみ実施でも大変なことなのですが、それを毎日続けているなんて本当にすごいです。
平日の朝風呂は、土日が休日ではない生活スタイルの方々や夜勤の方々、旅行や出張で大阪を訪れる方々など、たくさんの人の疲れを癒やし、安らぎを与えていると思います。
平日も朝から営業している尊い大阪銭湯を紹介します。
入船温泉(西成区)
8月8日にリニューアルオープン!
町銭湯のイメージを覆すドライサウナが新設され、水風呂は水深115cmになりました。
超軟水を湯船やカラン・シャワーはもちろん水風呂にも導入して、水質にもこだわったリニューアル内容です。
営業時間
火〜金:6:00〜11:00、15:00〜23:00
土日:6:00〜24:00
定休日:月曜
平日も土日も朝6時から営業してくださっています!
朝からこんなに上質なサウナやお湯を楽しめるなんてありがたい!
ドライサウナ
座面2段のフィンランドサウナで、ストーブはケルケスストーンが大量に搭載されているメトスの「ZIEL(ジール)」です。
写真には写っていないのですが、1段目手前には足を置ける高さの段を設えているので、座ったときの体感が0.5段増し。
2段目は3段目ぐらいの体感が得られるように造られていて、ストーブの質の高さはさることながら、サウナ室内の全てに匠の技と知恵を感じます。
営業時は座面にマットが敷かれています。
・有孔クッションマット
・柔道衣の生地で作られたサウナマット
2種が敷かれているんです!
さらに、各人で室外から持って入る敷尻マットと専用の貸バスタオルが加わって、敷物はなんと!計4枚になる仕組みです。
座り心地も最高ですし、汗を大量にかいても座面の木に染みて傷んだり、臭いの元にならないように工夫が凝らされています。
サウナ施設でもここまでやっているところはなかなかないと思います。
営業中のマット交換も徹底されていて、史上最強の快適さですが、お店側の手間と労力を考えると本当に感心します。
敷物だけを見てもホスピタリティーが溢れています。
一番上に敷かれている柔道衣生地のサウナマット、これがまた良いんですよ。
柔道衣って強靭だから硬くてゴワゴワしているイメージがあるかもしれませんが、九櫻刺子という技術を用いたマットなので、抜群に柔らかくて、なめらかな肌触りです。
マットのことだけで原稿用紙2枚分ぐらい書いてしまいました(笑)。
そしてメトスの「ZIEL(ジール)」というストーブ。
このストーブをまさか町の銭湯で体験できるとは思ってもみなかったです。
女湯サウナは84-86℃位なのですが、このストーブから放たれる熱の質は他メーカーのものとは全く違って、分厚くて芯がある熱の質で、体感は100℃を優に超えます。
良質なサウナは温度計の数字だけでは計れなくて、体感が一番大切なんだと改めて思い知らされます。
20分毎のオートロウリュに加え、スタッフさんによるアロマロウリュ&アウフグースサービスも朝夜に各2回(計4回)実施されています。
その他
・12分計あり
・テレビなし
・BGMはEnya(癒し効果が増し増しで意外と病みつきになりそうです…笑)。
水風呂
画像は男湯の水風呂です。
女湯の水風呂は男湯と同じ麻模様のタイルですが、色違いの橙色で、浴室が明るく華やかな雰囲気になっています。
特筆すべきなのは深さ・水質・水温なのですが、その前に私はやっぱりビジュアルに興奮を隠しきれませんでした。
吐水口のライオンが初めて見るタイプ!
ライオンというより熊っぽくて、めちゃくちゃ可愛い!
令和の吐水ライオンヘッドは、レトロな銭湯にもしっくりくるけど新しさも感じられて素敵です!
真横から見ると草間弥生の作品みたいですね。
女湯の方は画像の男湯のものとは少し違っています。
入船温泉さん特注の吐水口で、男湯と女湯では顔つきも異なるそうです。
ライオンヘッドの話はこのぐらいにしておいて、肝心な話に移ります。
しっかりと冷却された極上の超軟水、惜しみなくたっぷりの水位設定で深さ115cmです!
深いからとても冷たく感じるけれど、超軟水のおかげで肌に刺激がなく、本当に感動的な気持ちよさです。
ZIELストーブの分厚い熱を充分に堪能するために身体をしっかり冷やす、ということをきっちり叶える水風呂です。
サウナ室と水風呂の動線に水鉢を汗流し用として活用されているのにも感心します。
汗流し用の水を水風呂から直接汲み上げるせいで設定水温がキープできない悩みも自然と解決できる優秀すぎる動線に、思わず唸ってしまいました。
ととのいスペース
長野県白樺高原産の白樺の木とヴィヒタを設えた脱衣場の一角がととのいスペースです。
外気浴ではないのですが、涼をきちんと感じられる位置に設けられているので、心地よく休憩できるようになっています。
男湯には露天風呂があるそうで、そちらで外気浴も楽しめるようです。
名物の凶悪に強い打たせ湯もあるみたいで、非常に羨ましい限りです。
入船温泉さんは今回のリニューアルで超軟水を湯船とカラン・シャワーにも導入していますので、お湯の気持ち良さも驚くほどアップ!
入船温泉さんの湯船の水位もすごく好きです。
フチのスレスレの高さまでお湯がたっぷりで、特に深湯は底からの湧き出しもたっぷりで、水面がまるで波打つ海原みたいなんです。
そんなお湯に身体を預けると、波間を漂う船にいるような心地がしてきて、本当に癒されます。
深湯と浅湯をはじめ、ジェット付きバイブラバスや電気風呂もありますので、サウナと水風呂を堪能した後はお湯も是非味わってくださいね!
ロビーの休憩処
お風呂上がりにドリンクを飲みながら休憩できるようになりました。
生ビールがサッポロだということがすごく嬉しいです。
必ず飲んで帰ってしまっております。
チューハイもサッポロです!
クラフトビールも数種類あります。
Wi-Fiも使えるので、ちょっとした作業もできますし、待ち合わせにも便利です。
スタッフさんたちの接客も良くて、浴室内の巡回も徹底されていて、いつ訪れても清潔で快適。
こんなに大充実の温浴時間を町銭湯で過ごせるなんて…。
大阪銭湯も遂に新時代に突入ですね。
辰巳温泉(住吉区)
7月に継業リニューアルオープンした辰巳温泉さんのことは以前にご紹介しましたが、現在は営業時間が変わりました。
現在は昼14:00〜翌昼12:00の22時間営業です。
お昼の12時〜14時の2時間以外は開いているということです。
スゴイ…。
定休日は木曜日なので、木曜以外の平日も週末も朝風呂と朝サウナが楽しめるようになっていますので是非!
↓以前にご紹介した記事も参考にして頂けたら幸いです。
継業リニューアル!大阪•住吉区「辰巳温泉」
入船温泉さんのことを書きすぎて長くなってしまいましたので、次回はユートピア白玉温泉さんをメインに、平日も朝から営業している尊い大阪銭湯をいくつかご紹介したいと思います。
löyly girl(ロウリュガール)
「湯快な毎日」がモットー。
銭湯で毎日温浴をするようになってから身体の様々な悩みが寛解し、銭湯を後世に残す重要性に気づく。温浴の素晴らしさを伝えていくために銭湯で働いています。ゆとなみ社(みやの湯・門真市)勤務。
https://twitter.com/loylyg
https://instagram.com/loyly_girl
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