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お祭りの日に下を向く
毎年7月末になると地元の夏祭りが2日間にわたってある。来場者数が10万人を超えるまあまあの規模の祭りである。
ここ数年は毎年手伝いをしている。何をしているかというとクリーンキーパー活動をしている。つまりごみ拾いである。
2日間にわたってあるが、前日にペットボトル・缶・燃えるゴミの3つに分けたゴミ箱を作成し、当日約40か所に設置する。1時間おきくらいにゴミ箱をチェックして、ごみを回収する。
また、道端に落ちているごみを拾う。みんなが、いろいろ買い食いをしたり、遊んだりしているのを横目に、トングをもってひたすら下を見ている。
正直毎年、過酷である。特に今年は暑かったので、辛かった。へとへとである。地元の祭りは子どもの頃からよく行っていたが最近は、祭りそのものの催し物は全く見られていない。
クリーンキーパー活動は、「日本一きれいなお祭りを」をスローガンに行っている。長年やっている人もいて、それなりのこだわりを持っているベテランの方もいる。
落ちているごみで、一番多いのはタバコの吸い殻である。落ちているたびに、腰をかがめて小さい吸い殻を拾い続けないといけないので、地味にきつい。人がたくさんいる路上でタバコを吸うなよとイライラしながら拾う。
あとは、ごみ箱をチェックした時に分別ができていないことがある。缶とペットボトルが燃えるゴミに入っているので、それを移す作業が結構めんどくさい。
ゴミ拾いは、数十人で巡回し、比較的短いスパンですぐごみを拾うので大きなゴミが落ちていることはそこまでない。正直そんなに落ちていないから、そこまで躍起になってゴミ拾いをしなくてもいいんじゃないかと思ったこともあった。
しかし、この前、割と昔からの伝統のある別の街の夏祭りに参加したときに、ちょっと驚いたことがあった。
「うわ、きたな」
ゴミが普通に散乱している。買い食いして、ビニール袋に入れたゴミがそのまま路上に放置されているのがちょこちょこみられる。
キレイなお祭りは当たり前ではない。
そう思うと、躍起になって活動することにも意味があるように思えてくる。同じ格好をして下を向きながら、ごみを拾う人が数十人いるだけで、祭りの参加者は路上にポイ捨てすることを躊躇するということもある。
なので、来年も夏祭りはひたすら下を向いていると思う。
下を向いていても、未来のためにできることはある。
ということで、「今日一日を最高の一日に」