さばみそ煮缶
さばカレーのことを書いたなら、さばみそ煮のことも書かねばなるまい。世の中にはさばみそ煮缶がいっぱいあるのだなと思った。お手頃な値段のものから大変に高級で高価なものまで様々である。手当たり次第全部試すのは無理かと思うので、何となく僕のアンテナにピピッと来たモノだけを戴いてみた。さば味噌煮缶、これがなかなか奥深い。
まずは逗子のスーパーマーケットSUZUKIYAで見つけた鎌倉さば味噌煮缶。ちょっとだけ高価だが目玉が飛び出るほどではない。こうして鎌倉とかMADE IN JAPANとか書かれると思わず買ってしまう僕は、ネーミングやデザインで購買意欲が左右される典型的な客だと思う。その辺りはもうどうにもならないと思う。「これを欲しいな買いたいな」と云う好みとかよりも、もう少しどうしようもない「これを買わねばなるまい」と云う義務感とかそんな感じであると思う。どこにそんな義務があるのかと申せば、全くないのだけれど。ムードか。僕は簡単にムードに流されるのである。ちなみに製造はかながわ水産と云う会社。かながわと云う文字を見ただけで信頼出来るような気がする。ムードたっぷりである。
汁がたっぷりでさばは見えない。ご飯の上に載せてやろう。
さばをご飯の上にただ載せるだけで、鎌倉さばみそ煮丼の完成である。缶の記事と丼の記事を両方いっぺんに増やせるので好都合である。さばの身はやや小ぶりでそこが国産とか近海とか鎌倉とか云うポイントなのであろうか。早速戴くことにする。
ウマウマウー。味噌の風味も濃すぎず薄すぎず、さばの風味がしっかり味わえる。身がぎゅっと締まっていて、味わい深い。今まであまり意識しなかったけれど、こうして色々と食べてみて、さば缶の美味しさにちょっと目覚めつつある僕である。
ウマウマウー。写真に撮りにくかったのでスプーン使用。さば缶の汁はそこそこ塩っぱいのでご飯にかけ過ぎない方がよろしい。汁が残って勿体ないとは思うが、そこは味見をしてから適量をかけるのが良いと思う。そんなことを書いているのはかけ過ぎたせいなのだろうと思われた方は図星である。かけ過ぎてしまった。以降気をつけることにする。
続いては、ご覧のようにセブンイレブンで売っている国産さばみそ煮缶を紹介する。一番近くで入手できるさば缶である。これが美味しければもうさば缶の旅の終点も近いと思われるが如何なものであろうか。早速試してみよう。
開けてみるとこちらはさばが見える。これも引き上げてご飯の上に載せよう。
これで国産さばみそ煮丼の完成である。早速戴いてみる。
ウマウマウー。ちょっと甘めか。鎌倉さばよりも脂が載っている気がする。塩こうじを使っているとのことで、かなり現代的な味わいになっていると思う。味噌煮のぼってりとした感じはなく、さっぱりとしている。これはこれでウマイが、一味足したいような気にもなる。
ウマウマウー。写真を撮りそびれたが、七味唐辛子をかけると、ちょっとシャープさが出て、味わい全体を引き締める。世の中には七味唐辛子を大量に使う人が意外に多くいて、僕の知人にも何名かいる。僕がラーメンを食べていて途中で胡椒をざんざんと振り入れていたら、その知人が「胡椒かけ過ぎじゃないすか?」と云うので「どの口が云う」と応えてやったのを思い出した。脱線してすみません。セブンイレブンは缶詰までちゃんと自社製品で揃えていて凄いなぁと感心すること頻り。さてもう一つ、戴いてみたのだった。
続いてはちょうしたのさば味噌煮缶である。ちょうした、とは会社名ではなく、以前ちょうした さんま蒲焼丼を作った時に記事でご紹介したので、ご参考までに。会社名は田原(たわら)缶詰株式会社である。パッケージは平たく、紙ケース入りである。
丸い缶に入っていたさばとは様相が全く違う。半身に下ろされた身の切り身が入っている。輪切りではないのだ。内容量がこれでは少ないと思いきや、総量は150gと鎌倉さばみそ煮丼と同じである。人は見かけによらないと云うが、缶詰もそうなのか。勉強になった。
ご飯に載せてちょうした さば味噌煮丼の完成である。これだとなかなかに丼っぽく見える。そうでもないだろうか。
ルックスもなかなか味噌煮の感じがしっかりしていると思う。戴きます。
ウマウマウー。これはウマイ。ヒジョーにウマイ。そしてさばの味噌煮ではあるが「ちょうした」ブランドを食べているのだと云う気持ちになった。さんまの蒲焼きと同じ味わいが感じられたからだ。僕にとってはとてもスペシャルな味。味噌だけれど「ちょうした」だ。ご飯にとても合う。ご飯が止まらなくなる。頭の中で山本リンダが歌い始める。どうにもとまらない、と。
ウマウマウー。別にベスト10とかナンバーワンを探すための食べ比べではないのだが、ちょうした さば味噌煮缶が現在のところ僕の暫定トップである。この後で他のさば缶も食べてみているのだが、ちょうしたと同じくらいに美味しくて感動した缶があったので後日また記事にする。缶詰の旅はちょっとローカロリーでヘルシーであるが塩分はかなりあるので気をつけねばと思っている。あまり深入りせずに自分の定番を見つけてしまいたい。なかなか思い通りには行かないだろうけど、ぼちぼちやります。