媒体ハック広告の分解。[NETFLIX、Yahoo!]
「新旧メディア」みたいな感じで、なんとなく紙とネット、テレビとWEB動画は対比して語られがち。そんな対立構造をうまくつかった、媒体ハック広告の紹介です。
まずは、NETFLIXの「人間まるだし。」から。
(「あまり知らない」という方は、実際のCMからご覧ください)
ADBOXで裏話を聞くと、はじめは素直な全裸監督のプロモーションだったみたいですが。そんな事情はさておき、めちゃくちゃかっこいい。
媒体の特徴をざっくり整理してみると、こんな感じ。
「テレビでは、攻めた番組を見れない」という前提の上で、「配信サービスなら、攻めた番組を見れるよ」と。年々、コンプライアンスが厳しくなっているのはどこも同じだし、社会的にはよい方向に向かっているはずだけど。必要以上にふたをしていないか。そんな問いかけのあるCM。
そしてこちらが、媒体ハックのポイント。
簡単にまとめちゃうと、テレビをディスってる内容のCMを、テレビで流しているのが、かっこいいんですよね。WEBとかシネアドとかで流れているより、断然かっこいい。
続いて、Yahoo!「詳しくはWEBで。」を。
めちゃくちゃシンプルで、潔い。よくある言葉が、状況によってここまでかっこよくなるものかと、ニヤけてしまうコピー。
媒体の特徴をざっくり整理してみると、こんな感じ。
正確なニュースといえば新聞、というイメージはありつつも。即時性や情報量では、次々に更新されていくネットには敵わない。注目されているニュースであるほど、関連して検索したいこともでてくる。
そしてこちらが、媒体ハックのポイント。
簡単にまとめちゃうと、新聞をディスっている広告を、注目の集まる新元号発表時の号外で出しているのが、かっこいい。皮肉のきいたコピーも、最高のバランス。
以上の2つを媒体ハック広告として紹介しましたが、最後に書くのもアレだけど、再現性はなさそう。
それぞれ、媒体をディスるだけだと面白くならないし。NETFLIXは、全裸監督というコンテンツありき。Yahoo!は、新元号発表の号外ありき。
唯一あるとしたら、特徴的な建物にあるOOHなのかな。でもそれだと、アンビエント広告とかの方が、かっこいいような気もする。