見出し画像

ターゲット視点で見る、BtoB企業の広告。

名古屋のデザイン会社に転職して、「大きな変化だな〜」と感じているのが、BtoB企業の仕事がとても多くなったこと。必然的に、BtoB企業の広告を収集することも増えたので、少しまとめてみました。

と、具体的に紹介する前に。ぼくとしても「BtoBって、そんなにBtoCと違うん?」という疑問があったので、そこから整理してみます。ひとことでBtoBといっても、完成品メーカーもあれば、部品メーカーもある。それらをひとくくりにして語るのは、ちょっと乱暴かもしれない。ということで、視点をターゲットにしぼってみると、BtoC企業との違いがいくつか見えてきました。

画像1

ここからは、実際の事例とともに、もう少し深掘りしてみます。


顧客:企業が相手になるため、購入の意思決定が複雑。
BtoBの取引だと、商品の価格が高かったり、長期的な取引になったりすることが多いので、価格面などで合理的に判断されやすい。つまり、BtoCとは違い、「なんとなく好き」では買ってもらえない。コモディティ化した商品を扱うBtoC企業はイメージ戦略に振りきることもありますが、BtoB企業で同じようなことをしても効果は期待できないはず。そう考えると、KOMATSUの広告はすごい。製品の写真・製品名・QRコードを掲載しつつも、建設機械ならではのダイナミックな表現になっていて、めちゃくちゃかっこいい。顧客だけをターゲットにしている訳ではなさそうだけど、顧客視点もうまく取り込まれている広告です。

画像4


株主・投資家:事業内容がわかりづらいため、親切な情報提供が必要。
主にウェブですが、大きめのBtoB企業では「IR情報を充実させたい」というお声がちらほらあります。その際に、株主・投資家の理解度にバラツキがあるため、事業・商品のわかりやすい解説が必要になります。ウェブではとにかく丁寧に書くことで担保することもできますが、ESG投資(Environment・Social・Governanceの略で、これらに積極的に取り組んでいる企業に投資すること)を意識して広告することも効果的だと思います。PanasonicのSDGs広告は、そんなIR的な側面がうかがえる企業広告です。

画像3


就活生:身近でないため、選択肢に入りづらい。
業界内の有名企業であっても、就活生には知られていないことはよくあります。それがBtoBとなると、なおさらのこと。やりがいを想像しにくいという課題もあります。わかりやすい事例として、KOBELCOの広告がありました。本社のある地域の学生からは人気があっても、全国から採用したいとなると、まずは認知を獲得する必要がありますもんね。

画像2


地域住民など:身近な商品がないため、直接的な接点をつくりづらい。
地域住民などと書きましたが、早い話が、その他のステークホルダーすべてです。BtoC企業であれば、工場見学(体験イベントとして楽しめて、帰りにお土産まで購入できる)も接点にできますが、BtoB企業ではそうもいきません。ここについては、この例でいいのか怪しいですが、キャッチーなコピーやタレントの起用で広告を成立させているケースがあるなと思いました。

画像5


雑なまとめをしている部分も多々ありますが、仕事で学んだ気づきを少しずつnoteにストックしていけたらと思います。毎月がんばるぞー!

いいなと思ったら応援しよう!