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多様な価値観を理解することが孤独死を防ぐ?

おはようございます。
今日も臨床心理学について学んだことを発信していきます。
今回のテーマは老年期。
昔は70歳と聞くと「ザ・老人」というイメージでしたが、現代の70代はまだまだ働いている人も多く、昔の人に比べると随分若く見えますね。
そんな老年期の発達課題とは何か、見ていきましょう。


「統合vs絶望」

アメリカの発達心理学者であるエリクソンの発達課題によると、老年期(70歳~)には、以下のような状態をいいます。

統合した状態

  • 人生に満足している

  • すべてを包括する新しい愛

  • 上記のことが加齢や死を受け入れる手助けとなる

絶望した状態

  • 人生の意味を見出せない

  • 残された人生の少なさに唖然とする

  • あがいてもうまくいかない

  • 身体の老化が受け入れられない

  • 過去への不満、未来への不安

人生の満足

人生を満足する要素の一つに、過去の経験の意味を見出すことが挙げられます。
これまでの人生を振り返ると、自分にとって都合の良いことばかりではなかったはずです。
理不尽な目にあって嫌な思いをしたり、苦労して辛い思いをした経験も少なくないでしょう。

老年期における「統合」とは、人生経験の意味を見出すことにあります。

例えば、

  • 貧乏な家庭で育ったことは辛かったが、社会に出てお金をたくさん稼ぐ原動力になった

  • 声高な夫と結婚して苦労してきたが、自分も自己主張できるようになった

  • 手術や入院で痛い経験をしたが、病気の人に寄り添える人になれた

  • ブラック企業で働いた苦しい経験があるが、弱い立場の人への理解力が高まった

など

引用:pixabay

まとめ

統合とは、起きた現象から生じた自分にとっての効果を見出すことができるように心理的機能が発揮される状態になること。一見マイナスと思える現象が起きても、自己成長につながったり、気付きを得たりといったポジティブな面を見出すことは可能です。

色んな価値観・多様性を理解することが統合につながるとされています。今の自分は過去の集積であると肝に銘じて、これからの日々を心豊かに過ごしたいと思います。

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