見出し画像

【尾道移住4年目コラム #6】移住時の転職活動を振り返ってみる

こんにちは。当noteの編集を担当しているアンドウです。

以前「移住と仕事選び」というコラムを書きました。移住を機にサラリーマンを退職し、独立してフリーランスになりましたが、紆余曲折を経て現在は「フリー」と「勤め」の二軸で暮らしているよ、という内容です。

以前のコラムではさらっと流してしまいましたが、移住時に少しだけ転職活動もしました。結局フリーランスになったため、転職活動自体は功を奏すことはなかったのですが、今回はそんな転職活動の振り返りと、転職活動での気付きについて書いてみようと思います。


尾道移住を考え始めたころの時期のメールを漁ってみたら、もう実にさまざまなアクションの痕跡がありました。過去の自分に言ってあげたい。「がんばったね」と。

私は2020年11月に2泊3日で初めて尾道を訪れ、そのときの出会いや経験からスピード移住を決めました。今回過去のメールボックスを掘り返してみてびっくりしたのですが、初めての滞在2日目ですでに福山市の企業に応募していた私。いくらなんでも早すぎんだろ。

2020年11月14日(初来尾2日目の夜)に、Indeedで仕事探しをした形跡がある
2020年11月14日(初来尾2日目の夜)に泊まったのは、JR本郷駅前にある宿でした

2020年11月13日〜15日 初めて尾道へ
2020年11月14日 Indeed登録、1社目へ応募
2020年12月上旬 転職サイトから2社目へ応募
2020年12月中旬 2社目の選考辞退

1社目:福山市の企業(Indeedから応募)

初めて応募した会社は、書籍やCD・DVDの出版・制作・販売などを事業内容にしている企業でした。執筆業務もあるといいます。

応募2日後の月曜日には先方から返信があり、「尾道への移住を検討中とのこと、承知しました」「それではZOOMで面接しましょう」ということで、11月中にオンライン面接をしてもらうことになりました。

まだ家さがしにすら着手していない段階の、ふわっとした状態。

「尾道のどの辺に住まわれる予定ですか?」と聞かれても、「まだ全然わからなくて」としか言えない自分。「いつ頃移住予定ですか?」「まだ未定ですが、来年早めにできればとは」。「いつ頃から働けそうですか?」「ゲストハウスに泊まれば引っ越し前に従事できるかもしれませんが、どちらにせよ年明けになるかと…」。

こんなやりとり、先方が「本当に移住するの?この人」と訝しんでもおかしくありません。ただ、ありがたいことに和やかに進んだのは覚えています。最初の応募からすぐに返事をいただけたのも好印象でした。

かくいう私は「すごくやりたい仕事じゃないけどひとまずの食いぶちにはいいかもしれない」程度の気持ちでした。今振り返ってもすっっっっっごく失礼ですよね。でも、もしご縁があるなら飛び込んでみようかなくらいの気持ちだったんです。

面接から10日ほど経った12月上旬、企業から「予定していた職種に別の方の採用が決まりました」と不採用の連絡がありました。「急募だったため、来年の移住という状況への対応ができませんでした」と書き添えてあり、「まぁそうだよな」と納得しました。

2社目:某市の企業(転職サイト経由で応募)

どういう経緯で応募したのかよく覚えていないんですが、尾道近隣の某市にある、フリーペーパー制作の会社も受けました。

結論からいうと、こちらの企業は選考段階で早々に辞退しました。あまりにも後出しかつ横暴な要求が多く、エージェントさんが振り回されているのが気の毒でしたし、入社したら私もこうやって振り回されるんだろうなということがわかったからです。

「なんで移住したかったんだっけ」

2社受けてみて、改めてなぜ移住したいのかを自分に問い直した結果、私の目的は「移住すること」や「転職すること」じゃありませんでした。

自分が生きやすい暮らしや、やりたいことを模索すること。なのに早く移住したいからと焦って、心身が削られる環境に身を置くのは「絶対に違う」と気付いたんです。1社目も同様です。不採用だったからよかったものの、「とりあえずの食いぶち」で入社してもきっとうまくいかなかっただろうと、今ならわかります。

移住時に転職活動をしたことで気づけて良かったし、その後決意した独立はかけがえのない経験となりましたが、もっと早くに「尾道ならではの仕事」や「ここでしか得られないやりがい」を探せたらまた違った移住生活が待っていたのかな、とも想像してしまいます。

* * *

最近、移住時にお世話になった移住コーディネーター・酒井裕次さんのSNSでこんなサービスを知ったので、紹介します。

移住先での仕事探しを助けてくれるリクルートマッチングサービス「ローカル社長TRIP」

@local_shachotrip_onomichi

酒井さんにどんなサービスか、聞いてみました。

移住者にとって、転職することも本来は移住する目的の中にあるはずなんですが、仕事探しはどこか「生活の糧」として考えられていました。

でも、せっかく『地域に関わりたい』と思った人が、休日にしかその思いを達成できない、平日は働くだけとなると、「果たして移住する意味があるのだろうか?」と…。やはり仕事も含めたライフスタイル(生き方)そのものが移住目的であるほうが絶対に楽しい!と考えました。

いっときの「食いぶち」に飛びつこうとしていた私には耳が痛い話です…。

しかし、既存の求職情報だと労働条件が中心で、移住者に寄り添う『やりがい』『地域性』や『社会的意義』などが表現されていません。

そこで、労働ではない「働く意味」を私たちが編集して、地域企業の魅力を伝えていこうとスタートしたのが『ローカル社長TRIP』です。

移住者(新しい風)が入ることによって、企業も良くなっていく。そしてその地域が、どんどん魅力的になる。そんな未来を酒井さんは教えてくれました。

* * *

仕事さがしにはさまざまな方法があり、万人に同じ正解はありません。仕事さがしは移住する人にとって悩みの種ですが、一度立ち止まって、移住してどういう暮らしがしたいのかを問い直す時間をもってみてください。


ちなみに「ローカル社長TRIP」では2泊3日の宿泊(因島)が無料になる尾道移住体験キャンペーンを開催中だそうです(〜2025年2月9日まで)。

サービス担当の小松直輝さんに、今回の移住体験キャンペーンへの想いについて聞いてみました。

尾道が大好きで、私自身これまでに二度も尾道移住した経験があります。そして移住のたびに「どこで働けるんだろう?」「どんな会社があるんだろう?」「どの企業が自分には合ってるんだろう?」と、手探りで仕事探ししていたんです。

同じ移住経験者として、手探りでの仕事さがしはよくわかります…!

尾道の暮らしを少しでも体感してほしい。だからこそ1泊ではなく2泊できるキャンペーンをご用意しました。尾道の空気を感じ、尾道の人とたくさん出会い、移住後の自分や尾道で暮らすイメージを膨らませてもらいたいです。

私はもともと、2泊3日の滞在費が無料になるツアーで初めて尾道を訪れた身。こちらのキャンペーンも移住前だったら応募したかった〜!

2020年11月13日、人生で初めて尾道に訪れた日に撮った尾道市役所の階段

(移住定住コンシェルジュ:元廣京哉、執筆・編集:アンドウ)

いいなと思ったら応援しよう!