雪が融けて川になって流れて行きます
夕方ぐらいから暖かくなった。
どうやら一気に今週末暑くなるらしい。
春なのに夏日がやってくる。
ロシアとカザフスタンを流れる川が氾濫している。
雪解け水が増水しつづけていて信じられないような状況。
ダムが決壊して街ごと水没するような事態になっている。
北の大地の山々の氷が融けるほどの異常気象なのか。
自然の大災害であれば国際的に手を差し伸べるはずなのに戦時中で制裁中となればそれも届かない。
むしろ異常気象を促進するような破壊活動を続けている。
その土地で生まれ、その土地で育つ人々を想像するとぞっとする。
たとえ戦争中であってもダムを攻撃するのは国際法違反だそうだ。
にも拘らず、ロシア軍はダムを攻撃して洪水を発生させた。
何も悪びれず、われわれがやったのではないと発表をした。
そんなことがあったから、自然にダム決壊したことを天罰かのように書いている人がいて、確かに因果応報に思えた。
ただよくよく考えてみれば被害にあっている人たちは戦争責任があるような軍部でも政府でもなく一般市民だと思うとなんとも言えない気分になる。
自然災害を天罰だとするならば日本という国は天罰が多すぎるじゃないか。
自然災害は自然災害でしかない。
現地の様子はこの時代なのにそれほど多く届いてこない。
南極や北極の氷が融けていたり。
やはり国際的な枠組みで環境破壊に取り組まないと何が起きるかわからない。
それが今、冷戦の頃に逆戻りして世界は完全に分かれようとしている。
まるでそれを象徴するかのような報道が続く。
中露外相同士が手を取り合い、日米首脳が手を取り合う。
ついこの間まで歴史的に仲たがいしていた国と国が手を取り合ってはニュースになっていたような気がするのに。
同盟とはすなわち、同盟国ではない国との差別化ということだ。
そう考えれば国際協調の逆の道とも言えることだ。
冷戦の頃、明日世界が終わりを告げてもおかしくないと思っていた。
ただそんな終わりはやってこなかった。
冷たい戦争は冷たいまま続き、にらみ合いで収束していった。
今の世界情勢を思えば、もう一度にらみ合いにすることが一番安全なのだという判断があるのだろう。
国際的な取り決めを腕力で破るような事態が起きているのだから。
そう思えば仕方がないのかもしれない。
世界中に戦災が拡がるよりもにらみ合いをしていた方が良いだろう。
それでも、また明日世界が終わるかもしれないと感じるのかと溜息が出る。
ベルリンの壁が崩壊した時のあの感覚と逆のことが起きている。
石油施設があちこちで爆発している。
もうもうと黒い煙が立ち上っている。
爆弾がさく裂して空が重くなる。
僕たちは大規模な地球環境の破壊を眺め続けている。
春の夏日がやってくる。
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