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【書評】広告運用者が「アイデアのつくり方」を読んだら身に覚えがあった件
先日「アイデアのつくり方」を読んだので僭越ながら書評です。
というのも、現在し所属している会社で組織体制の変更があり、8月から部署異動をしたことで「インプットしなきゃ…」という気持ちになり、マネージャーに聞いたところ紹介してくれた2冊のうちの1冊です。
Amazonを見ると、1,400件以上の評価がついていたので今更な感じもあるかもしれませんが、良い内容だったのと学びの整理を兼ねて書評として公開しておくことにしました。
※はじめての書籍のため、読みづらい点などはご了承ください…
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「アイデアのつくり方」について
「アイデアのつくり方」は、原著の初版は1940年に出版されており、日本語版は今井 茂雄氏の翻訳で1988年に初版が発行されています。
著者のジェームズ・ウェブ・ヤング氏は、当時アメリカ最大の広告代理店だったジェイ・ウォルター・トンプソン社の常任最高顧問や、アメリカ広告代理業協会(4A)の会長などを歴任していた人物です。
本書は、本編・解説・あとがきの構成になっていますが、この点も少し特殊かもしれません。
また、本書ですが、すごく薄いです!
あとがきまで入れてもなんと102ページしかありません。
ただし、内容が薄いというわけではなく、読みやすくて大事な部分だけを伝えてくれている書籍だと読んで理解しました。
(解説の竹内 均氏も書籍内で薄さに驚いたと書かれています…w)
本書から学んだこと
本書から学んだことは、「アイデアの原理」とタイトルにもなっている「アイデアのつくり方」の2点です。シンプルですね。
アイデアの原理
本題に入る前に、アイデアという言葉の意味について確認しておきましょう。goo辞書で調べてみると以下の通りです。
思いつき。新奇な工夫。着想。「—が浮かぶ」
イデア。観念。理念。
私は上記に書いてあるように、新奇(目新しく珍しい)工夫(考えついたうまい方法)をアイデアだと認識していたため、アイデアは今までにないものを0→1で作ることだと思っていました。
しかし、本書ではアイデアの原理の1つを「既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない」と解説しています。
アイデア作成の基礎となる一般論原理については大切なことが二つあるように思われる。そのうちの一つには既にパレートの引用のところで触れておいた。即ち、アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないということである。
また、ジェームズ・ウェブ・ヤング氏は本書の中でパレートの「心理と社会」の内容を用いて、この原理について補足しています。
2つ目の原理は「既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、物事の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きい」というものです。
関連する第二の大切な原理というのは、既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、物事の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きいということである。
私はこの部分を読んだ時に、『「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問』を思い出しました。
一見なにも関係がないように見えるアイデアや事例から、共通項を見つけ出して新しいものを生み出していくプロセスは、まさに具体と抽象を行き来することと同じだと解釈しました。
アイデアのつくり方
本書では、アイデアを作る手順を5つの段階に分けて解説していますが、少し難しい表現が多いので、自分なりに解釈して5段階に整理してみました。
製品や消費者の情報と一般的な情報の2種類を収集する
集めた情報を整理したり組み合わせたりたくさん試す
2までのことを完全に放棄して、想像力や感情を刺激するものに触れる
ふとした時にアイデアが降りてくる
アイデアを他人に批判してもらう
このアイデアを作る手順を見たときに、「これまでやってきたWeb広告の運用においても同じことをしてきたのでは…?」と身に覚えを感じました。
書籍で解説されている5段階の手順に広告運用の業務を当てはめてみます。
製品や消費者の情報と一般的な情報の2種類を収集する
製品や消費者の情報=一次情報(広告をする製品を使ってみた感想、消費者の生の声など)
一般的な情報=統計データなど
集めた情報を整理したり組み合わせたりたくさん試す
いわゆるSTP分析(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)をたくさん考えてみる
2までのことを完全に放棄して、想像力や感情を刺激するものに触れる
STP分析をたくさんやって良いものが出ないのでいったん離れる
(私の場合)ゲーム実況やアニメ、好きなイラストレーターさんの絵などに触れる
ふとした時にアイデアが降りてくる
通勤時や家でぼーっとしている時にアイデアが出てきてチャットに書き留めておく
出社してから形にしてみる
アイデアを他人に批判してもらう
上司や同僚にアイデアを見せてフィードバックをもらう
必要に応じて1か2に戻る
と、書き出してみると今までの経験が結構当てはまる状況でした。
ただ、上記に書いたことも以前まで無意識にやっていたので、意識的にやってみて、アイデアのつくり方を身に着ける必要があると感じました。
最後に
書籍の帯にも書いていますが、60分ほどで読める「アイデアのつくり方」はインプットしやすく伝えたいこともシンプルなため、今後アイデアを作る機会が増える人にとっての入門書に最適だと思いました。
また、入門書と表現したものの、一生使えるバイブル的なものにもなってくれそうな予感がしています。
もし、アイデアがうまく作れない人は読んでみてはいかがでしょうか。