両親のことを実は知らない
僕は、結婚して10年になる同い年の妻と、4歳になる娘、二匹の猫と暮らしている。
そして妻のお腹の中には、7週目になる二人目の子供がいる。まだ性別は分からない。
第一子が生まれてきたくらいからだろうか。自分の親のことをもっと知りたいと思うようになった。
両親の人生はどんなものだったのか?
姉や僕が生まれてからどんな感情を持ったか、どんな事を大事にして子育をしていたのか。離婚の危機はなかったのか。経済的には安定していたのか、実は苦しかったのか。人生の中で一番嬉しかったことは何か。一番傷ついたことは何か。
両親が何を感じ、何を考え、何に喜び、何に苦しんできたのか。そんなことが全然分かっていないと感じるようになった。
みんなそうなのか、自分はその傾向が強いのか分からないけど、子供の頃は両親のことよりも自分のことばかりに気が向いていて、両親のことはほとんど気にかけずに生きてきた気がする。
愛情を存分に注がれていたと思っているし、自分も両親が好きで、今も家族全員で仲が良い。年に2回しか実家には帰れないけど、僕は帰れる日を楽しみにしている。
社会人になり、田舎から上京した時も両親への関心度は変わらなかったし、つい数年前まで、自分の人生こそ(妻の人生は自分の人生に一体化してる)が自分の関心ごとのほぼ全てであり、両親には意識は向いていなかった。
でも、子供が生まれてからそれが変わってきた気がする。逆の立場になったからなんだと思う。
今思うと、僕に何も気にさせず自分の人生に集中させてくれる環境を作ってくれていた事自体に両親は結構な努力をしていたのかもしれない。
今からでも、いろんな質問を両親にすることはできるけど、いざ帰省したときには小恥ずかしいのもあって、あんまり質問をできない。変にかしこまった質問なんてできない。
両親が密かにつけていた日記なんかが実は存在してて、ぽろっと出てきてくれたらぜひ読んでみたい。
そんな事を考えていて、この日記を書き始めた。
いつか2人の子供たちに子供ができて、僕や妻のことをもっと知りたいと思ったときに読むことができるものを。
自分の人生を自分が忘れないようにするための日記でありながら、それはいつか子供たちが親になったときに読んでくれるものにしたいなぁと思っている。
ちなみに、僕が今までの人生で一番嬉しかったことは変な話だけど二つあって、一つは1人目の妊娠が分かった時。二つ目は2人目の妊娠が分かったとき。