昨晩の中秋の名月はご覧になられましたか?
とても綺麗でした〜
涼しくなってくると日本茶を飲みたくなります
今年はまだまだ暑いですが、ここで少し煎茶道で学んだ茶花について、備忘録として記録しておきたいと思います
茶花とは、茶の席をかざる花ですが、生け花と区別するために用いられた言葉
茶の湯を飾る花であります
お茶室のお花には、
秋の終わりには名残りの花として残花を寄せ生けする
それ以外は季節に先駆けた花を尊ぶ
十月十一月は実のものを生ける
また果実はすぎたるものとして、あまり用いない
匂い悪しき花刺のあるものは避ける
などのルールがあるそう
対して煎茶道の花は、広い客席に飾る為、あらゆる花材を使用し、容器も自由
生花の如き定められた形式に捉われず、自由に生けたものが煎茶花
文人達が好んで生けたため、文人華とも言われているそうです
では詳しく文人華について、個々の異名をご紹介していきます
松 : 不老を意味します
竹 : 平安
筍 : 健児
梅 : 仙姿(仙女の姿、高尚で優雅な姿)、
歳寒(寒さの厳しい季節、冬の時節)
水仙 : 玉骨(貴人または美人の骨)
蘭 : 君子(徳が高く品位のある人)
幽谷(奥深い谷)
れいし : 如意(僧が持つ蕨型の仏具)
蓮 : 浄友
百合 : 和合
牡丹 : 富貴
南天 : 天寿
梨 : 有りの実
柘榴 : 百子同室
万年青-オモト : 万年
これを元に茶花を考えてみます
例①松(松笠でもよし)と万年青を合わせて、不老万年
例②松と南天を合わせて、蒼松寿古-ソウショウジュコ=長寿を祝う東洋画
例③蘭と石を合わせて、幽谷遺教 など
煎茶の席は草庵の如き専用の茶室ではなく、一般の建物の広まりを茶席とし、脇床や違い棚等あらゆる空間をも利用して飾り付けを行います
故に軸と花はもちろん、文房具や置物、盛り物、水石、盆栽、楽器などを陳列して展観し、煎茶を楽しみます